エージェント・ウルトラ RE-2294

作品紹介

公開年月  2015/08/21
ジャンル  アクション/コメディ
原作  『MKウルトラ計画』(モチーフ)
監督  ニマ・ヌリザデ
脚本  マックス・ランディス
製作  アンソニー・ブレグマン、ケヴィン・フレイクス、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

片田舎のコンビニでバイトするマイク・ハウエルは、フィービーという恋人がいながら、ボンクラな毎日を送る典型的なダメ男。
ところがある日、店に現れた謎の女性が彼に向かって意味不明な暗号のような言葉を発して立ち去ってしまう。
その瞬間、彼の中で何かが覚醒し、その直後に襲いかかった二人の傍観をスプーン一本で難なく退治する。
マイク自身すら知らない彼の正体は、CIAが極秘のマインド・コントロール実験で生み出したスーパー・エージェントであった。
やがて、プロジェクトの封印を目論んだCIAいよってマイクは命を狙われる事になる。

登場人物&出演者

マイク・ハウエル(演:ジェシー・アイゼンバーグ)
主人公。コンビニバイト。パニック発作持ち。恋人のフィービーにプロポーズを考えている。
ジェシー・アイゼンバーグは近年の出演作には『バットマンVSスーパーマン/ジャスティスの誕生』があります。
重要なところでパニック発作を起こして、毎度の事ながらフィービーに迷惑をかけていた。
しかし、覚醒した後の彼は無敵の殺人マシーンとなって、次々と刺客を殺していくのである。
当初は頼りなく、やる事も中途半端で冴えないが、覚醒した後は別人のように成長する。
演じたジェシー・アイゼンバーグはそのギャップを上手く表現しています。

フィービー(演:クリステン・スチュワート)
ヒロイン。マイクの恋人。マイクがどんなヘマをしても許す器の大きい女性。
クリステン・スチュワートは近年の出演作には『アリスのままで』、『アクトレス/女たちの舞台』などがあります。
マイクにとって恋人で、母親で、家政婦で、家主で、最終的に弁護士役まで引き受ける。
いつも謝ってばかりのマイクを寛大な心で受け止める良き理解者でもあります。
その正体はマイクを見守るCIAエージェントだが、彼を選んで人生を捨てていた。
ここまで献身的な女性はいないというぐらい、マイクに惚れているのです。

イェーツ(演:トファー・グレイス)
スーパー・エージェント計画の現責任者。不良債権となったマイクを始末しようとする。
トファー・グレイスは代表作に『スパイダーマン3』、『プレデターズ』などがあります。
元は事務職であったが、ゴマすりの天才として現在の地位についていた。
だが、実は彼が独断で作戦を立てて、民間人を巻き込んだ責任で始末されます。

ラセター(演:コニー・ブリットン)
スーパー・エージェント計画の元責任者。唯一の成功例であるマイクを守ろうとする。
コニー・ブリットンは代表作に『スピン・シティ』、『24』などがあります。
計画で唯一の成功例であるマイクを守り、イェーツとは反目している。

ラファ(演:ウォルトン・ゴギンズ)
タフガイの一人。精神障害者。殺人や放火の犯罪者。マイクの殺害に駆り出される。
ウォルトン・ゴギンズは代表作に『シャンハイ・ヌーン』、『プレデターズ』があります。
登場した時に笑う様子、前歯を折られても平然としているなど、確かに狂っている。
それを演じているウォルトン・ゴギンズはやっぱり、こういう役は上手いです。

ローズ(演:ジョン・レグイザモ)
マイクの信頼する親友。麻薬ディーラー。フィービーにプロポーズするマイクを応援する。
ジョン・レグイザモは近年の出演作には『アナーキー』、『ジョン・ウィック』があります。
街ではワルをやっていて、ヤクなども売っているが、根は仲間思いの優しい人間。

クルーガー(演:ビル・プルマン)
ラセターやイェーツの上司。スーパー・エージェント計画の最高責任者である。
ビル・プルマンは近年の出演作には『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』、『イコライザー』などがあります。
実はラセターにマイク抹殺の情報を流し、最終的に彼をエージェントに仕立てる。

感想

個人的な評価

元ネタは実際にCIAがやっていた“MKウルトラ計画”がモチーフになっている。
冴えないコンビニバイトが突如、覚醒して殺人マシーンと化していく。
明らかな中二病設定であり、演じているジェシー・アイゼンバーグはハマっていると思う。
どう見ても頼りなさそうでマヌケなのに、なぜか恋人はとってもいい女である。
その理由は被験者と観察者の関係だったが、いつしか本物の恋人になっていくのです。
ジェシー・アイゼンバーグは冴えないコンビニバイトはそのままの感じだった。
一方で殺人マシーンとなった時は、表情がなくなって相手を無慈悲に殺していく。
そのギャップがなかなかで、ヒロインのクリステン・スチュワートも同じです。
最初は巻き込まれただけだと思えば、実はCIAエージェントというオチ。
まったく説得力のないCIAエージェントだが、それはあまり気になるところではない。
ジャンル的にはコメディ要素があるけど、完全にオマケ程度で本作に必要とは感じなかった。
軽いノリで作るならば、もう少し気を利かせた演出やセリフが欲しかったです。
中途半端にギャグを入れるからテンポが悪くなって、緊張感を悪い意味で解いてしまう。
ストーリーはないようなモノだが、それ以上に設定が雑だったのが気になる。
主人公の設定はモチーフがあるから形になっているが、彼を追うタフガイが曖昧すぎます。
トファー・グレイスのちょっとマヌケな演技も中途半端すぎたのも残念であった。
続編が作れそうなシリーズだが、CIAエージェントとしてのマイクは物足りないです。
コンビニバイトが殺人マシーンとならインパクトあるけど、CIAエージェントになってしまうとその魅力が失われます。