チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2 RE-370

作品紹介

公開年月  1990/07/13
ジャンル  ホラー/ファンタジー/アクション
原作  なし
監督  チン・シントン
脚本  ルン・ユー・ミン、ラム・ケイ・タオ、ほか
製作  ツイ・ハーク
製作国  香港
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

シウシンを故郷に埋葬したインと別れたツォイサンは元の町に戻るが、荒れ果てた状況の中で無実の罪で投獄されてしまう。
牢屋でジェゴッ・オウロンという老人と知り合ったツォイサンは、高官の息子の身代わりに処刑されそうになるが老人に脱獄させられた。
逃げ出したツォイサンはヤッイップの馬を勝手に拝借し、雨宿りの為に正気山荘へ泊まるが、そこでシウシンそっくりの女性と出会うのだった。

登場人物&出演者

・ニン・ツァイサン(演:レスリー・チャン)
主人公。スーシンをロウロウから取り戻し生まれ変わるようにさせ、また集金する日々。
レスリー・チャンは代表作に『アンナ・マデリーナ』、『ダブルタップ』などがあります。
荒れた町で食事していると、役人たちが罪人と間違えて強制的に牢屋に入れられてしまう。
同じ牢屋にいた著名な老人に脱獄させられ、チンフォンたちと出会って勘違いされる。
チンフォンがスーシンとそっくりだが別人と分かるも、それでも過去の純愛を思い出す。
最後は悪霊をイン道士たちと倒し、結婚を放棄したチンフォンとともに旅へ出て行った。

・チュン・チンフォン(演:ジョイ・ウォン)
ヒロイン。正気山荘でツァイサンを襲撃した白ずくめ集団のリーダー。スーシンと瓜二つ。
ジョイ・ウォンは代表作に『大英雄』、『北京原人/Who are you?』などがあります。
みんなとツァイサンを著名な人物と勘違いし、父親を助ける為の助言を受けて感謝した。
スーシンの絵と詩を見せられてもピンと来なかったが、次第にツァイサンの純愛に惹かれる。
妖怪の血を浴びて悪霊化していくが、ツァイサンの精気をもらって本格的に好きになる。
最後は許嫁との結婚式を挙げるが、ユッチーの説得でツァイサンたちと旅へ出る事になる。

イン・チェッハー(演:ウー・マ)
蘭若寺に住んでいる道士。ロウロウを倒してからほとんど世に出ず、状況を知らなかった。
ウー・マは晩年の出演作に『項羽と劉邦/White Vengeance』、『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』などがあります。
近くまで来たツァイサンに言われ、仏に化けた悪霊の存在を知り、倒そうと一緒に向かう。
流派が違うヤッイップと協力し、正体を暴いて巨大なムカデの悪霊と必死に戦っていた。
ヤッイップとともに巨大なムカデに呑み込まれるが、魂だけになって内部から破壊をした。
最後は妖怪退治の旅にツァイサンと出るが、チンフォンも加わって急いで付いて行った。

チュン・ユッチー(演:ミッシェル・リー)
正気山荘でツァイサンを襲撃した白ずくめ集団のサブリーダー的存在。チンフォンの妹。
ミッシェル・リーは代表作に『酔拳3』、『異邦人たち』などがあります。
ツァイサンを著名な人物だと勘違いし、チンフォンたちとともに父親を助ける知識を求めた。
なぜかツァイサンに片想いするが、チンフォンにスーシンを重ねる彼に届かないと思い知る。
仕方なくヤッイップの相手をするが、術に失敗して魂が戻らず、結局は独り身のままに。
最後は結婚式を挙げるチンフォンを連れ出し、ツァイサンの元に送って別れを告げた。

チーシャウ・ヤッイップ(演:ジャッキー・チュン)
青年道士。様々な術を使える。俗世を捨てている為に出世などに対して無欲となっている。
ジャッキー・チュンは代表作に『いますぐ抱きしめたい』、『スウォーズマン/剣士列伝』などがあります。
ツァイサンに馬を奪われて一日中追跡し、チンフォンたちのせいで著名な人物と勘違いする。
正気山荘にいた妖怪を追い詰めるが、道中にジョー隊長と鉢合わせして邪魔をしていた。
仏に化けた巨大なムカデをイン道士と戦いを挑んで呑み込まれ、魂になって内部から破壊。
最後は術に失敗して肉体に魂を戻せず、ユッチーが追いかけるも捕まえられず飛び去った。

フー大臣(演:ラウ・シウミン)
チンフォンとユッチーの父親。国に仕えていた大臣。無実の罪に問われて捕まっていた。
ラウ・シウミンは代表作に『ディバージェンス/運命の交差点』、『リサイクル/死界』などがあります。
ジョー隊長たちに移送されていたが、ヤッイップの邪魔で馬が使えなくなり足止めする。
正気山荘でチンフォンたちに助けられるが、大師たちに遭遇して危うく殺されそうになる。
エサにされる為に大師に娘たちと捕まっていたが、不審に思ったジョー隊長に助け出された。
最後はツァイサンが連れて来たイン道士とヤッイップたちのおかげで生還を果たした。

ジョー隊長(演:ワイズ・リー)
フー大臣を十里亭まで移送する役人たちを束ねる男。術は使えないが様々な武器を駆使する。
ワイズ・リーは代表作に『男たちの挽歌』、『インファナル・アフェアⅢ/終極無間』がある。
道中に妖怪を追っていたヤッイップに遭遇し、馬を術で止められて足止めを食らっていた。
正気山荘でチンフォンたちの襲撃を受け、妖怪を相手にしていると彼女たちに捕まった。
フー大臣や娘たちの覚悟を見て、心変わりして大師に直訴して命を助けてもらおうとする。
最後は大師が悪霊と分かって戦ったが、強大な力に及ばず、特攻するも体が消滅してしまう。

フードウジーホン大師(演:ラウ・シュン)
祭事にて皇帝に様々な助言をする高僧。大行列を率いて派手な音楽と衣装で行進する。
ラウ・シュンは代表作に『水滸伝』、『南京の基督(キリスト)』などがあります。
たまたま正気山荘の近くまで寄ると、ジョー隊長の申し出を聞くもフー大臣たちを惑わす。
ヤッイップの術で邪魔され、ブチ切れて黄金の仏像に化け、フー大臣とユッチーを捕まえた。
日食が起きて人間の肉体を脱ぎ捨てると、ジョー隊長に気付かれてフー大臣を取られた。
最後は巨大なムカデに変身するが、駆けつけたイン道士とヤッイップによって爆発四散した。

感想

個人的な評価

本作は長い香港映画を根底から変えた一作目からの設定を正統に引き継ぎ、映画オリジナルの続編となります。
前作では主人公だったツァイサンと、ヒロインだった幽霊のスーシンの純愛が中心でした。
そこにイン道士によるアクションや演舞が加わって、極上のエンターテインメントになった。
そんな本作も負けず劣らずのホラー、ラブロマンス、アクション、コメディが惜しげもなく盛り込まれています。
そんな中で特に良かったのは本作から登場したキャラクターたちでしょう。
若い道士のヤッイップを演じるジャッキー・チュンが最高に盛り上げています。
イン道士ほどの強さがなくても、豊富な術の種類やコミカルな窮地が最高です。
ツァイサンの手に書いた術をかけられ、半笑いの表情で固まったまま妖怪から逃げるところが面白すぎます。
前作にもあったコミカルな演出だったが、ジャッキー・チュンの素晴らしい演技で更に面白くなっています。
でも、ラストでヤッイップだけがハッピーエンドを迎えられなかったのはなぜなのか今でも納得ができないです。
もちろん、終盤ではイン・チェッハーも満を辞しての登場するだけの盛り上がりがあります。
やはり、イン道士が来てくれれば、なんとかなるという頼りになる感じがとてもいいです。
そして、ラブロマンスの部分では前作と違って三角関係を描いています。
ただ、ツァイサンの心にはスーシンがずっといるので、身代わり的なチンフォンのキャラクターが潰されるのは少し扱いが悪かった。
それと個人的に好きなのはジョー隊長で、ヤッイップと遭遇して応戦する独特な戦い方が大好きで何度も繰り返し観ていました。
前作が素晴らすぎただけに、続編となった本作はそれありきになっているのは仕方ない。