DEAD7/デッド・セブン RE-2619

作品紹介

公開年月  2016/04/01
ジャンル  ホラー/コメディ/アクション
原作  なし
監督  ダニー・ローウ
脚本  ソーヤー・ペリー
製作  デヴィッド・リマゥイー、デヴィッド・マイケル・ラット
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

原因不明の伝染病が発生し、死者が蘇った事で地上の生物は壊滅に状態となっていた。
生き残った人間は電気も水も食料もない生活をする中、冷酷非道な悪女アポカリプタが死者の軍団で世界の支配を企んでいた。
デザート・スプリングスの町で死者の襲来に対抗するべく、シェルビー町長は勇気あるアウトローたちを集めるのだった。

登場人物&出演者

ジャック(演:ニック・カーター)
ビリーの兄。荒野で孤独に暮らしている。デイジーの手紙をもらって戦いに誘われる。
ニック・カーターは男性アイドルグループ「バックストリートボーイズ」の一人で、映画の代表作に『キル・スピード』があります。
デザート・スプリングスがゾンビに襲われた時、デイジーたちのピンチに颯爽と現れる。
アポカリプタのアジトに向かう途中でゾンビに襲われ、ビリーとデイジーと行動をする。
デザート・スプリングスではゾンビを片っ端から倒して、アポカリプタと一対一で対決する。
最後はアポカリプタを倒すも子供のゾンビに噛まれ、自害してシリーンに鳥葬を施される。

ビリー(演:ジェフ・ティモンズ)
ハーパーズ・ジャンクションの住民。デイジー・ジェーンは恋人で常に二人でゾンビを倒す。
ジェフ・ティモンズはR&B男性グループ「98degrees」の一人で、本作が長編映画デビュー作となっています。
ジョニーが率いるカッパーヘッドに町を壊され、デイジー・ジェーンとともに脱出した。
アポカリプタのアジトに向かう途中でゾンビに襲われ、ジャックとデイジーと行動をする。
ジョニーによりデイジーを失い生きる目標も失うが、ジャックに励まされて戦う決意をする。
最後はデザート・スプリングスでジョニーに狙われたシリーンの身代わりとなって死亡。

デイジー・ジェーン(演:キャリー・キーガン)
ハーパーズ・ジャンクションの住民。金髪の巨乳。ビリーの恋人でいつも二人で戦っている。
キャリー・キーガンは代表作に『悪魔の毒々パーティ』、『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』などがあります。
町で残党狩りをしているとジョニーに銃を向けられるが、ビリーのおかげで逆に捕まえる。
デザート・スプリングスを助ける為にビリーの兄であるジャックに手紙を出した。
アポカリプタのアジトに向かう途中でゾンビに襲われ、ジャックとビリーと行動をする。
最後は坑道に入っていくが、それこそが命取りでジョニーに殺されてゾンビとなった。

ウィスキー・ジョー(演:ジョーイ・ファトーン)
デザート・スプリングスでギャンブルを楽しんでいた。酔えば酔うほど強くなるという。
ジョーイ・ファトーンは男性アイドルグループ「イン・シンク」の一人で、映画の代表作に『オンザ・ライン/君をさがして』があります。
アポカリプタに攻撃を加えようとするクーパー保安官に賛同し、友人のバケーロを誘う。
アポカリプタのアジトに向かう途中でゾンビに襲われ、バケーロとコモドと行動する。
山道がよく分からずバケーロと口論になるが、スペイン語で文句を言われて噛み合わず。
最後はデザート・スプリングスでゾンビになるが、予め自分に仕掛けた酒爆弾で爆発四散。

バケーロ(演:ハウィー・ドロー)
狙撃手。ウィスキー・ジョーとは旧友の仲。アポカリプタを倒す為に参加する。
ハウィー・ドローは男性アイドルグループ「バックストリートボーイズ」の一人で、映画の代表作に『コンスタレーション』があります。
仲間は多い方がいいという事で、強い味方となるニンジャのような男のコモドを引き入れる。
アポカリプタのアジトに向かう途中でゾンビに襲われ、ウィスキーとコモドと行動する。
ジャックたちと合流するべくアポカリプタのアジトに向かうがウィスキーと口論した。
トリクシーの娼婦館がアポカリプタの部下で、ゾンビになってウィスキーに処理される。

コモド(演:エリック=マイケル・エストラーダ)
ニンジャの如き刀や手裏剣を使う。弱い者や困っている人を助ける変わった男。
エリック=マイケル・エストラーダは代表作に『Longshot』、『Tainted Rose』がある。
相手が銃を抜く前に腕を切り落とす腕前を持ち、その時に倒した男たちの金を拝借する。
アポカリプタのアジトに向かう途中でゾンビに襲われ、ウィスキーとバケーロと行動をする。
デザート・スプリングスで出会ったトリクシーと恋に落ち、彼女が待つ場所で補給をする。
最後はデザート・スプリングスでゾンビになったトリクシーに噛まれ、ハラキリで自害した。

シリーン(演:ローレン・キット・カーター)
戦士で聖職者。山道は誰よりも詳しい。コモド以上の戦闘経験を持つ頼れる女性。
ローレン・キット・カーターはニック・カーターの妻で映画の代表作に『Decommissioned』があります。
祖父は鉱山労働者だったが、伝染病に感染してゾンビ化してしまい、祖母が始末した。
その後、祖母によってサバイバル術を学び、山では一人だけで生きてきた強い女性。
デザート・スプリングスではゾンビ相手に鎌だけで戦い、一切の傷を負う事なく生還した。
最後は子供のゾンビに噛まれたジャックに銃を渡し、彼を自然に戻す為に鳥葬をした。

クーパー保安官(演:ジョン・セカダ)
デザート・スプリングスの保安官。両親を亡くしたジョージーを養子として育てている。
ジョン・セカダは歌手として活躍し、本作が長編映画デビュー作となります。
町を守る為に町長から助っ人集めをするが、ゾンビ化したジョージーに噛まれてしまう。

シェルビー町長(演:クリス・カークパトリック)
デザート・スプリングスの町長。過去にアポカリプタに襲われ、左目を潰されている。
クリス・カークパトリックは男性アイドルグループ「イン・シンク」の一人で、映画の代表作に『シャークネード/エクストリーム・ミッション』があります。
町を守るべく先手を打ってアポカリプタに攻撃を加えるべく屈強なメンバーを集める。
アポカリプタを迎え撃とうと真正面から立ちはだかるが、ジョニーにあっさりと殺された。

ジョニー・ヴァーミリオン(演:A・J・マクレーン)
アポカリプタの部下。カッパーヘッドと呼ばれるゾンビの軍団を率いて町を襲う。
A・J・マクレーンは男性アイドルグループ「バックストリートボーイズ」の一人で、映画の代表作に『Olive Juice』があります。
常に狂気の笑いを浮かべていて、不気味なピエロのような化粧でゾンビに人間を襲わせる。
ビリーの町を襲ってデイジー・ジェーンに銃を向けるが、ビリーに背後を取られて捕まる。
その後、自力で手錠を外し、仲間の助けでアポカリプタの元に戻って襲撃の準備をする。
最後はデザート・スプリングスでゾンビに噛まれ狂気の笑いを浮かべコモドに斬首された。

アポカリプタ(演:デブラ・ウィルソン)
カッパーヘッドと呼ばれるゾンビ軍団を操る。圧倒的な存在感で集団を統率している。
デブラ・ウィルソンは代表作に『精神病棟』、『森のリトル・ギャング』などがあります。
基本的に文明が崩壊した世界で狂っている方が力を持つが、その典型的な人物である。
部下に対してもカリスマ性ではなく、あくまで権力と恐怖で支配しているが中身はない。
デザート・スプリングスでは総力戦としてゾンビ軍団をすべて投入して自身も現場に赴く。
ジャックと一対一となってなぜかいい勝負になり、最後は刺されてゾンビに食われる。

感想

個人的な評価

本作はいわゆるアイドルグループで活躍しているアーティストたちが出演する映画。
日本で言えば、ジャニーズが主演するゾンビ映画と言ってもいい立ち位置です。
ただ、さすがにアメリカを日本と同じ土俵で比べるのは失礼なので、ゾンビ映画として考えたいと思います。
本作はゾンビ映画であると同時に西部劇でもあるが、似たような作品は山のようにあります。
ただし、本作はアイドルたちが出演しているゾンビ映画なので、あくまで彼らの活躍を描くのがメインとなります。
当然のように登場した時にキッチリと紹介してくれるが、これは経験上、明らかにクライマックスでグダグダになる展開だと予想しました。
冒頭に力を入れる作品ほど、後半に自信がないのはほとんどの作品だと言えます。
序盤から丁寧に説明しているのに、クライマックスではかなり雑な終わらせ方になるパターンが非常に多いのです。
それで結論から言えば、本作はまさに予想通りの展開でグダグダな感じで終わりました。
まず、タイトルの前提として七人の主要人物が登場しますが、それらのエピソードなど出しているほどの尺がありません。
必然的に棒立ち要員や空気キャラ、ヒドイ時には二人で一人のセットにされる事もあります。
本作は90分の作品でゾンビ映画として水準通りなので、エピソードを描くにも限界がある。
そのせいで七人のキャラクターが薄っぺらになってしまい、上記のような扱いになります。
そこはしょうがないにしても、一人を除いて死ぬ事になるけど、その描き方が雑すぎてなんだか逆に可哀想でした。
戦場になる舞台にたどり着く前に死んだり、明らかに地雷女だが強引にくっつけて死ぬ原因を作ったり、二人で一人のセットは変なところで死んだりなど。
とにかく、冒頭でのカッコいい紹介の仕方と違って、ほとんどの登場人物は死に方がかっこ悪すぎて残念すぎる。
本作で唯一濃いキャラクターだったウィスキー・ジョーだけは印象に残り、死に方も工夫されていて優遇されていましたが。
あとは大問題となるのは悪役であるアポカリプタで、思想や人間性がまったくなく、ただのイカれたキャラクターにした感じも薄っぺらだった。
演じていたデブラ・ウィルソンは必死の顔芸をしているのに、キャラクターが浅いせいで本当に顔芸だけで終わってしまいました。
全体的に緊張感がなく、アイドル映画にしてもなぜゾンビ映画にしたのか分からない。
で、肝心のゾンビは意外にもクォリティーはそれなりだが、典型的なクラシック型で面白味のないオリジナリティ皆無な造形でした。
本作は出演者のファンが鑑賞するには刺激が強いし、ゾンビ映画としても面白くないので、どんな意図で作ったのか分かりません。