作品紹介
公開年月 | 201/01/26 |
---|---|
ジャンル | アクション/SF |
原作 | ジェームズ・ダシュナー 『The Death Cure』 |
監督 | ウェス・ボール |
脚本 | T・S・ノーリン |
製作 | エレン・ゴールドスミス=ヴァイン、ウィク・ゴッドフリー、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
トーマスたちはWCKDに捕らわれたミンホを助ける為、列車を急襲するが、そこに彼の姿はなかった。
隔離地域である都市に運ばれたミンホは、WCKDの施設で働くテレサのフレア・ウイルス抗体開発の為に実験台にしようとした。
そんな中、トーマスはミンホを救う為に仲間のニュートやブレンダとともにWCKDの本部に潜入する事を決断するのだった。
登場人物&出演者
・トーマス(演:ディラン・オブライエン)
主人公。ライト・アームに属するメンバーの一人。親友であったミンホの救出を目的にする。
ディラン・オブライエンは代表作に『インターシップ』、『バーニング・オーシャン』などがあります。
移送されるミンホを列車から救出する作戦が失敗し、今度はラスト・シティに乗り込む事に。
当初はミンホの救出を目的にしていたが、まだ想いを寄せていたテレサとの再会を渋る。
実は自分の血こそが世界を救えると判明して、エヴァの前に立つもジャンソンに捕まった。
最後はテレサが身を挺して救われると、新たなスタートを切る地で仲間の名を石に刻んだ。
・テレサ(演:カヤ・スコデラリオ)
ヒロイン。かつてトーマスたちと同じグレードにいた。過去の記憶を取り戻して裏切る。
カヤ・スコデラリオは代表作に『月に囚われた男』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』などがあります。
世界災害対策本部(WCKD)に戻ると、フレアウイルスを治療する研究に携わる事となる。
強い抗体を持つミンホの移送によって、強力な治療薬が開発できると信じて実験を繰り返す。
結果的に失敗してしまうが、戻ってきたトーマスの血液こそが治療薬だとすぐに気付く。
最後はジャンソンを倒し、重傷を負ったトーマスをヘリに乗せるが、ビルの崩壊で死亡した。
・ニュート(演:トーマス・ブロディ=サングスター)
トーマスと同じグレードの出身でライト・アームに属する。運動能力より頭脳で活躍する。
トーマス・ブロディ=サングスターは代表作に『ラブ・アクチュアリー』、『トリスタンとイゾルデ』などがあります。
ミンホの救出をするべく列車を襲撃し、車輪を外すべくバーナーで急いで切断をした。
ラスト・シティに連れて行かれたミンホを助け出そうと、トーマスたちと向かう事になる。
元々は抗体を持っておらず、すでに感染していて助からないと分かりながらも作戦に加わる。
最後は完全に体がウイルスに浸食され、トーマスを襲うもナイフで自分の心臓を刺して死亡。
・フライパン(演:デクスター・ダーデン)
トーマスと同じグレードの出身でライト・アームに属する。トーマスに信頼されている。
デクスター・ダーデンは代表作に『メイズ・ランナー』シリーズ、『ジョイフル♪ノイズ』などがあります。
トーマスやニュートとともにミンホを助け出そうと列車を襲うが、結局は失敗してしまう。
ラスト・シティに連れて行かれたミンホを救出するべく、トーマスたちと行動を共にする。
子供たちを乗せたバスをクレーンでつり上げると、追っ手のいない壁の外へと移動させた。
最後はブレンダと待機していると、ヘリを調達したホルヘたちによって脱出をした。
・ブレンダ(演:ローサ・サラザール)
トーマスたちが合流した生き残りグループの一人。トーマスのおかげで感染から回復した。
ローサ・サラザールは代表作に『メアリーと秘密の王国』、『アリータ:バトル・エンジェル』などがあります。
ミンホを移送中の列車から助け出そうと協力し、WCKDのヘリを奪って車両を運び出した。
ラスト・シティに向かっていたトーマスたちのピンチに駆けつけ、一緒に乗り込む事になる。
実はトーマスの血こそが治療薬であり、その事実を体現したサンプルとして存在していた。
最後は抗体を持つ子供たちをバスで逃がし、戻ったホルヘのおかげで脱出をした。
・ホルヘ(演:ジャンカルロ・エスポジート)
トーマスたちが合流した生き残りグループの一人。ブレンダと同じく、一緒に行動している。
ジャンカルロ・エスポジートは代表作に『タップス』、『マルコムX』などがあります。
ミンホを移送中の列車から助けるべく、追ってきたヘリを撹乱して搭乗員を捕まえて奪う。
ラスト・シティに向かったトーマスたちを助けると、壁に入ろうとする人間たちと揉めた。
トーマスたちと一緒にラスト・シティへ留まるブレンダを励まし、ヴィンスたちの元へ。
最後はヴィンスを説得してヘリを調達すると、待っていたトーマスたちを救出した。
・ミンホ(演:キー・ホン・リー)
トーマスと同じグレードの出身。トーマスにとって無二の親友で仲間の中心的な存在。
キー・ホン・リーは代表作に『メイズ・ランナー』シリーズ、『プリズン・エクスペリメント』などがあります。
記憶を取り戻したテレサの裏切りでWCKDに捕獲され、ラスト・シティに移送されていた。
トーマスたちの救出が失敗し、ラスト・シティに到着すると過酷な人体実験を繰り返される。
ラスト・シティにトーマスたちが乗り込んでくると、混乱に乗じて合流して脱出を図る。
最後は迎えにやって来たヴィンスたちのヘリに乗り込み、新たなスタートを切る事となる。
・ギャリー(演:ウィル・ポールター)
トーマスと同じグレードの出身。グレーダーを出るトーマスたちと反目して殺されていた。
ウィル・ポールターは近年の出演作に『デトロイト』、『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』などがあります。
実は一命を取り留めていて、ローレンスによって助け出されると彼の信頼する部下となる。
ラスト・シティに行こうとしたトーマスたちの前に現れ、過去の失敗を償おうと協力する。
一緒にラスト・シティに乗り込むと、抗体を持つ被験者たちを助け出して血清を手に入れる。
最後はトーマスたちを助け出し、ミンホを連れて先に待機していたヘリに搭乗して帰還する。
・ヴィンス(演:バリー・ペッパー)
ライト・アームのリーダー的存在。合流してきたトーマスたちを出迎えて一緒に戦う。
バリー・ペッパーは近年の出演作に『メイズ・ランナー2:砂漠の迷宮』、『モンスタートラック』などがあります。
ミンホの救出をするべくトーマスたちに手を貸し、見事に数人の抗体を持つ若者を救い出す。
肝心のミンホを助けられなかったトーマスたちへの協力を拒否し、別の場所へ移転をする。
ホルヘの説得でヘリを貸し出し、ラスト・シティにいたトーマスたちを助け出した。
最後はWCKDを崩壊させると、本当の平和が訪れた事で新たなスタートを切ると宣言した。
・ジャンソン(演:エイダン・ギレン)
世界災害対策本部(WCKD)のナンバー2。ウイルスの治療法を見つけるべく若者を捕獲。
エイダン・ギレンは代表作に『シャンハイ・ナイト』、『キング・アーサー/2016年版』などがあります。
あくまでウイルスの治療法を見つける為に任務をこなし、被験者をモルモットだと考える。
トーマスを殺そうとするが、テレサによって彼の血で治療ができると知って丁重に扱う。
実はウイルスに感染しており、治療薬を欲していて、諦めようとするエヴァを裏切る。
最後はトーマスとテレサたちを追い詰めるが、解放された研究用の感染者たちに殺された。
・エヴァ・ペイジ(演:パトリシア・クラークソン)
世界災害対策本部(WCKD)の最高責任者。ラスト・シティでウイルスの治療薬を研究する。
パトリシア・クラークソンは代表作に『エデンより彼方に』、『エイプリルの七面鳥』などがあります。
記憶を取り戻して堂々と仲間を裏切ったテレサを受け入れ、彼女に治療薬の研究を任せる。
強力な「フレア・ウイルス」の脅威を感じていて、治療薬は失敗だと知って諦めていく。
テレサの研究によってトーマスの血が世界の人間を救えると知り、彼女に説得を任せた。
最後は戻ってきたトーマスを出迎え、仲間の安全を保障しようとしてジャンソンに殺された。
感想
個人的な評価
本作はジェームズ・ダシュナーの小説『The Death Cure』を基に作られています。
更に本作は『メイズ・ランナー』三部作における完結編にもなっているが、前作から三年の時が経過しています。
本作はヤングアダルト小説を実写映画化した作品で、いわゆる「セカイ系」とも言える世界観を有しています。
あくまで主人公とヒロインがいて、その二人の行動次第で世界の危機が救われるというモノ。
ディストピア映画でもあるけど、1作目はタイトル通りに迷路を扱った内容で大ヒットした。
しかし、なぜか2作目になるとゾンビ映画のようになってしまい、文字通り作品は迷路に突入してしまいます。
ついに完結となった本作ですが、もう謎解きはほぼなく、主人公とヒロインの関係についての決着と世界の決着がついている。
つまり、本作は典型的な「セカイ系」の展開を魅せているが、1作目にあった独自の独自性が完全に失われました。
もう途中まで『ダイバージェント』と混同してしまい、1作目にあった「走る」という代名詞はなくなっていました。
前作では主人公たちを裏切ったヒロインが彼らを導く事になるが、やはり、本作でも彼女にはあまり良い印象はなかったです。
セカイ系なので主人公は本作の中心にいるけど、ヒロインは単なるサポート程度なので重要性が天と地になります。
ですので、クライマックスで主人公がヒロインを庇う当たり前の行動すら不快感を持ちます。
これは狙っているのか知らないが、多くの人は本作のヒロインは好きになれないだろう。
なので、ラストで生還できずラスト・シティとともに死んでいく姿に哀しみはなく、むしろホッとしたほどです。
なぜなら、劇中で彼女に肩入れするのは主人公だけで、他は裏切り者として嫌っていた。
世界を救える血を持つ主人公と裏切り者のヒロインを天秤にかけた時、観ている側としても彼女に対する厳しい眼差しはあるだろう。
これで本シリーズは完結しましたが、作品を重ねるごとに順当な独自性の喪失は残念でならなかったです。