沈黙の包囲網/アジアン・コネクション RE-3031

作品紹介

公開年月  2016/05/13
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  なし
監督  ダニエル・ジリーリ
脚本  D・グレイス・ロモンド
製作  ダニー・ロス、ダミアーノ・トゥッチ
製作国  アメリカ、タイ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

東南アジアの闇社会を支配するシランキリの資金源である銀行が強盗に襲われる。
シランキリの金を奪ったのはタイを拠点にする強盗コンビ・ジャックとサムで、あっさりと側近のニラン捕まってしまう。
しかし、ニランは二人を手助け強盗させると同時に分け前を頂く一方、シランキリは組織内の締め上げと悪の包囲網で追い詰めていくのだった。

登場人物&出演者

ジャック(演:ジョン・エドワード・リー)
強盗コンビの一人。カンボジアの小さな銀行を襲って予想外の大金を手に入れてしまう。
ジョン・エドワード・リーは代表作に『アサシンズ・リベンジ/不死身の暗殺者』、『ターミネーター・ソルジャー』などがあります。
すべては恋人のアヴァロンの為にやっていて、最初からマトモな仕事をしようと思わない。
金はシランキリのモノでバレてしまい、その部下であるニランの手先として次々と強盗する。
サムがチンピラたちに殺されると、アヴァロンを相棒にしてケガを負うも成功させる。
最後はニランを射殺するもシランキリに追われ、アヴァロンの命乞いをしながら死んだ。

サム(演:バイロン・ギブソン)
強盗コンビの一人。ジャックとともにカンボジアの小さな銀行を狙って大金を手にした。
バイロン・ギブソンは代表作に『キング・アーサー/英雄転生』、『沈黙の終焉』があります。
冷静に強盗を進めようとするジャックと違い、興奮気味に行って人を殺す手前まで行く。
シランキリの金を盗んでニランに利用されていたが、なぜかまったく疑問に思っていない。
順調に強盗が成功していくが、ジャックに真相を隠されながらも少しだけ気にしていた。
最後は次の銀行強盗に備えてドライブしていると、ニランの手下によって殺されてしまう。

アヴァロン(演:ピム・ブピア)
ジャックの恋人。風俗で金を稼ぐ友人たちと違い、ウェイトレスとして地道に働いている。
ピム・ブピアは代表作に『ニンジャ・アベンジャーズ』、『クーデター』などがあります。
ジャックが大金を持ち帰ると、明らかにヤバイのに一瞬だけ疑うだけで普通に喜んでいた。
ようやくジャックがヤバイ金に手を出したと知っても、特に慌てる様子もなく普通に暮らす。
サムが殺されてしまうと、最後の仕事をするジャックの為にコンビを組む事になる。
最後はジャックが囮となり一人で逃げるが、結局は逃げられず、シランキリの情けに甘えた。

グリーティー(演:マイケル・ジェイ・ホワイト)
タイで銃の密売をしている組織のボス。過去にジャックを運び屋として何度か使っている。
マイケル・ジェイ・ホワイトは近年の出演作に『ザ・ハード・ウェイ』、『S.W.A.T./アンダーシージ』などがあります。
ニランに強盗がバレたジャックがやって来て、取引として次なる強盗の為に銃を渡した。

ニラン(演:サハジャック・プーンタナキット)
シランキリの部下。シランキリから絶大な信頼を寄せ、銀行は安全として金を保管していた。
サハジャック・プーンタナキットは代表作に『クーデター』、『マキシマム・クラッシュ』などがあります。
ジャックとサムに盗まれた事で立場が危うくなり、必死に調査して二人を突き止めた。
シランキリに黙って勝手に二人を利用して銀行強盗を働き、密かに大金を手にしていた。
ジャックに取引の会話を録音され、脅しに使われて最後の仕事として強盗させる事になる。
最後はクラハンに襲われるも返り討ちにするが、ジャックと会うところで撃たれて死亡。

クラハン(演:バイロン・ビショップ)
シランキリの部下。ニランと並ぶほど信頼されている。常にシランキリと行動を共にする。
バイロン・ビショップは代表作に『オンリー・ゴッド』、『The Prey』などがあります。
シランキリに金を銀行に預けるべきと助言するニランと違い、特に何もせず立っているだけ。
ボスの金がジャックとサムに盗まれると、裏切り者がいると分かってニランを疑っていた。
ニランが自宅で寝ている時に襲撃を敢行し、裏切り者だと確信して彼を殺そうとする。
最後は割れたビンでニランを殺そうとするが、油断して逆に刺されて高所から落下死した。

シランキリ(演:スティーヴン・セガール)
東南アジアの闇社会を支配するマフィアのボス。東南アジアが自分の故郷だと思っている。
スティーヴン・セガールは近年の出演作に『沈黙の終焉』、『沈黙の達人』などがあります。
カンボジアの小さな銀行に金を預けていたが、ジャックとサムのコンビに盗まれて激昂する。
金の管理を任せていた部下のニランに金の捜索を命じて、失敗したら殺すと脅迫していた。
ジャックとサムが次々と強盗していき、裏切り者がいると知って組織内を調査していく。
最後はジャックを射殺するが、本気で一人で逃げようとしたアヴァロンを見逃す事にした。

感想

個人的な評価

本作はなぜかトム・サイズモアが原案として参加しています。
どうやら2016年10月にはユーロライブにも上映されているようです。
この頃のスティーヴン・セガールはロシアに傾倒していたが、なぜか今回は東南アジアのタイを舞台にしています。
ある意味、以前のスティーヴン・セガールらしい舞台となっているが、本作では主人公ではなく悪役として登場しています。
セガール拳を極めているが、さすがに肥えてしまい、もうマトモにアクションができないのでちょい役に徹している。
それでも多分、本作の中で一番ギャラを支払われているし、いつものようにセガール拳を発揮して汗一つ掻かず敵を倒していく。
本作ではマフィアのボスとして登場するので、部下の失敗に激昂する場面があるけど、慣れていないので迫力が今一つです。
もう主人公として動けないスティーヴン・セガールに変わって、無名の役者が主人公とヒロインを演じているが、これもまた魅力はありません。
主人公は銀行強盗しかできないダメ人間であり、その恋人であるヒロインはマトモだと思わせて、実は一番のヤバイ人物でした。
「友達は金の為に風俗で働くが、自分は堅実に働く」という前置きがウソのように、ラストでは立派な犯罪者となります。
そもそもクズが主人公の時点で同情する余地はないが、追いかけてくるのがスティーヴン・セガールというのは恐ろしい。
本作の中で一番の悪人はヒロインだと感じたのはラストで、主人公が命を張って逃がそうとするが、一瞬だけ戸惑って本気で逃げようとしていた。
さすがのスティーヴン・セガールもヤバイ女だと感じたのか、命だけは助ける展開はある意味、正しかったと思います。
とにかく、本作はスティーヴン・セガールがどうかというよりも、ヒロインが相当ヤバイ人間だというところが一番怖かったです。