インタープラネット VD-421

作品紹介

公開年月  2016/06/09
ジャンル  SF/サスペンス
原作  なし
監督  ジェシー・オブライエン
脚本  ジェシー・オブライエン
製作  クリスチャン・ダレッシ、ジェシー・オブライエン、ほか
製作国  オーストラリア
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ある惑星に不時着した宇宙船アローヘッド号は、生存者に反乱軍スパイのカイと、生物学者のタレン、飛行士のオリアンダーが3名。
タレンとオリアンダーは惑星に適応できず死んでしまい、残されたカイの肉体は未知の生物と共生する事で環境に順応していた。
それから3年、人工知能のリースを相棒にして生き抜いたカイは、数々の謎を解明しようと行動して答えを見つけようとするのだった。

登場人物&出演者

カイ・コートランド(演:ダン・モル)
主人公。反政府派の人間でどこかの惑星の刑務所で強制肉体労働をさせられている。
ダン・モルは代表作に『Cedar Boys』、『15 Years』などがあります。
反政府派のリーダーであるハッチが刑務所を襲撃し、父親を助ける為に情報を盗みに行く。
乗り込んだ宇宙船が磁気嵐に遭遇し、どこかの惑星の衛星に墜落するが情報は奪っていた。
謎の生き物と共生関係となり、毒気のある空気での呼吸、食料がなくても生きていける。
信じていたハッチに利用されていると知り、衛星も時間を加速する刑務所だと判明する。
助けたタレンが生きている事に喜ぶが、情報を得る為にハッチに捕まって人質にされる。
最後は共生の生き物に変身してハッチを殺し、人々を助ける為にタレンたちと旅立つ。

リーフ(演:ショウン・マイカレフ)
ヒロイン。カイが乗っていたシャトル「に搭載された人工知能。政府の人間しか使えない。
ショウン・マイカレフは代表作に『The 13th House』、『The Cup』などがあります。
タレンの認証を受けてようやくマトモな会話がてぎるようになり、カイに情報を開示する。
あくまで規則内だけで機密情報はタレンの権限でも開示できず、質問しないと答えも出せず。
カイと二人っきりとなってから良き友人の関係になるが、変わらず機密情報は開示せず。
タレンが生きている事を知っていたが、質問されなかったとして言わずカイがブチ切れる。
カイに改造されて自由に動けるようになり、謎の生き物について一緒に調査をしていた。
最後はタレンを助ける為に変身したカイに破壊されるが、元に戻った彼に残骸を拾われた。

・タレン・ホリス(演:アリーシャ・ローズ)
政府の生物学者。宇宙船かの脱出ポッドで救難信号を発して助けを待っていた。
アリーシャ・ローズは代表作に『Burns Point』、『Stranded Pearl』などがあります。
駆けつけたカイに助けられると、シャトルに連れて行って人工知能のリーフを作動させた。
惑星だと思っていたカイに衛星であると話し、彼が反政府派の人間だと分かっていた。
ハッチのやり方は間違っていると主張し、無実の人間を多く殺していると避難していた。
同じ脱出したオリアンダーも謎の生き物と共生すると分かり、動揺する彼に撃たれていた。
死んだと思われていたが、実は生きていてハッチに見つかって人質にされてしまう。
最後は共生の力を発揮したカイに助けられ、地球の人間を助けるべく一緒に旅立った。

ノーマン・オリアンダー(演:クリストファー・カービィ)
政府の宇宙飛行士。磁気嵐で宇宙船が衛星に墜落して、広範囲に救難信号を送っていた。
クリストファー・カービィは代表作に『アイアン・スカイ』、『プリデスティネーション』などがあります。
本体は謎の生き物に連れ去られ、複製となる肉体をカイとタレンに発見され連れて来られる。
カイと違って正気を失っている状態で、囚われている本体が別にあると遠回しに言っていた。
最後は洞窟にあった本体をカイが見つけ、危険だと判断されて彼によって静かに殺された。

・トバイアス・ヨハネス・ハッチ(演:マーク・レッドパス)
反政府派のリーダー。長くに渡って争っていたが、負けてしまい行方を晦まして逃げ回る。
マーク・レッドパスは代表作に『Sum of Existence』、『Quanta』などがあります。
刑務所に囚われていたカイの元にやって来ると、仲間が襲撃して生き残った者を解放した。
仲間だったカイの父親を知り、必要な情報を手に入れる為に宇宙船へ乗り込むよう指示する。
カイを右腕にしようとしたが、使い物にならないと分かったら処分しようとも考えていた。
カイが墜落した衛星では時間を加速した空間だと分かり、詳細な情報の為にやって来た。
最後は本性をカイに見抜かれてしまい、謎の生き物の力を使った彼にあっさり殺された。

感想

個人的な評価

これは完全に『インターステラー』を意識した邦題だが、内容はまったくの別物です。
オーストラリアの低予算SF映画で、舞台は荒地の衛星らしく、虫みたいな生き物がいる。
どうやら製作までに資金集めで苦労して、監督などが総出で仕上げた作品らしい。
ハッキリ言って、この作品はちゃんと世界観や設定を練ってから作っているのか疑わしいぐらい圧倒的な説明不足です。
インパクトのある場面を思いついて、それをただ繋ぎ合わせただけにしか感じられない。
物語が本題に入る前から政治的な闘争が裏にあって、ストーリーが希薄なクセしてややこしい状況にしているのもタチが悪いです。
それならば、単純に主人公のサバイバルにした方がマシとも言えるぐらい邪魔でした。
そもそも、深い設定がないから政治的な問題もほとんど関係ないですし。
最大の問題となるのは主人公が謎の生き物と共生関係になるのだが、仕組みの説明は一切なくて何でもアリ状態になっている。
そうなってくると、別に何か起きても驚かないし、明確なルールもないから危機感もなく、それに主人公の目的も衛星から脱出できないと分かった時点で意味がなくなる。
結局、何がしたいのか途中からストーリーが迷子になっていて、そこに主人公と共生する生き物に苦しむぐらいしか見せ場がない。
唯一、救いとなるのは妙に人間臭い人工知能だが、これもまた製作側の都合に合わせて動くだけだから面白味はあまりないです。
低予算だからって面白くないワケじゃなく、少ない資金で試行錯誤し、脚本を何度も書き直し、限られたモノだけでも素晴らしい作品はたくさんあります。
ただ、映像や出演者でごませない分、製作側のセンスや才能に頼る比重が大きくなります。
残念ながら本作の製作側は作りたい欲求だけで作っているので、人に見せて対価をもらうというところまでたどり着いていません。
単なる自己満足で終わっている作品なので、製作側と共感した人だけが楽しめる内容でした。