スケアリーストリーズ/怖い本 VD-392

作品紹介

公開年月  2019/08/09
ジャンル  ホラー/ファンタジー
原作  アルヴィン・シュワルツ 『誰かが墓地からやってくる』
監督  アンドレ・ウーヴレダル
脚本  ギレルモ・デル・トロ、ダン・ヘイグマン、ほか
製作  ギレルモ・デル・トロ、ショーン・ダニエル、ほか
製作国  アメリカ、カナダ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ハロウィンの夜、ステラは男友達と町外れにある幽霊屋敷に忍び込み、地下室で一冊の本を見つけて持ち帰ってしまう。
すると、翌日からステラの周りで次々と子供たちが行方不明になるという事件が発生する。
ステラは持ち帰った本が勝手に新たな恐怖の物語を書き始め、その中に主人公として登場した子供たちの物語と同じ事が起こっていたと知るのだった。

登場人物&出演者

ステラ(演:ゾーイ・マーガレット・コレッティ)
主人公。仲良し三人組の一人。ホラー小説の作家志望で、ホラー映画や漫画のオタクガール。
ゾーイ・マーガレット・コレッティは代表作に『ANNI/アニー』、『ワイルドライフ』などがあります。
オギーの提案でトミーにイタズラを仕掛けるが、追われてラモンと出会い幽霊屋敷に行く。
サラ・ベロウズの書いた本を見つけて持ち帰ると、本の物語と同じような失踪事件が始まる。
友人の二人が消える中で、自分だけが助かろうとラモンとももにサラの真実を知っていく。
最後はサラの真実を物語にして助かり、更に受賞までして、友達を取り戻そうと決意をする。

ラモン(演:マイケル・ガーザ)
車で行き先のない旅行をするメキシコ系アメリカ人。兵役から逃げ回っているチキン野郎。
マイケル・ガーザは代表作に『ハンガー・ゲームFINAL:レジスタンス』などがあります。
野外映画館にいたところでステラたちが来て、追ってきたトミーに怖じけず追い払った。
ステラと気が合い幽霊屋敷に行くが、トミーたちのせいで車を壊されて彼女の家に泊まった。
本の正体を知ってステラたちと真実を探し出すが、警察に捕まって留置場で物語が始まる。
最後はステラの主人公補正で助かり、避けていた兵役の為にベトナムへ行く決意を固めた。

オギー/オーガスト(演:ガブリエル・ラッシュ)
仲良し三人組の一人。お調子者。ずっとイジメるトミーに仕返ししようとウンコを手にする。
ガブリエル・ラッシュは代表作に『ムーンライズ・キングダム』、『グランド・ブダペスト・ホテル』などがあります。
トミーの車に卵やウンコを投げつけると、追いかけられてラモンの車に避難して幽霊屋敷へ。
当初は面白半分でやっていたが、実際に物語がチャックを連れ去ると心底ビビってしまう。
最後はサラの資料を見に来た病院にて夢で見た青白い肥満体の女に遭遇して連れ去られた。

チャック(演:オースティン・ザジュール)
仲良し三人組の一人。過保護な母親を持つ。オギーといつも一緒にいる。女の子に興味津々。
オースティン・ザジュールは代表作に『Delinquent』、『フィストファイト』があります。
トミーから逃げる際にラモンと出会い、幽霊屋敷では残されたルースを丁寧に扱っていた。
怖い本に書かれた物語をまったく信じず、トミーが消えた事についても兵役の為だと主張。
家で一人いると、物語が始まってステラが注意を受けても無視して非現実だと話していた。
最後は足の親指を失った老婆が来て、ベッドの下に隠れも逆に捕まって連れ去られてしまう。

ルース(演;ナタリー・ガンツホーン)
オギーの姉。イタズラ好きな弟を小バカにする。見た目について誰よりも気にしている。
ナタリー・ガンツホーンは代表作に『Wet Bum』、『The Night Before Halloween』などがあります。
ハロウィンの夜はトミーとのデートをするが、なぜか彼の手下がいて雰囲気ぶち壊しになる。
オギーが車にウンコを投げつけると、一緒に幽霊屋敷まで来るが逆に閉じ込められてしまう。
怖い本でトミーやチャックが消えてもまったく信じず、舞台を演じる為にさっさと帰る。
最後はニキビから大量のクモが出るが、弟たちに助けられ、ステラと一緒に行動をする事に。

トミー(演:オースティン・エイブラムズ)
ステラたちの同級生。イジメっ子。卒業後は米軍に入る予定。両親は農場を経営している。
オースティン・エイブラムズは代表作に『ペーパータウン』、『エンド・オブ・ハイスクール』などがあります。
ずっとオギーとチャックをからかっていて、農場の案山子であるハロルドをボコボコにする。
オギーたちにウンコを投げつけられ、執念で幽霊屋敷まで追ってルースも一緒に閉じ込めた。
家に帰って母親から養鶏場から卵を取るように言われ、案山子に熊手で腹を貫かれてしまう。
最後は全身から藁が生え出して、自分が案山子になってしまい、行方不明扱いされていた。

サラ・ベローズ(演:キャスリーン・ポラード)
19世紀に家族とともに町へ引っ越した。一家は製糸工場を建てて町を有名にした実績を持つ。
キャスリーン・ポラードは代表作に『Playing the Rolls』などがあります。
なぜか家族から疎まれる存在になり、秘密の隠し部屋に監禁されて声だけが外に漏れていた。
物語を聞く為に子供たちがやって来るが、行方不明になったり、謎の死を遂げたりした。
犯人にされていたが、実際は罪がなく、一家から拷問を受けてしまい、怪物とかしてしまう。
最後はステラが真実の物語を書いてくれたおかげで成仏し、彼女とラモンだけは助けた。

感想

個人的な評価

本作はアルヴィン・シュワルツが1981年から1991年にかけた発表した児童文学『誰かが墓地からやってくる』シリーズを基に作られています。
それに惚れ込んだギレルモ・デル・トロが共同製作と脚本として参加しています。
ギレルモ・デル・トロが監督を努めていないのは残念ですが、彼のこだわりはしっかりと本作に反映されています。
原作が児童小説なので序盤は典型的な主人公側のいじめられっ子といじめっ子の退屈な追いかけっこが面白くないです。
そこから偶然にも「怖い本」を見つけるけど、その段階を端折っているのか、主人公たちは一切迷う事なくあっさりと見つかります。
これは作品全体から言える事ですが、主人公たちは目的のモノを求めて探すのですが、ほとんど一瞬で見つけてしまいます。
物語をスムーズに進行させる為には仕方ないにしても、本作はどの展開においても主人公たちが正解ばっかりを引くからリアリティがまったくありません。
所詮は児童文学が基になっているので、細かい部分の整合性は完全に無視して、あくまで物語の展開を重視しているのだろうと思います。
それをそのまま実写映画化かしてしまっているので、広い屋敷や資料室で目的のモノを探す時は一発で見つかるはずはなく、本作では入った瞬間に見つけてしまっている。
ちょっと細かい部分であるけど、この描写があまりにも気になってしまい、物語の粗をそのまま出してしまったのは好きでじゃないです。
それに主人公が原因で友人たちが行方不明になるけど、当の本人が最終的に助かるという展開も好きじゃないです。
やはり、原因を作った本人が一番の痛手を食らうべきであり、逆に成功させるのは児童文学としてもどうなのかと思います。
原作はシリーズ物なのでラストは続ける気満々だが、絶対に罰を食らわない主人公なら無敵すぎてつまらないだろうと予測します。