スモーク VD-204

作品紹介

公開年月  2012/08/23
ジャンル  サスペンス/ファンタジー
原作  なし
監督  ライアン・スミス
脚本  ライアン・スミス
製作  ブランドン・グレゴリー、サビン・メイフィールド
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

看護師のアナは休暇から自宅へ戻る溜めに深夜バスに乗り、もう一人の乗客はフレディは近所に住むコミック作家。
その時、大きな衝撃とともにバスは何かに激突し、アナが意識を取り戻すと自宅のベッドに横たわっていた。
外に出ると人の気配はなく、街をさまよううちにフレディを見つけると、謎の大きな黒煙が四方から呑み込もうとするのだった。

登場人物&出演者

アナ(演:カロリーナ・ヴィドラ)
主人公。看護師。休暇を終えて家に帰る時、一緒にいたフレディに声をかけられていた。
カロリーナ・ヴィドラは代表作に『僕らのミライへ逆回転』、『エウロパ』などがあります。
深夜バスが事故を起こすも次にはベッドの上にいて、街の中はまったく人がいないという。
そこで大音量で音楽を流していたフレディの家で彼を見つけ、一緒に警察署まで行く。
病院に戻ると自分が昏睡状態で眠っていると知り、現実世界じゃない場所だと理解する。
最後は過去の脚本で作った怪物を倒し、現実世界に戻ってフレディの記憶を取り戻させた。

フレディ(演:スティーヴン・ストレイト)
昼は映像技師として働く。本業は漫画家で子供より大人向けの作品を書いているという。
スティーヴン・ストレイトは代表作に『スカイ・ハイ』、『紀元前1万年』などがあります。
深夜バスで一緒になったアナを一生懸命口説こうとして声をかけるも事故で意識がなくなる。
大音量の音楽で寂しさを紛らわせ、そこに来たアナとともに自分たちは昏睡状態だと知る。
少年時代にカーニバルでアナとすれ違い、彼女の家に石を投げた事で伯母が大火傷を負った。
最後は現実世界に戻ってきたアナが家を訪ね、亡くした記憶を取り戻して彼女とキスした。

若いアナ(演:マディソン・リンツ)
いつも伯母と一緒にいる。ノートに劇の脚本を書いていて、伯母がずっと見守っていた。
マディソン・リンツは代表作に『かぞくモメはじめました』、『American Judy』がある。
脚本を書き上げると伯母が一緒に劇を再現して、妄想では大ヒットしていると思っていた。
最後は投げ込まれた石がロウソクに当たり、伯母が大火傷し、それからずっと後悔している。

・若いフレディ(演:チェイス・プレスリー)
ずっとマンガだけが友達。部屋にこもってマンガを描く日々で義父も心配をしていた。
チェイス・プレスリーは本作が長編映画デビュー作となっています。
学校では問題を起こして母親が家から追い出していたいが、義父は一生懸命宥めていた。
最後は悪友に見せつけるべくアナの家に石を投げ、そのせいで伯母が大火傷を負ってしまう。

ルー(演:サンドラ・エリス・ラファーティ)
アナの伯母。母親代わりとしてアナを育てていた。体は弱くアナの為にムリをしていた。
サンドラ・エリス・ラファーティは代表作に『ネスト』、『セルフレス/覚醒した記憶』などがあります。
脚本を書き上げて劇をやりたかったアナと付き合い、そのせいで体に大きな負担となる。
最後は劇をしている時に家が火事となり、大火傷を負って何年も病院で昏睡状態となった。

感想

個人的な評価

本作はアルバトロスフィルムから発売されている作品となります。
いわゆる「シチュエーションスリラー」の作品で、人がいない街全体が舞台となっています。
当初はサスペンスホラーのような展開だが、段々と物語が進んでいくと様々な要素を重ねていきます。
フレディが描いたマンガの世界にある扉が出現し、今度はアナが書いた脚本の怪物が実際に登場していきます。
このようにファンタジーみたいな展開に変わっていくと、気付いたら最後はなぜかロマンスにすり替わっていました。
多分だが、監督はいろんな要素を入れたかったのでしょうけど、本作はアイデア勝負の作品なので余計としか思えない。
ハッキリ言って、ロマンスは一番いらなかったのに物語を締めるメインのテーマになってしまっていた。
基本的に主人公二人だけで物語が進行していくので、代わり映えのないシーンが連続して退屈してしまう。
それに薄暗い中でずっとやっている事もあって、やはり、同じようなシーンが続くから飽きる原因にもなっている。
そこで怪物を登場させてみたが、あまりにも安易すぎて黒煙の意味合いが薄くなっている。
やはり、もっと黒煙に関する描写が必要であり、二人の関係性もロマンスを成立する為だけに構築したように見えてしまう。
本作の良さは黒煙に囲まれた状況なので、中盤以降はほとんど活かしていない点でも残念さが浮き彫りになっている。
さすがはアルバトロスというジャケット詐欺だが、着眼点だけはいい作品だと思います。