作品紹介
公開年月 | 2012/11/30 |
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ジャンル | ホラー/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | マーカス・ダンスタン |
脚本 | パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン |
製作 | ジュリー・リチャードソン、ブレット・フォーブス、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
友人に誘われ怪しげな地下倉庫のダンスパーティに行ったエレナ。
しかし、そこは殺人の為の罠が仕掛けられた恐怖の館で、逃げ惑い箱の中に閉じ込められたエレナはその中から恐ろしい光景を目にする。
一方、父親は娘を救出する為に捜査チームを組織し、そこに“ザ・コレクター”の罠から生き延びたアーキンも参加するのだった。
登場人物&出演者
・アーキン(演:ジョシュ・スチュワート)
主人公。ザ・コレクターに捕らわれていたが、箱を開けたエレナに助け出されて自力で脱出。
ジョシュ・スチュワートは近年の出演作に『ウォー・マシーン:戦争は話術だ!』、『ネイバーズ』などがあります。
病院に運ばれて治療されるが、連れ去られたエレナを助け出すチームに誘われる事になる。
自らの右腕に印となる傷をつけてザ・コレクターがいる廃墟ホテルまでの道のりを案内した。
救出チームの案内だけだったが、ルチェロが強制的に罠だらけの廃墟ホテルへ入る事に。
最後は怒りを込めてザ・コレクターを追いつめ、逃げ出した彼を更に追って復讐を開始した。
・エレナ(演:エマ・フィッツパトリック)
ヒロイン。過去に母の葬式で車が事故に遭い、それが原因で右耳に補聴器をつけている。
エマ・フィッツパトリックは代表作に『ソーシャル・ネットワーク』、『TIME/タイム』などがあります。
ミッシーたちに誘われてパーティへ参加するが、恋人の浮気が発覚して鉄拳制裁をした。
一室でザ・コレクターの赤い箱からアーキンを解放し、唯一の生存者として連れ去れる事に。
箱から一人で抜け出し、ザ・コレクターの手から逃げ出すなどの高い生存本能をみせる。
最後はザ・コレクターを倒して炎に囲まれたアーキンを助け出し、見事に脱出した。
・ミッシー(演:ジョアンナ・ブラッディ)
エレナの親友。連続殺人鬼のせいで外出禁止となる中、エレナを秘密のパーティに誘った。
ジョアンナ・ブラッディは代表作に『呪怨/ザ・グラッジ3』、『リアル・スピード』がある。
パーティで出会った男とキスするビッチだが、ザ・コレクターの罠でエレナの前で圧死した。
・ジョシュ(演:マイケル・ナルデリ)
ミッシーの弟。秘密のダンスパーティに同行するが、女性の誘い方に対して注意される。
マイケル・ナルデリは代表作に『ザック・エフロン in ダービースタリオン』、『アナザー・ハッピー・デイ/ふぞろいな家族たち』などがあります。
パーティでは気に入った女の子と楽しく踊っていたが、ザ・コレクターの罠で死亡する。
・アビー(演:エリン・ウェイ)
ザ・コレクターの箱に捕らわれていた女の子。逃げ回っていたエレナに助け出されている。
エリン・ウェイは代表作に『Have Love, Will Travel』、『Doonby』などがあります。
ザ・コレクターを心酔し、アーキンたちに協力する素振りをして彼らの居場所を知らせた。
全員をザ・コレクターに殺させようとするが、パズに殴られ罠に引っかかって死んでしまう。
・パズ(演:シャノン・ケイン)
エレナを救出するチームの紅一点。メンバーが次々と死んでいく中で運良く助かっていた。
シャノン・ケインは代表作に『クロッシング』、『S.W.A.T./闇の標的』などがあります。
ザ・コレクターに別室に連れ去られ、ルチェロを罠にハメるエサになるがエレナに助ける。
アビーが大声でザ・コレクターを呼ぶと、パンチを見舞って倒れた拍子に彼女が死ぬ。
炎に包まれる廃墟ホテルから脱出しようとするが、背後からザ・コレクターに刺されて死ぬ。
・ルチェロ(演:リー・ターゲセン)
エレナの父親に依頼されて救出シームを組織。唯一の生還者であるアーキンに協力を要請。
リー・ターゲセンは代表作に『モンスター』、『テキサス・チェーンソー/ビギニング』などがあります。
ザ・コレクターが潜む廃墟ホテルにたどり着くと、案内したアーキンを強制的に参加させる。
車の事故で取り残されたエレナを助け出すなど、小さい頃から彼女を守っていた存在。
アーキンを廃墟ホテルまで道案内に限らず、強引に彼も建物内に入る事を脅迫していた。
一度罠に捕まるが、脱出してザ・コレクターと対決するもエレナをアーキンに託して倒れた。
・ミスター・ピーターズ(演:クリストファー・マクドナルド)
エレナの父親。妻でエレナの母親の葬式後に車の事故に遭い、足を骨折して歩けなくなる。
クリストファー・マクドナルドは代表作に『テルマ&ルイーズ』、『ファットマン』がある。
ザ・コレクターによってエレナを連れ去られ、ルチェロに依頼して救出チームを組織した。
感想
個人的な評価
本作は『ソウ』シリーズの四作目から参加する脚本家コンビの続編となります。
前作から3年を経ての続編となるが、作品の時系列としてはそこまで長くはないようです。
『ソウ』シリーズを彷彿とさせる数々のトラップが最大の魅力だったが、続編となって更にパワーアップしています。
今回はザ・コレクターが出向くのではなく、彼の本拠地に乗り込む事になるが、当然のようにトラップは更に凶悪さを増しています。
本作の冒頭からダンスパーティに参加する多くの若者を一度に殺す大がかりなトラップは、前作のザ・コレクターよりも規模が大きくなっている事が分かります。
ちょっとしたピタゴラスイッチからスタートし、罠というよりは殺戮マシーンが作動するシーンはなかなか凝っていると思います。
あれだけの人間を殺せる大がかりな装置から、本作のザ・コレクターはもっと進化し、殺しに対する欲望が増しているのが分かります。
そして、前作で大活躍をした金庫破りのアーキンも引き続き登場し、主人公として頼れる存在になっています。
唯一生き延びて外へ脱出したが、またしても悪夢の中へ飛び込むという悲劇的な運命を背負いながらも必死に生きようとします。
前作で披露した錠前破りは健在であり、針金などの長細い金属さえあれば、どんなカギでも開ける事ができるのです。
更にアーキンは生存本能が強化され、一つ一つの選択に迷いなく実行できる状態になる。
脱出する為に自らの腕を折らないといけない状況でも、一切迷わずにやるのは前作からの大きな成長だと言える。
そこに本作から登場したヒロインのエレナも、過去の事故から強さを学び、何があっても諦めない高い生存本能を見せています。
もちろん、本作の裏主人公とも言えるザ・コレクターは異常性もさる事ながら、表の顔も少しだけ覗かせています。
このように今回は主要人物たちの長所を活かした演出になっていて、前作よりも数段テンポアップした本作は進化していると思います。
『ソウ』シリーズでは何かを犠牲にして生き延びる選択を迫られるが、本作は単純にザ・コレクターが気に入るか気に入らないかで殺されるだけ。
だからこそ殺人トラップを派手に展開する事ができるので、ようやく本作で『ソウ』シリーズとは違った趣向を見出す事ができたと思います。
ただし、前作の衝撃を超えるほどではなく、ザ・コレクターというキャラクターの異常性が微妙に描かれている。
前作でも指摘したが、『ソウ』のジグソウにはカリスマ性があって、シリーズを支える背骨として機能していました。
しかし、本作のアーキンやザ・コレクターにしても、殺人トラップを演出する為だけのキャラクターという点で劣っています。
確かに前作よりも殺人トラップがパワーアップしているけど、どうせならもっと激しくやるべきだったと思います。
前作よりも犠牲者の数は増えているけど、それが面白さに直結していないのが残念なのが一番の痛いポイントでした。