最終感染/アンチ・ソーシャル RE-2488

作品紹介

公開年月  2015/06/30
ジャンル  ホラー/パニック
原作  なし
監督  コーディ・キャラハン
脚本  チャド・アーチボルド、コーディ・キャラハン、ほか
製作  コーディ・キャラハン、ジェフ・マー、ほか
製作国  カナダ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

フェイスブックやツイッターのSNSを通じて人体に感染する新型ウイルスの発生で、世界中の人間が一夜にしてゾンビと化す。
一握りの生存者は荒廃した世界でサバイバルをする中、ウイルスはプログラムを更新し続け、アップデートが100%に達した瞬間、全人類は感染する。
アップデート完了まで抵抗ワクチンを発見するべく、陸軍基地では恐るべき人体実験が繰り広げていたのだった。

登場人物&出演者

サム(演:ミッシェル・マイレット)
主人公。前作でウイルスを回避する為に自らドリルで頭に穴を開けて感染を免れている。
ミッシェル・マイレットは代表作に『パンデミック・サイト』などがあります。
冒頭では妊娠4ヶ月となっていて、子供が早くも生まれようとして苦しんでいた。
結果として通りすがりのメイに助けられ、子供を産むが彼女に奪われてしまう。
3年に渡って息子を探すが、一度感染を免れた人間を欠陥品と呼ぶ暴徒に襲われる。
研究施設でアップデートを止める方法の研究する父親から逃げたビーンによって助けられる。
最終的にアップデートを止める為に利用されるが、結局はゾンビの仲間入りしてしまう。

ビーン(演:ジョセット・ハルパート)
サムが襲われているところを助け、一緒に行動するようになる少女。
ジョセット・ハルパートは代表作に『アメリカン・ガール/モリーの友情』などがあります。
サムと同様に治療を受けていて、レッドルームを数分間見て操作する事ができる。
レッドルームの中でゾンビ化したジョーイという友人を得てアップデート情報を聞き出す。
父親が繰り返している人体実験に嫌気が差し家出するも、重要な研究材料のサムを見つける。
最終的に現実世界では居場所がないと知り、自らレッドルームで感染をする事になる。

マックス(演:ステファン・ボガルト)
ビーンの父親。陸軍の施設でウイルスについて人体実験を繰り返している。
ステファン・ボガルトは代表作に『アメリカン・ハッスル』、『X-MEN:アポカリプス』などがあります。
なんとかアップデートを止めようとサムの息子ジェイコブから聞き出そうとしている。
一向に進展しない中でサムを捕らえると、更に人体実験が加速して暴走するようになる。
それに呆れた娘のビーンは自ら感染してしまい、仕方なくトドメを刺す事になる。
完全にネジが外れてしまい、どんな手段でも止める手立てを企てるが、サムに殺される。

ジェイコブ(演:サミュエル・ファラーチ)
サムの奪われた息子。妊娠4ヶ月で生まれ、その後、3年で9歳の子供に成長する。
サミュエル・ファラーチは代表作に『No Stranger Than Love』などがあります。
ゾンビに対して手をかざすだけで操り、殺す事もでき、死んだ虫すら生き返らせる。
ウイルスによってゾンビの仲間入りしようとしたサムの正気を取り戻している。
最終的にサムはヤツらの仲間入りをするが、母親を助けようと能力を駆使しようとする。

オリヴィア(演:カサンドラ・サントス)
マックスとともに人体実験をしている助手。基本的にジェイコブの監視をしている。
カサンドラ・サントスは代表作に『クレイジーワールド』などがあります。
なぜかマックスの言いなりになっているが、明らかに不満を抱いている。
途中から研究は間違っていると気づき、サムを解放しようとしてメイに撲殺される。

メイ(演:クリスティーナ・ニコール)
妊娠4ヶ月だったサムを廃墟で助け、赤ん坊を取り上げるもそのまま奪い去る。
クリスティーナ・ニコールは代表作に『シルヴェスター・スタローン/ザ・ボディガード』、『ポンペイ』などがあります。
実はマックスと組んでいて、サムの息子こそがみんなを救うカギだと知って奪っていた。
ジェイコブと繋がったサムにトドメを刺そうとするが、逆にあっさりと殺される。

感想

個人的な評価

本作はタイトルが違うけど、どうやら続編のゾンビ映画となっています。
一作目は『パンデミック・サイト』であるが、本作の邦題は完全に別物となっている。
そのせいで鑑賞してすぐに続編だと気づいたけど、一応、冒頭で前作を振り返っています。
なので、本作から入っても一応どんな世界観であるかはなんとか分かります。
ただ、全体的に低予算のせいで物語の大半は外じゃなく施設の中となっています。
やはり、限られた空間でゾンビ映画を作るのは容易いし、何より予算の節約になるのです。
恐怖の演出も限られた空間ならば、それなりの緊迫感を生み出す事ができる。
しかし、本作のメインはゾンビではなく、あくまで主人公とその息子となっている。
本作のゾンビはSNSにあるレッドルームというサイトから感染するらしい。
これは前作で語られているが、本作でも重要なキーワードとして何度も登場しています。
コンピューターを介する意味では、鈴木光司の『ループ』を思い出してしまいます。
なぜかレッドルームのアップデートが完了すると、人々はゾンビとなって繋がるという設定。
そもそも、前提となる設定がぶっ飛んでいるが、更にぶっ飛んだ設定を放り込んでいる。
この時点で置いて行かれるが、物語はそれを中心に突き進んでいくのです。
なんと言っても、いきなり登場する主人公の息子で、超能力的なモノを有している。
手をかざしただけでゾンビを操る事も殺す事もできるし、なぜか殺した虫を生き返らせる。
そんな息子について本作ではアップデートを止める為だけに存在するキャラクター。
もっと深い部分を掘り出さなかった理由として、三作目を監督が狙っているからでした。
どうやら一作目でも出し惜しみしていて、きちんと完結せず続編を意識させていた。
本作でも同じ手法を使い、続編を期待させているが、ハッキリ言ってどうでもいいです。
勝手に監督の中で世界観が構築しているだけで、観ている側に対する意識が薄い。
最後もハッピーエンドじゃないが、ここまで来ると驚きはまったくありません。
まだ続ける気なのかと逆に呆れてしまうような構成はとても残念でならない。