モンスター・フェスティバル RE-3179

作品紹介

公開年月  2018/08/14
ジャンル  ホラー/コメディ
原作  なし
監督  オーウェン・エガートン
脚本  オーウェン・エガートン
製作  セス・キャプラン、ウィル・ハイド、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ハロウィーンの夜にホラーマニアたちの夢の祭典「流血の際」が開幕された。
ホラー映画オタクのダックスは、ホラーを毛嫌いする父親から参加を猛反対されるが、なんとか抜け出して友人たちと会場へ向かう。
盛大なオープニングとともに殺人鬼のコスプレをしたパフォーマーたちが登場し、彼らは次々と観客を惨殺して会場は血の海と化すのだった。

登場人物&出演者

ダックス(演:ロビー・ケイ)
主人公。ホラー映画オタク。小さい頃、家に泥棒が惜しいって母親を殺されてしまっている。
ロビー・ケイは代表作に『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』、『エアポート2015』などがあります。
亡くなった母親がホラー映画好きだった事で、その思い出を消さない為にオタクとなった。
父親が参加用のリストバンドを切られるが、サムの案でアシュリーに頼んで参加を果たした。
本物の惨殺が始まると、最初はサムに引っ張られるが、彼女の励ましでリーダーとして動く。
最後は黒幕の父親が妹に殺され、凶暴化したサムを助け出し、二人で無事に生還を果たした。

サム(演:セイシェル・ゲイブリエル)
ヒロイン。ダックスがバイトするレンタル店の同僚で友人。ダックスの良き理解者。
セイシェル・ゲイブリエルは代表作に『ザ・スピリット』、『エアベンダー』があります。
リストバンドを失って参加できない嘆くダックスに対し、アシュリーに頼み込む案を出した。
本物の惨殺が始まると、ホラー映画のルールに従って助かる道を積極的に選んで引っ張る。
あくまで知識を持つダックスが頼りだと話し、彼をリーダーとして自覚させて行動をさせる。
最後はリストバンドで凶暴化するが、ダックスが外して正気を取り戻して脱出を果たした。

クリル(演:ジェイコブ・バタロン)
ダックスの友人。動画サイトにゲームプレイを投稿する。フェスで童貞を捨てようと考える。
ジェイコブ・バタロンは近年の出演作に『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』などがあります。
本物の惨殺が始まると、行動力のあるサムに従ってなんとか殺人鬼たちから逃げ出せた。
途中で樹木医に遭遇して別行動するが、タイミング良く合流してなぜかみんなを助け出した。
アシュリーと二人っきりになると、絶望から希望を見出す彼女に誘惑されて童貞を卒業した。
最後は吸血鬼に扮した女性に噛まれてしまい、童貞じゃなくなったせいで死んでしまう。

アシュリー(演:バーバラ・ダンケルマン)
ダックスの知り合いのビッチ。ホラー映画「ヘルズ・ネスト」のトップレス女4で出演した。
バーバラ・ダンケルマンは代表作に『レーザーチーム/俺たち史上最弱のエイリアン・バスターズ!』、『RWBY』シリーズなどがあります。
実際は監督のレンジャミンに自ら肉体関係を持ちかけて、彼を惚れさせて出演を決めた。
流血の祭にゲストとして呼ばれており、リストバンドを失ったダックスを入れる手配をした。
レンジャミンから次の作品の出演を約束されるが、ゾンビに食われてしまい落胆していた。
最後はゾンビになったレンジャミンからカードキーを奪うが、心臓を貫かれて死亡した。

ロジャー・ヒンクリー(演:クリス・ダベック)
大ヒットした「植樹際」シリーズの役者。ホラー映画ファンの間では有名な人物である。
クリス・ダベックは代表作に『女教師』、『クリシャ』などがあります。
流血の祭に招かれて参加しているが、実はホラー映画が嫌いで出演作を一切観ていない。
本物の惨殺が始まると、小屋で一人隠れていたところでダックスたちと合流してしまう。
自分が演じた樹木医の殺人鬼を説得して実は映画好きである事をダックスに見せつけていた。
最後は殺人トラップにかかったサムの身代わりになり、彼女を助ける為に犠牲となった。

レンジャミン・ケイン(演:ニック・ラザフォード)
映画監督。「ヘルズ・ネスト」が完成してプレミア上映を控える。大ヒットすると自負する。
ニック・ラザフォードは代表作に『しゃかりきにフットボール』、『ドント・ウォーリー』などがあります。
体で出演を勝ち取ったアシュリーにメロメロで、彼女の頼みでダックスを入れてくれた。
始まった本物の惨劇からダックスたちがいた場所にアシュリーと一緒に避難してきた。
外へ出られる唯一のカードキーをアシュリーから取るが、作り物の墓場を小バカにしていた。
最後は電気ショックで動き出す死体が土の中から引きずられ、そのまま食われて死んだ。

アンソニー・ウォルシュ(演:オーウェン・エガートン)
映画プロデューサー。“流血の祭”の主催者。ホラー映画の出演者や監督を招待している。
オーウェン・エガートンは代表作に『Ultimate Guide to Flight』、『Axe Murdering with Hackley』などがあります。
何もない農場を買い取って、ホラー映画の舞台を再現して多くのファンを招き入れている。
本物のホラー映画を復活させるべく、本物の殺人鬼を用意してファンたちを惨殺させていく。
その裏側ではゾンビやピエロをゲーマーたちに操らせ、本物のホラー映画を盛り上げさせる。
最後は黒幕であるヴォーンがやって来て、すべての責任を押しつけられる形で射殺された。

ジェイミー/レッド(演:レベッカ・リン・ワグナー)
ダックスの妹。母親が殺した時は幼くて現場にいなかった。ダックスと違いトラウマはない。
レベッカ・リン・ワグナーは本作が長編映画デビュー作となります。
母親を亡くして以来、何かと厳しい父親に度々呼び出されるダックスを気の毒に思っている。
実は黒幕だった父親と結託していて、母親を殺した殺人鬼レッドに扮して最初の惨殺を披露。
その後も執拗にダックスたちを追っていくが、父親の登場で正体を暴いて彼らを見逃した。
最後は大量殺人で精神病院に収容される結末を嫌がり、ダックスたちの前から立ち去った。

ヴォーン・コンウェイ博士(演:テイト・ドノヴァン)
ダックスの父親。米国精神医学界の権威。殺人鬼レッドに扮した強盗を銃殺している。
テイト・ドノヴァンは代表作に『スペースキャンプ』、『キャプテン・ウルフ』があります。
亡くなった母親の影響でホラー映画オタクになったダックスに対して厳しい態度で接する。
流血の祭に参加しようとしたダックスを咎めて、リストバンドを切って不参加にさせる。
実は流血の祭を企画した黒幕であり、妻を奪ったホラー映画を殺す為に惨殺を考え出した。
最後はダックスが指令塔にやって来ると、無理心中しようとしてジェイミーに殺された。

感想

個人的な評価

本作は「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2019』にて上映されています。
殺人鬼が登場するホラー映画をテーマにしたホラー映画であり、その法則に従えば必ず助かるという展開です。
こういうタイプの作品は決して珍しいワケじゃなく、ホラー映画の法則を使った作品として『スクリーム』が有名だろう。
典型的なホラー映画通りに登場人物たちが殺されていくが、それを利用して助かる主人公の活躍を描いています。
本作もそのようなタイプの作品であって、様々な殺人鬼が登場するホラー映画のオマージュが随所に見られています。
基本的なゾンビ、ピエロ、吸血鬼、凶暴化する人間、殺人トラップ、連続殺人鬼などがところ狭しと参加者たちと惨殺していきます。
殺人鬼が登場するホラー映画を観た事があるなら、本作に登場するキャラクターたちの一体や二体に見覚えがあるだろう。
しかしながら、本作におけるオリジナルのホラー映画『植樹祭』シリーズの樹木医は飛び抜けて存在感がありました。
これに関しては、是非とも独立した殺人鬼のホラー映画として作って欲しいぐらい面白いアイデアだと思いました。
人間を病気になった樹木のように惨殺していくだけじゃなく、その姿もしっかりとアイコン化しているのも良かったです。
物語の展開は『ゾンビランド』みたいに主人公の知識で難局を乗り越える設定だが、残念ながらそこまで生かし切れていません。
オマージュのシーンを撮る方に集中してしまい、主人公がホラー映画の知識で助かる要素が思っていたよりも少なかったです。
どっちかと言えば、ずっと主人公を励ましているヒロインの方が主人公をしていて、彼女を主人公にしても良かったかもしれない。
ハッキリ言って、こういうタイプの作品は製作側がホラー映画のファンである事が多く、あのキャラクターやシーンを登場させるだけで満足してしまっている。
結局、肝心の内容はオマージュに捧げる作品のツギハギになってしまい、オリジナリティに欠ける展開で少し退屈に感じられてしまう。
ただし、上記にもあるように『植樹祭』シリーズを実写映画化させるだけの可能性を示せただけでも良かったです。