ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 MY-148

作品紹介

公開年月  2008/08/01
ジャンル  アドベンチャー/アクション
原作  なし
監督  ロブ・コーエン
脚本  マイルズ・ミラー、アルフレッド・ガフ
製作  スティーヴン・ソマーズ、ショーン・ダニエル、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  購入DVD

あらすじ

古代中国で自然界を操る魔力を持った皇帝は、呪術師の娘ツイ・ユアンに不死の魔術を発見させるも裏切られ、臣下ともに陶器に変えられてしまう。
約2000年後の1946年、ロンドンで幸せに暮らすリックとエヴリンは、持ち主を不死の泉へ導く“シャングリラの眼”を上海の博物館に戻す任務を外務省から託される。
現地にはハーバード大学に留学している息子アレックスがいて、彼は2000年前の皇帝陵を発掘する偉業を成し遂げていた。
しかし、オコーネル一家が皇帝のミイラを見に博物館を訪ねると、そこには中国を世界最強にしようとするヤン将軍が待ち受けていた。

登場人物&出演者

リック・オコーネル(演:ブレンダン・フレイザー)
主人公。第二次世界大戦で英国外務省に協力して優秀な功績を上げ、現在は悠々自適の生活。
ブレンダン・フレイザーは近年の出演作に『アニマル・ウォーズ/森林帝国の逆襲』、『小さな命が呼ぶとき』などがあります。
もう銃を使う事がなくなって退屈していたが、政府からの依頼を受けて上海へと飛ぶ事に。
エヴリンとは未だにアツアツであるが、一人息子のアレックスとは微妙な距離感である。
何があっても力業で解決しようとする性格は変わらないが、やはり、ミイラは嫌いという。
最後は兵馬俑の軍勢と善戦し、ハン皇帝とタイマンし、アレックスとの連携で見事に倒した。

エヴリン・オコーネル(演:マリア・ベロ)
ヒロイン。古代エジプトの研究家。二度に渡るミイラとの戦いを小説にして大ヒットする。
マリア・ベロは代表作に『ヒストリー・オブ・バイオレンス』、『ワールド・トレード・センター』などがあります。
リックとともに諜報活動をしていたが、終戦後は小説のネタが思いつかずスランプに陥る。
やはり、リックと同じく未だにアツアツであるが、アレックスに関して過保護な一面を持つ。
元カイロ博物館で勤務していた研究家とは思えないほどアクションができる頼れる妻。
最後はリックとともに兵馬俑の軍勢と戦い、ヤン将軍との戦いではリンとともに返り討ちに。

アレックス・オコーネル(演:ルーク・フォード)
リックとエヴリンの息子。現在はハーバード大学に留学中だが上海で発掘調査をしていた。
ルーク・フォードは代表作に『男たちの戦場』、『アニマル・キングダム』などがあります。
リックから父親面される事を嫌がり、母親の過保護に対しても嫌気が差している。
発掘したハン皇帝が復活した事を責任に感じ、同じく倒そうとしたリンと共闘していく。
その間でリンに対して恋心が芽生え、彼女が2000年以上生きていても構わないという。
最後はリックとの連携によってハン皇帝を前後から龍剣で刺して完全に消滅させた。

ジョナサン・カナハン(演:ジョン・ハナー)
エヴリンの兄。7年前にアム・シェアーでダイヤを手に入れてナイトクラブを上海で開いた。
ジョン・ハナーは近年の出演作に『名探偵ポワロ/死との約束』、『U-20』などがあります。
ナイトクラブを「イムホテップ」と名付け、詐欺師から立派な事業家となっていた。
政府からの任務でやって来たエヴリンたちを出迎えるが、これにより巻き込まれてしまう。
シャングリラの道を示すダイヤを気に入り、隙を突いて毎度のように手に入れている。
最後は「イムホテップ」をマグワイアに譲り、自身はミイラがいないペルーへ飛び立った。

マグワイア(演:リアム・カニンガム)
リックのフランス外人部隊の仲間。マッドドッグという愛称を持つ凄腕のパイロット。
リアム・カニンガムは代表作に『麦の穂をゆらす風』、『タイタンの戦い』などがあります。
ナイトクラブ「イムホテップ」でアレックスが彼の女にちょっかい出した事で再会した。
オンボロの欠陥機だが、パイロットとして兵馬俑の軍勢を空中から攻撃した。
最後はジョナサンから「イムホテップ」を譲り受け、オーナーとして店に立っていた。

リン(演:イザベラ・リョン)
ハン皇帝の皇帝陵を守っていた少女。ヤン将軍の企みを知ってハン皇帝を殺そうとした。
イザベラ・リョンは代表作に『西遊記リローデッド』、『ドラゴン・スクワッド』などがあります。
実は妖術師ツイ・ユアンとミン将軍の一人娘で、シャングリラで不老不死となっている。
2000年以上も生きているが、見た目はアレックスと同世代で彼と恋に落ちる。
復活したハン皇帝によって妻になるべくさらわれるが、アレックスによって救助される。
最後はハン皇帝を追っていくが、ヤン将軍と遭遇してエヴリンとともに倒した。

ヤン将軍(演:アンソニー・ウォン)
中国人民解放軍の将校。中国を世界最強国にするという思想を持ち、ハン皇帝を復活させた。
アンソニー・ウォンは近年の出演作に『レジェンド・オブ・フィスト/怒りの鉄拳』がある。
ハン皇帝に絶対の忠誠を誓い、戦闘面ではアレックス相手に互角以上の実力を持っている。
最後はジョナサンの爆撃を受けても生き延び、エヴリンとリンに襲いかかるも倒される。

ハン皇帝(演:ジェット・リー)
2000年前に中国大陸を統一した皇帝。野望を果たす為に冷酷非道な侵略を行っていた。
ジェット・リーは近年の出演作に『ドラゴン・キングダム』、『ウォーロード/男たちの誓い』などがあります。
永遠の命を手に入れる為にミン将軍とツイ・ユアンを探しに行かせるも裏切られる事に。
その怒りをミン将軍の処刑で満足させるが、すでにツイ・ユアンの呪いで陶器となる。
ヤン将軍によって現代に復活すると、シャングリラで永遠の命が得て完全に復活した。
最後はリックとアレックスの連携によって折れた龍剣で突き刺され、敗北して消滅した。

ツイ・ユアン(演:ミシェール・ヨー)
2000年前に皇が永遠の命を得る為に探し出した妖術師。皇帝から目をつけられる。
ミシェール・ヨーは近年の出演作に『バビロンA.D.』、『チルドレン・オブ・ホァンシ/遙かなる希望の道』などがあります。
永遠の命の秘術を見つける為に護衛として同行したミン将軍と恋に落ちている。
しかし、ミン将軍は皇帝に処刑されるが、その前に彼女は陶器に変える呪いをかけた。
シャングリラで不老不死を得て皇帝の復活を阻むも失敗し、龍剣を奪って娘のリンに託した。

ミン将軍(演:ラッセル・ウォン)
2000年前にハン皇帝に仕えていた将軍。皇帝とは旧友で絶大な信頼を持っていた。
ラッセル・ウォンは代表作に『ロミオ・マスト・ダイ』、『ザ・ハッカー』などがあります。
永遠の命の秘術を探す旅でツイ・ユアンと同行し、その過程で恋に落ちる事になる。
しかし、皇帝にすべて見透かされ、ツイ・ユアンの前で処刑されてしまう。
ツイ・ユアンによって復活し、反皇帝軍を率いてハン皇帝の兵馬俑の軍隊と戦った。

感想

個人的な評価

『ハムナプトラ』シリーズの三作目となったが、前作から7年が経過しています。
そうなってくると、当然のようにキャストも年を取っていくし、事情も変わっていきます。
本作は7年ぶりの続編という事で色々と変わっている部分が目立っています。
それで個人的に言わせてもらうと、本作でシリーズを打ち止めにした作品だと思いました。
本作は前作より三つの大きな変更点があって、これがシリーズを台無しにした主因です。
まず、一つ目はスティーヴン・ソマーズ監督が製作に回り、ロブ・コーエンが新たな監督として作品を作り上げた。
ロブ・コーエン監督は『ドラゴンハート』、『デイライト』、『ワイルド・スピード』などの作品で知られています。
本シリーズ最大の特徴はアドベンチャーと適度なコメディ色に、派手なCGをたっぷりと使っているところです。
しかし、ロブ・コーエン監督はコメディ色のイメージがなく、そのせいで本作はかなりシリアス寄りになりました。
二つ目はヒロインであるエヴリンを演じてきたレイチェル・ワイズの降板、代役となったマリア・ベロの起用。
やはり、一作目からエヴリンというキャラクターを作り上げたレイチェル・ワイズだから作品の雰囲気と調和していました。
そこに代役となったマリア・ベロが登場するが、同じキャラクターであっても演じている人間が違うならば、当然のように以前と違ってくる。
当然のように長年連れ添っている夫婦を演じているが、一作目から観ている人間からすれば、リックが再婚したとしか思えなかった。
三つ目はエジプトの砂漠から、なぜか中国という意味の分からない舞台の変更です。
原題は『The Mummy』でミイラとなっているが、邦題では『ハムナプトラ』と場所がタイトルになってしまっている。
つまり、本作の舞台がエジプトから中国に移った時点でおかしな事になってしまっている。
前作から続投しているのは主人公のリックを演じるブレンダン・フレイザー、エヴリンの兄ジョナサンを演じるジョン・ハナーしかいません。
あとは新しいキャストになってしまっているので、もはや別物の作品になってしまった。
そこに『ハムナプトラ』という邦題となっているせいでシリーズを台無しにした。
一応、ジェット・リーが大々的に出ているが、実際はスケジュールがほとんど合わず、メインの悪役とは言い難い。
まだスピンオフとなった『スコーピオン・キング』の方が素晴らしい出来だと言えるほど、本作からは残念さしか漂わなかった。
監督、ヒロイン、舞台という主軸を変更した時点でもう本作は別の作品となっています。
これを『ハムナプトラ』シリーズに入れるのは個人的に納得ができず、一作目と二作目は何度も鑑賞しているが、本作は三回だけでお腹いっぱいになる。
あとはオマケとして吹替でリックの息子アレックスに素人タレントを起用した事も、四つ目のトドメとなってくれていました。