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X-コンタクト VD-106

X-コンタクト VD-106

作品紹介

公開年月  2016/08/07
ジャンル  パニック/ホラー
原作  なし
監督  アレック・ギリス
脚本  アレック・ギリス
製作  トム・ウッドラフ・Jr、アレック・ギリス、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

大学院生のセイディは大学の研究の為、仲間たちと祖父の漁船“ハービンジャー号”に乗る。
調査の最中に海から不思議な発光体を発見して引き上げると、それはソ連時代に打ち上げられた衛星の残骸だと発覚する。
その残骸には氷漬けになった宇宙飛行士の死体があったが、謎の生命体に寄生されたソレは氷が溶けるとともに姿を消すのだった。

登場人物&出演者

セイディ(演:カミーユ・バルサモ)
大学院生。ロネルとスティーヴン教授とともにシロイルカの生態を祖父の漁船で研究をする。
カミーユ・バルサモは代表作に『スピーシーズXXXXXX/寄生獣の吐息』、『ビューティフルクリーチャーズ/光と闇に選ばれし者』などがあります。
シロイルカの群れを発見するが、そこにソ連の衛星を発見して完全に目的がすり替わる事に。
漂着物を教授より先に調べようとするが、それは自分の手に負えないモノだとすぐに察知。
船内は謎の寄生体に汚染されてしまい、乗組員を感染させる最悪の行動を取ってしまう。
最後はみんなを犠牲にして一人だけ無事に救助されるという悪魔の所業をやり抜いた。

グラフ(演:ランス・ヘンリクセン)
ハービンジャー号の船長。セイディの祖父。調査をするセイディたちを快く漁船に乗せた。
ランス・ヘンリクセンは近年の出演作に『デザート・ストーム』、『デイライツ・エンド』などがあります。
乗組員たちは血の気が多く、それを束ねる為には船長として絶対的な決定権を持っている。
セイディが見つけた漂着物を引き上げるが、それは教授ではなく彼女に所有権があると主張。
船に危険な生物が潜んでいる事を知り、行動するも時すでに遅しで手の付けられなかった。
最後は寄生されて氷漬けになる覚悟をするが、本体に襲われるセイディを助けて犠牲となる。

ボウマン(演:リード・コラムズ)
ハービンジャー号の乗組員。セイディが祖父以外に知る人物。客人たちを部屋に案内した。
リード・コラムズは代表作に『Down in New Orleans』、『Nobel Son』などがあります。
セイディに対してフレンドリーに話しかけ、クソ教授のやり方に対して不満を持つ。
何かとセイディの味方となって、彼女が漂着物を調べる隙とグランピーと作っていた。
寄生体が船に潜んでいる事を知り、唯一効果的な液体窒素を酸素タンクに詰めて持ち歩く。
最後は寄生されたグラフ船長を氷漬けにしようとするが背後からの触手に貫かれて死ぬ。

グランピー(演:ウィンストン・ジェームズ・フランシス)
ハービンジャー号の乗組員。短気で常に怒っている。スティーヴン教授を睨みつける。
ウィンストン・ジェームズ・フランシスは代表作に『リトル・ボーイ/小さなボクと戦争』、『Fist Fight』などがあります。
ロッカーに入っていた魚のイタズラでドックにキレたスヴェットを止めていた。
強気なスヴェットに好意を持っていて、ウォッカの飲み比べをするが負けてしまう。
スヴェットがロシアの工作員だとし知ってガッカリして、寄生体に襲われるのを傍観した。
最後はエンジンを起動させるが、寄生体と融合したスヴェットに襲われて死亡する。

スヴェット(演:ミラ・ビョルン)
ハービンジャー号の乗組員。常にナイフを携帯し、イタズラを受けたら相手を脅迫する。
ミラ・ビョルンは代表作に『ブラック・ファイル/野心の代償』などがあります。
ロシア語に堪能な為、ソ連の衛星に書かれた文字をセイディに教えるなど調査を手伝う。
顔に大きな傷を持つが、それは前の男が付けたモノで気にしてロネルに化粧を施す。
実はロシアの工作員でソ連の衛生にあった寄生体について漁船に乗って調査をしていた。
結局は寄生体に連れ去られ、融合してグランピーを襲うがエンジンに巻き込まれて死亡。

スティーヴン(演:マット・ウィンストン)
大学教授。セイディとロネルを連れて研究をする。レンタカーに対して愚痴をこぼす。
マット・ウィンストンは代表作に『エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア』、『デビルズ・シティ』などがあります。
ハービンジャー号に乗り込んで船酔いになり、ドックの軽い話しやグランピーに睨まれる。
セイディが発見したソ連の衛星を所有物だと主張し、研究しようとするが船長に止められる。
漂着物を勝手に調べたセイディに怒り、所有物を引き渡す条件で見逃すと脅迫した。
謎の寄生体により体を蝕まれ、その結果、発狂した後に体液をまき散らして絶命した。

感想

個人的な評価

本作は『エイリアン』や『プレデター』、『ターミネーター』シリーズのSFXスタッフが手がけている作品となっています。
つまり、本作はSFスリラーとして王道の作品であり、監督のアレック・ギリスはSFXを多く手がけている制作会社の中心的な人物となります。
CG全盛期である現代とは少し趣向を変えて、敢えて現物を利用する特殊効果が中心である。
その為、今のSF映画にあるファンタジックなスリラーよりも、現物だからこそ伝わってくるリアリティを感じさせる。
本作ではほとんどCGを使っておらず、昔ながらのやり方がところどころでみる事ができる。
更に漁船と限られた空間で起きるモンスターパニックは王道的であり、そこに電気を切られて暗い中での恐怖を煽っています。
まさに80年代のような雰囲気の作品であり、現代においては逆に新鮮味のある印象でした。
ただ、最大の問題として主人公であるファイナルガールの行動が最悪だと言える点です。
すべての元凶が主人公の行動なのに、乗組員たちが次々と犠牲になっていて、最後は自分だけがほぼ無傷で助かるという。
そのまま漁船とともに死ぬならば多少の汚名返上できたのに、まさか一人だけ助かるのは最悪の結末だと言えます。
途中でロシアの工作員が悪役のような感じに仕立てられるけど、最大の罪を犯しているのは明らかに主人公です。
それなのに責められるどころか、なぜか彼女を助けようとする周囲の犠牲がありました。
主人公なのに一番の悪者でありながら、作品の中では悲劇のヒロインという違和感だらけの展開に首を傾げました。
漁船と運命を共にするなら百歩譲って許せたかもしれないが、助かったせいで主人公はロシアの工作員よりも恐ろしい死神になったとしか思えない。
せっかくの古き良き演出が良かったのに、この主人公の行動がすべて台無しにしています。
もう少し違った展開の方がスッキリするし、主人公とロシアの工作員以外は良かっただけに残念としか言えなかったです。

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