チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3 RE-34

作品紹介

公開年月  1991/07/18
ジャンル  ホラー/ファンタジー/アクション
原作  なし
監督  チン・シントン
脚本  ツイ・ハーク、ロイ・ツェト
製作  ツイ・ハーク
製作国  香港
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ロウロウが妖力を失ってから100年後、老僧の白雲と弟子のフォンは大国寺に黄金の仏像を届ける為に旅をしていた。
町にたどり着くと飲食店で道士と名乗るインと出会い、彼の演舞でフォンの背負う籠に黄金の仏像が人々に知られてしまう。
危険を感じた白雲は蘭若寺に向かうが、そこには妖力を取り戻した千年樹の妖怪ロウロウの屋敷で、幽霊たちを従わせて人間の精気を狙っていたのだった。

登場人物&出演者

フォン(演:トニー・レオン)
主人公。老僧・白雲の若き弟子。大国寺へ黄金の仏像を送り届ける長い旅をしている。
トニー・レオンは近年の出演作に『レッドクリフ』シリーズ、『ラスト、コーション』などがあります。
頼りなくて人をすぐに信じてしまい、誘惑してきたロータスに騙されるも途中で気付いた。
ロータスが幽霊だと分かっても放っておけず、助けるもそのせいで白雲が捕まってしまう。
なんとかロータスを助けたい気持ちをインが理解し、老師を助け出すもロウロウに捕まった。
最後は老師から黄金の墨を全身に浴びて、魔王を退け、ロータスの骨壷と旅を再開した。

ロータス(演:ジョイ・ウォン)
ヒロイン。無人となった蘭若寺に住む幽霊。ロウロウの側女の一人。髪の毛で攻撃する。
ジョイ・ウォンは代表作に『スウォーズマン/女神復活の章』、『華の愛/遊園驚夢』がある。
ロウロウに認められるぐらい男を誘惑する術に長け、ライバル視する胡蝶と敵対する。
フォンを誘惑するも彼の純真さに惹かれていき、助けてもらった事で協力するようになる。
骨壷をフォンたちに取り戻されて自由になり、捕まった彼をなんとか助けようとした。
最後はロウロウが倒され、魔王を退けると、朝日を浴びる事なく骨壷に戻っていた。

イン・チェッハー(演:ジャッキー・チュン)
若い道士。先代のイン・チェッハーに弟子入りを志願するも断られ、自分の為に力を使う。
ジャッキー・チュンは代表作に『孫文の義士団』、『ヘリオス/赤い諜報戦』があります。
先代が無一文で死んだ現実を見て、金がすべてだと考えて報酬さえもらえればなんでもする。
黄金の仏像を取り戻す手伝いし、ロータスたちを欲しがるも幽霊と分かって倒そうとした。
必死にロータスを助けようとするフォンの純真な心に打たれ、報酬なしで手助けしていく。
最後は白雲とロウロウを倒し、魔王を退けるが、ロータスの骨壷を持ち出すも読まれていた。

白雲老師(演:ラウ・シュン)
老僧。捨て子だったフォンを引き取った育ての親。宝杖や数珠を武器にして術も使える。
ラウ・シュンは代表作に『天上の剣/The Legend of ZU』、『新上海滩』などがあります。
長い旅においてどんな苦難に遭っても、すべて修行だという風に考えて受け入れている。
旅に戻ろうとするが、フォンの提案で妖怪退治をしてから行くべきと言われて乗り出した。
ロウロウと対決するも法具がなくて劣勢になり、黄金の仏像を使うも失明して封印される。
最後は改心したインとともにロウロウを倒し、現れた魔王を退け、フォンと旅を再開した。

胡蝶(演:ニナ・リー)
ロウロウの側女の一人。ロータスをライバル視している。両手の爪を伸ばして攻撃をする。
ニナ・リーは代表作に『ドラゴンファイト』、『ツイン・ドラゴン』などがあります。
訪れた男たちを誘惑するロータスに嫉妬して割り込んでいくが、結局は横取りされてしまう。
フォンを誘惑しようと名乗り出るが、ロウロウに力不足と言われてロータスが代わりにやる。
魔王を迎える為の宴でフォンを縛っていたが、なかなか準備できずロウロウに注意された。
最後はロウロウに精気を奪われ、駆けつけてきたロータスと和解して悲しいまま消え去った。

ロウロウ(演:ラウ・シウミン)
千年樹の妖怪。100年前にインに重傷を負わされ妖力を失ったが、時を経て回復していた。
ラウ・シウミンは代表作に『法外精』、『影なきリベンジャー/極限探偵C+』があります。
ロータスや胡蝶の幽霊たちを率いて、近くを訪れる男たちを誘惑させて魂を食らっていた。
退治にやって来た白雲と対決して強い魔力を使い、失明させて植物によって封印させた。
魔王を出迎える為の宴をして、捕まえた若い男のフォンを食らおうと楽しにしていた。
最後はインの巻物に体を包まれ、白雲の宝珠がくっついて発火して爆発四散して倒された。

感想

個人的な評価

本作はシリーズの3作目となっていますが、一部を除いてキャストを一新しています。
主人公はレスリー・チャンからトニー・レオンに変わったが、ヒロインはジョイ・ウォンは引き続いて出演しています。
イン・チェッハーを演じていたウー・マは降板し、代わりに前作で別のキャラクターで登場したジャッキー・チュンが演じています。
このようにちょっとだけ登場人物を入れ替えていますが、基本的に物語は1作目と同じような流れになっています。
ほとんど1作目のリメイクと言ってもいいぐらい内容が酷似していますが、本作はよりアクションの方に力を入れています。
このシリーズは様々なジャンルがミックスされているのが特徴ですが、やはり、レスリー・チャンとジョイ・ウォンの二人だから成立していました。
本作ではトニー・レオンとジョイ・ウォンがその役目を担っているけど、残念ながらレスリー・チャンじゃないとダメだと分かります。
シリーズはラブロマンスがベースだったが、本作ではコメディとアクションの方が多めになっているような印象を持ちました。
やはり、レスリー・チャンとジョイ・ウォンのラブロマンスが良すぎたせいでトニー・レオンだと物足りない感じでした。
ジョイ・ウォンを一躍有名にした作品とは言え、レスリー・チャンが降板するならヒロインも別の女優にやらせるべきでした。
そうすれば、1作目と似た内容であっても違った雰囲気になっていただけに、そこら辺はジョイ・ウォンに甘えてしまっている気がします。
ただ、そんな微妙な配役になっても、アクションの面ではラウ・シュンが演じる老僧の白雲とジャッキー・チュンが演じるイン・チェッハーがなかなか良かった。
イン・チェッハーは同名でも別人となっていて、性格の面でもジャッキー・チュンのキャラクターを活かしていると思います。
ラブロマンスの代わりにコミカルなやり取りを増やしたが、そのせいでグダグダな展開になっているのは良くなかった。
このシリーズはテンポ良く進んでいくのも一つの魅力だったので、なんだか本作はダラダラと内輪揉めような展開が多くてダレてしまう。
それでも、ラストでの迫力あるアクションはなかなか良かったと思いますし、定番通りのハッピーエンドも悪くなかったです。