エルム街の悪夢 RE-42

作品紹介

公開年月  1984/11/16
ジャンル  ホラー/スプラッター
原作  なし
監督  ウェス・クレイブン
脚本  ウェス・クレイブン
製作  ロバート・シェイ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

火傷を負った顔に赤と緑のセーター、ナイフのような爪を持つ男が出てくる夢に怯えたティナの為にナンシーは泊まりにやって来る。
ナンシーたちの恋人も一緒にやって来るが、その晩遅くティナの遺体が発見され、素行の悪い彼女の恋人ロッドが逮捕される。
授業中に居眠りしたナンシーは再び悪夢を見ると、そこで負った傷が現実にも現れた事からティナが死因に秘密があると推測するのだった。

登場人物&出演者

ナンシー・トンプソン(演:ヘザー・ランゲンカンプ)
主人公。友人であるティナが悪夢に悩まされている事を聞き、同じ悪夢を見ていると知る。
ヘザー・ランゲンカンプは代表作に『ショッカー』、『スター・トレック/イントゥ・ダークネス』などがあります。
怯えていたティナの為に彼女の家へ泊まるが、ロッドの悲鳴とともに凄惨な現場を目撃する。
それ以降、悪夢によってフレディの存在を知ると、彼の帽子を現実世界に引きずり出した。
母親のマージからフレディの過去を聞き出すと、その退治する方法を編み出す事に。
最後はフレディを現実世界に引き込み、エネルギーを奪って消滅させるも実は消えておらず。

グレン・ランツ(演:ジョニー・デップ)
ナンシーの恋人。ナンシーの向かい側に住んでいる。いつも窓からナンシーの部屋に入る。
ジョニー・デップは本作が長編映画デビュー作となります。
ティナが怯えている事を聞くと、ナンシーと同じく似たような夢を見ていたと話した。
ロッドも死んでしまい、ナンシーがフレディを探そうと見張りを頼まれるも結局寝てしまう。
ナンシーにフレディを現実世界に引きずり出すべく、協力を頼まれるがまたも寝落ちする。
最後はフレディに襲われると、ベッドの穴に引きずり込まれ、大量の血が噴き出し死亡。

ロッド・レイン(演:ニック・コッリ)
ティナの恋人。札付きの不良。警察から目をつけられ、グレンに対しても強気で接する。
ニック・コッリは代表作に『ガッチャ!』、『エグゼクティブ・コマンド』などがあります。
ティナが怯えている事をさほど気にせず、彼女が自分の家に呼んで喜んで賛同していた。
気付くとティナはありえない状態で惨殺され、それを見て逃げ出して殺人犯として追われる。
なんとかナンシーに接触して無実を口にするが、待ち伏せしていたドナルドに捕まった。
最後は警察の留置所で寝ていたが、ベッドのシーツが首に巻かれてそのまま絞殺された。

ティナ・グレイ(演:アマンダ・ワイス)
ロッドの彼女。連日のように同じような悪夢に悩まされ、友人のナンシーたちに相談した。
アマンダ・ワイスは代表作に『初体験/リッチモント・ハイ』、『蒼い牙』などがあります。
しかし、ナンシーたちはあまりよく覚えておらず、それでも怖くて一緒に泊まる事を約束。
彼氏であるロッドは札付きの不良で警察から目をつけられるが、そこは気にしていなかった。
みんなが家に泊まっていたが、一人だけ起きてフレディに遭遇して逃げようとする。
最後は悪夢から目覚める事ができず、フレディの鉤爪によって切り裂かれて死亡した。

マージ・トンプソン(演:ロニー・ブレイクリー)
ドナルドの妻でナンシーの母親。ナンシーの友人が死んだ事で娘を心配していた。
ロニー・ブレイクリーは代表作に『ナッシュビル』、『ザ・ドライバー』などがあります。
悪夢にうなされるようになったナンシーを心配し、何度も彼女の寝室へ様子を見に行く。
ついにナンシーが精神を病んでいると思い、夫とともに部屋に鉄格子を付ける事にした。
ナンシーがフレディの帽子を引きずり込んだ事で、彼に関する過去の出来事を話した。
最後はナンシーがフレディを倒して学校へ見送るが、消滅しておらず家の中に引き込まれた。

ドナルド・トンプソン警部補(演:ジョン・サクソン)
ナンシーの父親。警部補。ティナが死んだ事で警察の捜査が始まって娘を心配していた。
ジョン・サクソンは代表作に『許されざる者』、『燃えよドラゴン』などがあります。
ロッドが札付きの不良という事で、ティナを殺した犯人として逮捕しようと考えていた。
ナンシーが話す悪夢の殺人鬼について一切耳を持たず、ロッドの犯行だと強く主張していた。
学校に行くナンシーにロッドが接触すると、それを待っていたかのように彼を捕まえた。
最後はナンシーがフレディを現実世界に引きずり出し、その姿を見てようやく信じる事に。

フレディ・クルーガー(演:ロバート・イングランド)
エルム街の連続殺人鬼。赤と緑のボーダーセーターと、右手に鉤爪の手袋をはめている。
ロバート・イングランドはデビュー作が『Buster and Billie』となっています。
ターゲットが寝た時に恐怖のエネルギーを奪い、悪夢として追いつめて惨殺していく。
過去に20人の子供を殺すが、書類の不備で釈放され、親たちによって火あぶりにされて死ぬ。
ティナやロッドを順に殺していき、最後となったナンシーを殺そうとするも反撃を受ける。
最後は母親のマージから真実を聞いたナンシーによりエネルギーを奪われ一時的に消滅した。

感想

個人的な評価

本作は後にシリーズ化される事になる人気ホラー映画の第1作目となります。
当時はすでに『悪魔のいけにえ』や『ハロウィン』に『13日の金曜日』と言った殺人鬼を題材にした作品がありました。
しかし、どれも殺人鬼が一切しゃべらず、ただ黙々とターゲットを殺していくだけのキャラクターとなっていました。
そんなところで登場するのが後にブラックジョークを交えて面白おかしく惨殺していくフレディ・クルーガーです。
ただ、本作から惨殺を楽しんでいるのが初登場した時から分かり、それまでの王道的な殺人鬼とは違ったキャラクターだと分かります。
今ではフレディは神出鬼没で追いかける事をしないが、本作ではまるで変態のようにターゲットを追っていた姿はなんだか面白かったです。
作品を重ねるごとにキャラクターが固まってきたジェイソンと違い、フレディは本作からキャラクターが大体固まっていました。
悪夢を通してターゲットを狙い、恐怖をエネルギーとして惨殺を楽しんでいる危ないヤツという構図がすでに完成されていました。
ですが、フレディの醍醐味はブラックジョークなので、これが本格的に始めるのはまだまだ先となります。
本作ではあくまでフレディ・クルーガーという殺人鬼を紹介するような作品で、眠ったら終わりだという恐怖を与えます。
ジェイソンを代表とした殺人鬼は起きている時に襲われるが、このように人が一番油断している寝ている時に襲うのは当時として画期的な恐怖だったのでしょう。
そして、なぜか殺人鬼の映画には後に有名なスターとなる役者が出演しているという面白いジンクスがあります。
本作では若き日のジョニー・デップが初映画出演を果たしていて、『13日の金曜日』では下積み時代のケヴィン・ベーコンが出ていました。
当然のようにジョニー・デップは今のような存在感はないが、貴重なデビュー作としてファンの間では既知の事実となっています。
本作からフレディ・クルーガーが引っ提げるシリーズが始まり、悪夢の殺人鬼として一躍有名になるスタートの作品として悪くないと思います。