作品紹介
公開年月 | 2014/10/23 |
---|---|
ジャンル | ホラー/アクション |
原作 | なし |
監督 | ジョー・チエン |
脚本 | ジョー・チエン |
製作 | ゴードン・チャン、アルビン・チョウ、ほか |
製作国 | 台湾 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ある高層マンションで売買が行われていたドラッグは次々と人間をゾンビ化させていた。
建物内はゾンビ化した人間で溢れ、特殊部隊が救助に乗り出すも圧倒的な数の前に倒れる。
最後に残ったジェニーは恋人が殺されるが、命からがら特殊部隊のアンディと逃げ出す。
そんな中、人間とゾンビを奴隷化して世界を操る科学者がその余興を楽しんでいた。
自由を手に入れる為、ジュニーたちは仕掛けられたファイトクラブを勝ち抜くしかないと決意するのだった。
登場人物&出演者
・ジェニー(演:ジェシカ・C)
ヒロイン的な立場。ヘッドホンで音楽を聴いていてなぜか無事。笑えるぐらい運がいい。
ジェシカ・Cは3作に出演し、代表作に『ビーチ・スパイク!』があります。
周囲では次々とゾンビに襲われるのに、状況が迫ってからようやく気づくというご都合主義。
ただ、逃げているところを運良くアンディと出会って、高層マンションから脱出する。
一年後、人間とゾンビが戦うゲームに参加して、アンディのおかげで生き残る。
どう見てもサバイバルができそうにないが、完全に見た目だけで選ばれた感じでした。
・アンディ(演:アンディ・オン)
主人公的な立場。高層マンションのドラッグ密売の取締りと思えば、上官の金欲しさだった。
アンディ・オンは代表作に『香港国際警察/NEW POLICE STORY』、『ザ・レジェンド』などがあります。
まさに主人公のような活躍であり、上司の金欲で動いていた事は知らないご都合主義。
他者を助けるという主人公の気質を持ち合わせ、素手でもゾンビが倒せる戦闘能力を持つ。
縁もゆかりもないヒロインを助け、運良くマンション内にある車で脱出する。
一年後、人間とゾンビが戦うゲームでリーダー的な役目を果たすが、なぜか残念な最後に。
・ウー(演:ジャック・カオ)
科学者で先生。娘のナナを溺愛している。実は教え子と関係を持っている性欲の塊。
ジャック・カオは代表作に『悲情城市』、『新宿インシデント』などがあります。
単なる女好きの先生だったけど、特殊部隊の上官マの登場によって人生が大きく変わる。
一年後、なぜか人間とゾンビを奴隷化し、娘をゾンビ化させて治療をしようとする。
完全なる独裁者と化していて、生き残った人間たちを遊びのコマに使っている。
ハッキリ言って、開いた口がふさがらない設定の激変ぶりで唖然としてしまった。
・ファン(演:テレンス・イン)
どこかの中年男を誘拐して身代金を待っている。拷問をなんとも思っていないクズ野郎。
テレンス・インの代表作には『トゥームレイダー2』、『香港国際警察/NEW POLICE STORY』などがあります。
恋人をずっと大切にしているけど、所詮はクズなので同情も共感もできません。
なぜか最後は格好良くゾンビたちとともに自爆するというよく分からない役目でした。
・マ(演:マイケル・ウォン)
特殊部隊の上官。ドラッグの取締りと思えば、実は繋がっていて金を強奪しにやって来た。
マイケル・ウォンは代表作に『シティハンター』、『デッドヒート』などがあります。
一見してマトモそうな感じだけど、実は最悪のクズで押しかけた家でレイプするクソ野郎。
感想
個人的な評価
監督のジョー・チエンは前作『Z108地区/ゾンビ包囲網』でもゾンビ映画を撮っている。
その為、本作は続編のような印象を受けるが、どうやらまったく関係ないです。
ゾンビ映画は世界共通のメジャーなジャンルであり、台湾でも当然のように製作される。
やはり、台湾という事で単なるゾンビ映画で終わるはずもありません。
狭い空間でゾンビに襲われるシチュエーションは王道中の王道と言えるだろう。
それだけの要素なら埋もれるかもしれないが、本作は中盤以降に思わぬ展開が待ち受ける。
主人公とヒロインが高層マンションから脱出してから本格的に本作の命題が始まります。
いきなり一年後になって、なぜか世界は崩壊して、巻き込まれ損となった脇役みたいな先生が独裁者に暮らすチェンジする驚きの超展開。
個人的には高層マンションでのゾンビ襲撃は良かっただけに、一年後の展開が凄まじくぶっ飛んでいてついていけなかった。
これが台湾製のゾンビ映画と考えると、オリジナリティを出そうと頑張っていました。
しかし、一年後の超展開はさすがに整合性がなく、なんでもアリになったのは痛すぎました。
それに高層マンションではどうでもいい人物の描写まであるので、主人公やヒロインの印象が非常に薄くなってしまった。
確かにやりたい事は伝わってくるけど、どうにも本作は観る側を意識しているとは思えない。
ゾンビ映画の中では独自性はそれなりにあったが、残念ながら面白さには繋がらなかった。