エルム街の悪夢3/惨劇の館 RE-208

作品紹介

公開年月  1987/02/27
ジャンル  ホラー/スプラッター
原作  なし
監督  チャック・ラッセル
脚本  ウェス・クレイブン、ブルース・ワグナー、ほか
製作  ロバート・シェイ、レイチェル・タラレイ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

フレディの悪夢を見始めてから5年後、エルム街の女子高生クリスティンは精神病院に入院していた。
精神病院では同じくフレディの悪夢に悩まされる子供たちで溢れていたが、医者は誰もマトモに取り合っていなかった。
そこへある日、夢心理学の研究生となったナンシーが来院するのだった。

登場人物&出演者

クリステン(演:パトリシア・アークエット)
主人公。フレディの悪夢にうなされ、そこから脱しようと自分の手首を切って精神病に入院。
パトリシア・アークエットは代表作に『インディアン・ランナー』、『トゥルー・ロマンス』などがあります。
当初は激しく動揺して誰も抑えられなかったが、研究員としてやって来たナンシーが止めた。
実は他者を夢に引き込む力を持っていて、最初はナンシーを無意識で呼んで助かっている。
悪夢の中ではアクロバティックな動きでフレディを撹乱し、囚われたジョーイを見つけた。
最後はフレディに襲われる時にナンシーが盾になって犠牲となり、なんとか生き残った。

・ナンシー・トンプソン(演:ヘザー・ランゲンカンプ)
大学院生の研究員。悪夢の研究をしている。悪夢に悩まされる青少年を助けようとする。
ヘザー・ランゲンカンプは代表作に『アウトサイダー』、『ランブルフィッシュ』がある。
パニックに陥っていたクリステンを理解し、彼女と同じ体験した者として鎮めた。
ニールにフレディの真実を話すと、それまで懐疑的だった彼は納得して睡眠療法を試す。
クリステンに危険が及んでいる知ると、残った患者たちと結束して悪夢に入ってく。
最後は油断したところでフレディに腹部を刺されてしまい、結局はそのまま死んでしまう。

ニール・ゴードン(演:クレイグ・ワッソン)
ウェストンヒルズ病院の医師。悪夢に悩まされる精神病の患者を治療しようとしている。
クレイグ・ワッソンは代表作に『戦場』、『マルコムX』などがあります。
新しくやって来たナンシーを最初は嫌がっていたが、気付いたら一番の協力者となる。
ナンシーからフレディの真実を聞かされると、彼女を信じて集団の睡眠療法を試してみる。
結果は失敗してジョーイが意識不明の重体となり、担当を外れシスターからヒントを得る。
最後はボロボロになりながらもフレディの遺体を埋葬し、見事に消滅させる事に成功する。

ドナルド・トンプソン(演:ジョン・サクソン)
ナンシーの父親。警察官として働いているが、アル中になって過去を忘れようとしている。
ジョン・サクソンは代表作に『ビッグ・マグナム77』、『ザ・キラー・ビーズ』がある。
フレディの遺体を見つける為にナンシーがやって来るが、関わりたくないとして拒否した。
最後はニールの説得でフレディの墓場まで連れて行くが、ガイコツ状態の彼に倒された。

ジョーイ(演:ロドニー・イーストマン)
失語症の病院患者。ある時から声が出なくなり以来無口。いつも来ている看護婦に片想い。
ロドニー・イーストマンは代表作に『F-16』、『ダンサー』などがあります。
ウィルと同部屋で二人の中で交代しながら悪夢を見たら起こす担当になって外を見ていた。
そこで夢遊病のフィリップを発見して、なんとかみんなに知らせるも結局は間に合わず。
集団の睡眠療法で悪夢に囚われ、看護婦に扮したフレディに痛めつけられて意識不明となる。
最後は囚われた状態から助け出され、フレディの鏡を割る大声を出して連れ去りを阻止した。

キンケイド(演:ケン・サゴーズ)
病院の患者。隔離病棟の常連。何度も問題を起こして隔離室に送り込まれている。
ケン・サゴーズは代表作に『悪魔の殺人聖典/71人目の犠牲者は誰だ!?』などがあります。
グループ集会ではフィリップが啖呵を切るが、それに対抗して自分だけは助かると豪語する。
集団の睡眠療法では特殊な能力を発揮し、椅子の脚を意図も簡単に曲げる怪力を手にする。
クリステンが隔離室に連れて行かれ、それを助けるべく戻ってきたナンシーたちと悪夢へ。
最後は怪力を発揮してフレディに対抗するも敵わなかったが、最終的に生き残った。

タラン(演:ジェニファー・ルービン)
病院の患者。元不良少女。その果てが精神病棟の入院を自虐的にナンシーへ自己紹介した。
ジェニファー・ルービンは代表作に『悪夢の惨劇』、『スクリーマーズ』などがあります。
自己紹介ができないジョーイの代わりに話し、ウィルとともに仲が良い三人組である。
集団の睡眠療法では特殊な能力を発揮し、パンクファッションになりで悪女に変身していた。
クリステンが隔離室に連れて行かれてしまうと、出ていたナンシーたちに助けを求めた。
最後は悪夢に入ってフレディと対決するが、薬の入った注射器となった指に打たれて死亡。

マックス(演:ローレンス・フィッシュバーン)
ウェストンヒルズの医師。病院の患者たちの面倒を見ていて、彼らと打ち解けている。
ローレンス・フィッシュバーンは近年の出演作に『ラスベガスをぶっつぶせ』、『プレデターズ』などがあります。
パニック状態のクリスティンを抑えようとするが、メスで腕を切りつけられてしまう。
その後は日常に戻って患者たちの世話をして、失語症のジョーイや車椅子のウィルをみる。
最後はシムズからの言いつけでクリステンに合わせないが、他の患者たちに合わせた。

シムズ(演:プリシラ・ポインター)
ウェストンヒルズ病院の女医。口うるさく何かと説教を垂れる。基本的に患者たちを見下す。
プリシラ・ポインターは代表作に『キャリー』、『ブルーベルベット』などがあります。
特に暴れて問題を起こすキンケイドを警戒していて、何かあると隔離病棟に収容を命じる。
集団の催眠療法でジョーイが意識不明の重体になると、院長に説明してニールを解任させる。
ナンシーが口にする悪夢について一切信じておらず、あくまで精神病の患者として扱う。
最後はニールを見限って普通の治療をするが、暴れていたクリステンを隔離室に収容した。

メアリー・ヘレナ/アマンダ・クルーガー(演:ナン・マーティン)
シスター。自閉症の患者が死んで葬儀の時、それを見ていたニールに声をかけている。
ナン・マーティンは代表作に『キャスト・アウェイ』、『愛しのローズマリー』がある。
意味深な言葉を残しながらも、ニールにフレディを葬る方法を遠回しに教えていた。
実はフレディの母親で、ある男に何回もレイプされた結果、その時に生まれて忌み子である。
最後はフレディを葬るには遺体を埋葬する事を伝え、そのままどこかへと消え去った。

フレディ・クルーガー(演:ロバート・イングランド)
エルム街の連続殺人鬼。エルム街で子供を20人惨殺した殺人鬼で、親たちに焼かれて死んだ。
ロバート・イングランドは代表作に『悪魔の沼』、『ビッグ・ウェズデー』などがあります。
前回は愛の力で消滅したが、今度はエルム街で最後の子供たちを狙って悪夢を撒き散らす。
以前と違ってユーモアたっぷりの惨殺を用意して、相変わらず楽しそうに追いつめています。
子供たちの恐怖エネルギーを手にした事で以前よりも強くなり、刺されても平然と笑う。
最後はニールによって遺体が埋葬され、聖水と十字架によって悪夢から消滅した。

感想

個人的な評価

本作はシリーズの3作目であり、他の殺人鬼とは違ったキャラクター性を見出しつつある。
監督のチャック・ラッセルと脚本のフランク・タラボンのタッグは『ブロブ/宇宙からの不明物体』で知られる。
前作はシリーズにおいてシリアスで異質な作品となったが、ついにみんなが知るフレディが登場しています。
まだブラックジョークをそんな吐かないが、ユーモアに富んだ惨殺を用意してくれています。
当然のようにグロテスクなシーンが増していて、フレディというキャラクターを楽しい殺人鬼に変えています。
これが後の完成されたフレディ・クルーガーになっていくが、やはり、まだまだ手探り状態だと言えます。
しかしながら、本作では登場人物たちが悪夢の中で特殊な能力を発揮していくところは、なかなか面白い展開だと感じさせます。
個々の能力が発揮されてフレディを追いつめていく展開で、本作はかなり盛り上がっていると思います。
本作ではフレディのバリエーション豊かな惨殺が楽しめるし、反撃する登場人物たちの特殊能力も楽しめる作品となっています。
ようやく対等になると思ったら、フレディがパワーアップしているところも面白いです。
そして、3作目にして早くも母親が登場して、フレディの正しい倒し方を伝授してくれます。
今までは曖昧なやり方で消滅させていましたが、本作では実に分かりやすく教えています。
個人的には反撃する患者たちの特殊能力で盛り上がったが、やっぱり、フレディの楽しく惨殺しているところが良かった作品です。