作品紹介
公開年月 | 2004/01/23 |
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ジャンル | サスペンス/SF/ドラマ |
原作 | なし |
監督 | エリック・ブレス、J・マッキー・グルーバー |
脚本 | エリック・ブレス、J・マッキー・グルーバー |
製作 | クリス・ベンダー、A・J・ディックス、アンソニー・ルーレン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
少年時代、エヴァンは記憶を喪失する“ブラックアウト”を起こす事がしばしばあって、そこで精神科の医師の勧めに従い日記をつけるようになる。
そんなある日、一つの出来事が原因でエヴァンは幼馴染みケイリーとの仲を引き裂かれてしまうが、その時にブラックアウトが起こっていた。
大学生となったエヴァンはブラックアウトもなくなり平穏な日々を送っていたエヴァンだったが、幼い頃の日記を手に取ると、突然13歳のあの時の記憶が鮮明に蘇るのだった。
登場人物&出演者
・エヴァン(演:アシュトン・カッチャー)
・ケイリー(演:エイミー・スマート)
・トミー(演:ウィリアム・リー・スコット)
・レニー(演:エルデン・ヘンソン)
・アンドレア(演:メローラ・ウォルターズ)
・ジョージ(演:エリック・ストルツ)
感想
個人的な評価
この作品はカオス理論の一つであるバタフライ効果をテーマにした作品です。
バタフライ効果というのは、初期条件のちょっとした差が時間経過とともに拡大して大きな違いを生み出すモノ。
という表現らしいですが、オイラはカオス理論事態知らないのでよく分かりません。
でも、この映画を通してバタフライ効果の意味を知る事ができます。
このような難しい表現を扱った映画なので、オイラはてっきり小難しい内容だと思いました。
しかし、この映画は実に上手い構成で作られていると素直に感じました。
時間軸を扱う類なので、本作はある意味、タイムスリップに近いジャンルだとオイラは認識しました。
早い話、主人公は過去の記憶をたどって現在の意識を保ったまま子供時代にタイプスリップができるという仕組み。
そこでタイムスリップした彼は運命さえも変えられる力を持っているという。
主人公は現在の自分や周囲の友人や知人の状況を変える為にタイムスリップをする。
だからと言って大掛かりな装置を使うワケじゃなく、彼自身が書いた日記でタイムスリップをする。
一時だけ未来に繋がる大きな事件に立ち戻った彼はなんとかして変えようとする。
だけど、その時の状況を変える度に主人公の記憶も改変されるようです。
その時に激しい頭痛と鼻血を流しますが、現在の状況とはまったくモノに変化しているのです。
この映画最大の魅力は改変された主人公の現在ですね。
彼は良かれと思ってやっているが、最後は結局、誰かが不幸になっている。
で、オイラが上手いと思ったのは冒頭の描写にある主人公の子供時代での奇行ですね。
これが物語全体に繋がっているので、観ている時に「なるほど」と冒頭の意味不明な描写が合致します。
本作の冒頭で意味不明な描写があっても、観客を納得させられると思います。
同時に観ている者を引きつける力もあると思います。
確かにバタフライ効果をテーマにしているのもよく分かりますね。
この部分を変えたはずなのに、主人公の思いもよらない副作用でとんでもない不幸が待ち受けている。
でも、冷静に考えれば、本作はSFのジャンルに入ると思います。
かなり限定的な能力の使い方だが、タイムスリップ物として高い完成度だと思います。
特に物語が展開する上で主人公の過去とリンクしている点は面白いです。
それと、主人公の能力が遺伝というのも面白い設定だと思います。
父親がなぜあのような状態になったのかも頷けます。
ただ、主人公を含めた周囲の人々だけで起きている事なので非常にスケールが小さい。
とは言っても、主人公に描写を集中した点で物語の精度が上がりましたね。
本作はオススメできる良作です。下手なタイムスリップ物とは違って物語がしっかりしていますので。