作品紹介
公開年月 | 2016/10/22 |
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ジャンル | ドラマ/コメディ |
原作 | 真鍋昌平 『闇金ウシジマくん』 |
監督 | 山口雅俊 |
脚本 | 福間正浩、山口雅俊 |
製作 | 岡本順哉、丸山博雄、ほか |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
違法な高金利で金を貸し付けるアウトローの金融屋カウカウファイナンス。
ある日、社長ウシジマの前に中学時代の同級生・竹本が金を借りに現れるが、かつての友人でも情に流される事なく冷たく追い返した。
そんな竹本に巧みに近づいたのが、ウシジマとの因縁根深い極悪三兄弟の二男・鰐戸二郎。
竹本は二郎に紹介されるまま“誠愛の家”に入居し、行き場のない弱者を食い物にする鰐戸三兄弟の貧困ビジネスに取り込まれていくのであった。
登場人物&出演者
【カウカウファイナンスと協力者】
・丑嶋肇(演:山田孝之)
主人公。カウカウファイナンスの社長。常に冷静沈着で返せない債務者には冷酷非道な態度。
山田孝之は近年の出演作に『ジョジョの奇妙な冒険/ダイヤモンドは砕けない』、『何者』などがあります。
中学時代に両親を亡くし、祖父の家に移って地元に帰ってくるが柄崎たちに目をつけられる。
しかし、退院してから制裁を加え、更に柄崎が逆らえなかった鰐戸三兄弟もねじ伏せる。
お人好しな竹本によって立場が危うくなるが、いつも通りの冷酷非道な態度で対応している。
最後に竹本を厳しい場所へ売り飛ばすも、その姿勢は変わらないという強い信念を見せる。
・柄崎(演:やべきょうすけ)
カウカウファイナンスの社員。組織のナンバー2。丑嶋とは幼馴染みで武闘派の右腕。
やべきょうすけは近年の出演作に『任侠野郎』、『HK 変態仮面/アブノーマル・クライシス』などがあります。
中学時代はクラスのボスで、転校してきた丑嶋に因縁つけて全員でリンチを加える。
後日、退院した丑嶋に制裁を加えられ、鰐戸三兄弟から救われた事から現在の関係になる。
・高田(演:崎本大海)
カウカウファイナンスの社員。元ホストのイケメン。柄崎とは真逆のスマートな雰囲気。
崎本大海は近年の出演作に『人狼ゲーム』、『劇場版 仮面ライダー鎧武/サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』などがあります。
鰐戸三兄弟に捕まって指を折られても、社長に最後まで忠誠心を示す男気を見せる。
・戌亥(演:綾野剛)
丑嶋とは小学校以来の付き合い。情報屋として丑嶋にあらゆる情報を提供している。
綾野剛は近年の出演作に『亜人』、『武曲/BUKOU』などがあります。
幼馴染みとして何かと協力していて、実家がお好み焼き屋で母親が丑嶋がお気に入り。
危ない橋を渡っている丑嶋に協力しており、本作でも裏で活躍していました。
【ライノーローン】
・犀原茜(演:高橋メアリージュン)
ライノーローンの女経営者。丑嶋とはライバルで長年の因縁を持っている。
高橋メアリージュンは近年の出演作に『新宿スワンⅡ』、『L/エル』などがあります。
中学時代の恩人だった暴走族総長が抗争中に亡くなり、遠因の丑嶋に恨みを持っていた。
鰐戸三兄弟と商売が被ってしまい、忠告しに行った村井が拷問に遭って報復へ出る。
・村井(演:マキタスポーツ)
ライノーローンの社員。茜に絶対的な忠誠心を持ち、組織のナンバー2として柄崎を意識。
マキタスポーツは近年の出演作に『忍びの国』、『金メダル男』などがあります。
商売が被る鰐戸三兄弟に忠告しようとして、三蔵に不意を突かれて捕らわれてしまう。
拷問を受けるが、竹本によって解放されて犀原と暴走族を従えて鰐戸三兄弟に報復する。
【誠愛の家】
・鰐戸一(演:安藤政信)
鰐戸三兄弟の長男。12年前から丑嶋と因縁を持ち復讐の機会を窺っていた。
安藤政信は近年の出演作に『花芯』、『貞子 vs 伽椰子』などがあります。
三兄弟の中で指令塔として三蔵を制御し、計算高く丑嶋を罠にハメようとする。
最後には犀原が引き連れた暴走族たちによって裸にされて拷問を受ける。
・鰐戸二郎(演:YOUNG DAIS)
鰐戸三兄弟の二男。カウカウファイナンスを追い出された竹本を貧困ビジネスに誘う。
YOUNG DAISはラッパーで映画の代表作に『新宿スワン』、『日本で一番悪い奴ら』などがあります。
三兄弟の中で話術に長けており、一見して最も話しやすい印象を受けるも中身は凶暴。
最後には犀原が引き連れた暴走族たちによって拷問を受けて縛られた状態になる。
・鰐戸三蔵(演:間宮祥太朗)
鰐戸三兄弟の三男。制御不能で凶暴。誠愛の家を団結する為に愛の棒デラックスを作る。
間宮祥太朗は代表作に『ライチ☆光クラブ』、『高台家の人々』などがあります。
丑嶋によって頭をかち割られた事で暴走に拍車がかかっているイカれた人物になる。
最後には犀原が引き連れた暴走族たちによって頭にいろんなモノを刺された状態になる。
・竹本優希(演:永山絢斗)
丑嶋とは中学時代の同級生。普通の家庭で育ち、誰にも慈愛に満ちた態度で接する人物。
永山絢斗代表作に『ソラニン』、『ソフトボーイ』などがあります。
我欲がまったくなく、人を信じる事こそが第一という強い信念のせいでホームレス状態に。
誠愛の家では鰐戸三兄弟に意見するほどで、見ず知らずの同居人を助ける優しさを発揮。
鰐戸三兄弟が丑嶋から金と命を奪おうと知って、ギリギリのところで踏み留まる。
無類の慈愛で信じた誠愛の家の住人たちを信じるが、甲本を除いて裏切られるも恨まない。
最後まで己の信念を貫き通したが、この世界では無意味だという残念な役回りでした。
【都陰法律事務所と依頼人】
・都陰(演:八嶋智人)
弁護士。過払い金返還請求によりボロ儲けし、CMまでやる乗りに乗っている弁護士。
八嶋智人は近年の出演作に『円卓/こっこ、ひと夏のイマジン』、『映画 怪物くん』などがあります。
美容界のカリスマで依頼人となった万里子とそれ以上の関係になって私情を挟む。
更に弁護士業務を資格のない事務員にやらせるなど、違法な手口で荒稼ぎをしている。
これらの悪事を戌亥の情報で知ると、逆に都陰を懲戒免職に追い込む事になる。
・万里子(演:真飛聖)
美容界のカリスマ。抜群のプロポーションと絶対的な美に対する自信を持っている。
真飛聖は代表作に『謝罪の王様』、『相棒/劇場版Ⅲ・巨大密室!特命係 絶海の孤島へ』などがあります。
都陰に近づき、女の魅力で虜にしてカウカウファイナンスの借金をチャラにする。
魔性の女として事実上、都陰を追い込んでいるが、表面上では一切気にしていない。
感想
個人的な評価
真鍋昌平の同名漫画を原作にした実写映画化シリーズの完結編。
これまでテレビドラマではシーズン3まで製作され、映画では本作を含めて4作目となる。
近年は漫画の実写映画化が多く製作されるが、本シリーズは数少ない成功例と言える。
なんと言っても、タイトルの一部でもある主人公の丑嶋を演じる山田孝之が素晴らしい。
山田孝之は実力派俳優であり、個性派俳優でもあるが、丑嶋というキャラクターはハマリ役だと言えるほど似合っています。
それが作品のクォリティーを底上げしているおかげで実写映画化が成功しています。
本作は副題に「ザ・ファイナル」がつくだけあって、シリーズの総決算と言える内容です。
なんと言っても、素性が一切不明であった丑嶋の過去が少しでも語られるのは大きい。
3作目となった前作だが、ハッキリ言ってドラマのスペシャル版のレベルでした。
劇場版として足りない内容だっただけに、本作はどうなるのか不安視していた。
ですが、4作目は完結編として相応しい内容となって不安が吹き飛びます。
それは逆に3作目が完全に踏み台となってしまったのは残念でならなかったです。
本作では丑嶋と柄崎、戌亥、新たに登場する竹本、ライバルである犀原との関係が明らかになるのは面白いところです。
今まで最も丑嶋を追いつめた鰐戸三兄弟も存在が非常に強烈だと言えるでしょう。
その三兄弟の中でも三男の三蔵を演じた間宮祥太朗の圧倒的な存在感が凄まじいです。
そして、丑嶋の過去を掘り出すきっかけになる竹本という正反対の存在が大きい。
どこまでもお人好しであり、どんなにクズであっても慈愛に満ちた態度で接する人物。
みんなに与えてしまった事でホームレスになっても、誰も恨まないような変わった人である。
このように本作は丑嶋の過去に立ち入った内容となっているので、当然のように面白くなるはずだろう。
ただし、純粋な物語としての衝撃度はやはり、2作目が最もインパクトがありました。
それと比べると少し劣ってしまうが、完結編としては及第点と言えるでしょう。