ハロウィン RE-224

作品紹介

公開年月  1978/10/25
ジャンル  ホラー/スプラッター
原作  なし
監督  ジョン・カーペンター
脚本  ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル
製作  アーウィン・ヤブランス
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

15年前に実の姉を殺害した少年マイケルは、収容されていた精神病院から脱走して故郷に向かった。
万聖節の夜、子守をする事になった女学生ローリーは白塗りの不気味なマスクをつけた男の姿を目撃する。
その頃、マイケルの担当医だったサム・ルーミスはバトンフィールドに向かうのだった。

登場人物&出演者

・ローリー・ストロード(演:ジェイミー・リー・カーティス)
主人公。女子高生。ベビーシッターをして金を稼いでいる。何者かの存在に気付いていく。
ジェイミー・リー・カーティスは本作が長編映画デビュー作となります。
ハロウィンの夜にシッターをしていたが、家の近くに何者かの気配にずっと怯えている。
アニーから子供の面倒を押しつけられてしまい、仕方なく見るハメになるも異変に気付く。
友人たちからの連絡がなく家を訪れると、マイケルに教われるもなんとか逃げ出した。
最後はマイケルに襲われてケガを負ってしまうが、間一髪でルーミス医師に助けられた。

サム・ルーミス医師(演:ドナルド・プレザンス)
マイケル・マイヤーズの担当医。殺人を行った6歳のマイケルの精神鑑定をしていた。
ドナルド・プレザンスはデビュー作に『島のならず者』となっています。
マイケルを7年間研究し、8年間監禁するが、彼の中に宿っている悪魔性に恐れていた。
出廷して精神病院に帰る時にマイケルが脱走し、それを追うべくハドンフィールドに来る。
ブラケット保安官に許可を得てマイヤーズ邸で待ち伏せするも、すでに殺人が行われる。
最後はローリーが襲われるのを見つけ、マイケルに銃弾を浴びせるも逃してしまう。

リー・ブラケット保安官(演:チャールズ・サイファーズ)
地元の保安官。街で不可解な事件が起きるが、原因が分からず子供の悪戯として片付ける。
チャールズ・サイファーズは代表作に『ザ・フォッグ』、『メジャーリーグ』があります。
遠くからルーミス医師がやって来て事情を話すと、マイヤーズ邸の中へ案内をした。
そこでジュディス・マイヤーズが殺された現場を見せ、マイケルの話しを聞き出した。
街で起きた盗みとは無関係だとして考えているが、ルーミス医師と一緒に張り込みをする。
最後はマイケルを探し回っていたルーミス医師を見失うが、なんとか見つけて指示に従った。

アニー・ブラケット(演:ナンシー・ルーミス)
リー保安官の娘。ローリーの同級生。ローリーと同じくベビーシッターで金を稼いでいる。
ナンシー・ルーミスは代表作に『ザ・フォッグ』、『ハロウィンⅢ』などがあります。
何者かの気配をずっと感じているローリーをからかい、頭の中は男の事でいっぱいにである。
街で起きている小さな事件を担当する父親に態度を注意されて不機嫌になってしまう。
ハロウィンの夜に男とデートをしようとして、ローリーに面倒を見ていた子供を押しつける。
最後は車のキーを取りに行って戻るとマイケルがいて、首を絞められてそのまま殺された。

マイケル・マイヤーズ/ブギーマン(演:ニック・キャッスル)
ハドンフィールドの連続殺人鬼。6歳の時に姉を含む数人を殺して精神病院に収容される。
ニック・キャッスルは代表作に『ダーク・スター』、『ニューヨーク1997』などがあります。
15年後に病院を脱走すると、ハロウィンの夜にローリーを狙ってハドンフィールドに帰る。
その道中で作業員の服を盗んで、更に街の雑貨屋からハロウィンマスクと洋包丁も盗む。
ローリーの周りにいる人間を次々と殺害していき、ついにローリーを追い詰めていく。
最後はローリーを襲うも騒ぎを聞きつけたルーミス医師の銃弾を浴びて、そのまま姿を消す。

感想

個人的な評価

本作はスプラッター映画の元祖とも言われている伝説的な作品となります。
監督と脚本を務めているジョン・カーペンターがアルフレッド・ヒッチコックの『サイコ』から着想を得て作ったという。
後の『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』と言ったスプラッター映画を誕生するが、それに先駆けての作品である。
連続殺人鬼であるマイケル・マイヤーズはあくまで人間であり、善悪の区別なく冷酷に目的を遂げる異常性が表現されています。
一切しゃべらない不気味さ、表情を読み取れないハロウィンのマスク、作業着と洋包丁が彼のトレードマークとなる。
マイケル・マイヤーズの別名になっている「ブギーマン」は民間伝承の一つで、家の中に潜んでいて子供の恐怖の対象にしている。
様々な説があるようだが、マイケル・マイヤーズこそがブギーマンを体現しているキャラクターだと言えるだろう。
本作は新たなジャンルの幕開けになったのですが、それ以上にジョン・カーペンター監督の演出が冴え渡っていると思います。
特に不安を煽る音楽の使い方が秀逸であり、ブギーマンがやって来るクライマックスではその怖さが倍増しています。
本作は後に「元祖絶叫クイーン」と言われるジェイミー・リー・カーティスの映画デビュー作としても知られています。
今では還暦を迎えたジェイミー・リー・カーティスが女子高生役というのは感慨深いです。
まだまだ絶叫クイーンではなかったが、クライマックスでの悲鳴はインパクトがありました。
本作ではまだ人間らしい息遣いをするマイケルだが、銃弾を浴びても死なない点でも怪物のような扱いだと分かります。
やはり、本作の成功はジョン・カーペンター監督の演出と音楽であり、連続殺人鬼のマイケル・マイヤーズが確立した事に大きな貢献をしていました。