セール・オブ・ザ・デッド RE-2483

作品紹介

公開年月  2008/10/10
ジャンル  ファンタジー/コメディ/ホラー
原作  なし
監督  グレン・マクエイド
脚本  グレン・マクエイド
製作  ラリー・フェセンデン、ピーター・ポーク
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

殺人罪に問われ、牢屋で処刑を待つ墓荒らしの死体泥棒であるアーサー。
相棒で親友のウィリーが先にギロチンにかけれたその日、アーサーの牢屋にダフィー神父という男が訪ねてくる。
そこでアーサーは死んでいるのに人を襲う奇妙な死体を発見し、それらを売り捌いて大金を得ていたという告白をするのだった。

登場人物&出演者

アーサー(演:ドミニク・モナハン)
主人公。死体泥棒であるウィリーの弟子。雇われるというよりは手足となって働く役目。
ドミニク・モナハンは近年の出演作に『ペット/檻の中の乙女』、『ソルジャーズ・アイランド』などがあります。
子供の頃から死体泥棒をしているが、師匠であるウィリーとは相棒で親友となっている。
先にウィリーが処刑されるも悲しむ様子はないが、彼と自分は殺人をしていないと主張する。
自分の仕事に興味を持つダフィー神父にすべてを話し、そこには後悔の念は一切ない。
正体を暴いたダフィー神父に殺されそうになるが、蘇ったウィリーによって助け出される。

ウィリー(演:ラリー・フェセンデン)
アーサーの死体泥棒の師匠。同時に親友で相棒。見た目や性格は汚いが人殺しではない。
ラリー・フェセンデンは代表作に『ステイク・ランド/戦いの旅路』、『バレー・オブ・バイオレンス』などがあります。
死体泥棒として仕事をきちんとこなし、それがヴァンパイアだろうがお構いなし。
基本的にアーサーから過去の人として語られるが、彼にとって尊敬する人でもあった。
ギロチンによる処刑を食らうが、アンデットに噛まれたおかげで不死の力を手に入れる。
実はマーフィー家の父親だったダフィー神父に襲われるアーサーを助け出す。

ダフィー神父(演:ロン・パールマン)
罪人の最期の言葉を書き留め公表する役目を持つ。アーサーとウィリーに興味を持っている。
ロン・パールマンは近年の出演作に『ストーンウォール』、『ムーン・ウォーカーズ』などがあります。
死刑執行人と取引をする事でウィリーの処刑を先延ばしにして、彼から話しを聞こうとする。
とにかく、アーサーの話しを聞き入り、彼が関わってきた者たちの詳細を記していく。
実はマーフィー家の父親で、手塩に掛けて育てたコーネリウスを殺された恨みを晴らす。
だが、蘇ったウィリーによって不意打ちを食らって、あっさりと死んでしまう。

クイント博士(演:アンガス・スクリム)
アーサーとウィリーを雇っていたマッドサイエンティストで二人をこき使っていた。
アンガス・スクリムは代表作に『ファンタズム』シリーズ、『ムーンフェイス』があります。
ウィリーやアーサーが持ってきた死体を使って、違法な実験を繰り返している。
死体泥棒であるウィリーたちを脅し、ほぼ無給で研究材料を献上させていたクズ野郎。
結局、アーサーたちが見つけたヴァンパイアを送りつけられ殺される事に。

ファニー・ブライアース(演:ブレンダ・クーニー)
アーサーとウィリーの新たな弟子。アーサーが美しいと認め、彼女自身も自信を持つ。
ブレンダ・クーニーは代表作に『Automatons』、『The house of the Devil』があります。
以前はレッカーとして、船を誘い込んで沈没させて、その罪にを奪う仕事をしていた。
あくまで地道に仕事をするアーサーたちと違い、大きな勝負に出ようとする欲望の持ち主。
ウィリーを毛嫌いし、平然と殺しをする女で、アーサーたちを危険に巻き込む事になる。

ロニー(演:ジョエル・ガーランド)
酒場の店主。アーサーとウィリーの行きつけで恰幅が良く人当たりも良い。
ジョエル・ガーランドは代表作に『ダイヴ』、『バウンティー・ハンター』などがあります。
死体泥棒であるアーサーたちに仕事を依頼し、報酬を支払っている重要な人物。

コーネリウス・マーフィー(演:ジョン・スパーダコス)
死体泥棒を稼業とするマーフィー家の長男。アーサーとウィリーのライバル的存在。
ジョン・スパーダコスは代表作に『チル/CHILL』、『マインズ・アイ』などがあります。
アーサーたちと違って、派手に物事を進め、時には彼らから死体を横取りする危険な人物。
アンデットをアーサーたちから横取りするも、噛まれて死ぬが、最後には蘇る事となる。

感想

個人的な評価

本作は王道の『オブ・ザ・デッド』がついているけど、ゾンビ映画ではありません。
簡潔に言えば、墓場から死体を掘り出して売るヤツらが、たまたま動く死体を掘り当てているだけという物語。
ただ、その動く死体がゾンビではなく、首にニンニク、胸に杭が打たれている事からヴァンパイアの類となります。
極めつけは当時、まだ知られていないグレイ型の宇宙人なんかも墓場から掘り出します。
とにかく、こんな調子で死体泥棒の主人公と師匠がやって来た事を振り返る作品となります。
主人公であるアーサーは、師匠で相棒でもあるウィリーとの死体泥棒について語ります。
ウィリーは殺人の罪ですでに処刑されたが、アーサーは最後の言葉を聞きに来たダフィー神父に自分たちの仕事を語っている。
物語の進行はアーサーとダフィー神父の会話だが、中核となるのはアーサーとウィリーの死体泥棒となっている。
その為、アーサーの語りで場面は過去に戻っていくが、彼らの仕事は非常に面白いと言える。
オカルト的な知識があるワケでもなく、単に仕事として死体泥棒をしているだけの二人。
そこにヴァンパイアやアンデッドなどが紛れ込んでいて、それらを売って大金を得る。
物語の雰囲気は非常に軽くテンポもいいので、死体泥棒と言ってもライトに鑑賞ができる。
特にグレイ型の宇宙人を抱えて、ライバルであるコーネリウスと対峙するシーンはシュールでなかなか面白いと言えます。
何よりアーサー役のドミニク・モナハン、ダフィー神父役のロン・パールマンがいい味を出しています。
最後に展開される予想外の展開も悪くないし、そこに登場する蘇ったウィリーも相変わらずの良いキャラクターでした。
死体泥棒が主人公となっている珍しい作品でありながら、軽快なテンポで進んでいく物語は普通に楽しめました。