ファンハウス/殺戮の監禁部屋 RE-3328

作品紹介

公開年月  2020/09/25
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ジェイソン・ウィリアム・リー
脚本  ジェイソン・ウィリアム・リー
製作  マイケル・ギョーリ
製作国  スウェーデン、カナダ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

落ち目の歌手キャスパーは、隔離された空間で共同で暮らす男女のリアリティ・ショーの「ファンハウス」に招待される。
キャスパーは世界中から集められた7人のC級セレブと優勝賞金500万ドルをかけて参加する。
共同生活は刺激的で充実しているように思えたが、実際は最後の一人になるまで続けられる殺人ゲームで視聴者を巻き込む予期せぬ方へ進むのであった。

登場人物&出演者

キャスパー・ノルディン(演:ヴォルター・スカルスガルド)
主人公。「ファンハウス」の参加者。歌姫と結婚するも破局し、歌手デビューも失敗した。
ヴォルター・スカルスガルドは代表作に『アーン 鋼の騎士団Part2/愛と戦いの果に』、『Lords of Chaos』などがあります。
いつまでも人気歌手の元夫と言われるが、なぜかロニが登場すると特別な視線を送っていた。
途中まで目立たなかったが、反発するキャラクターとして受けて得票で上位をキープした。
ロニと特別な関係になり彼女が罰ゲームを受けると、身代わりになると申し出て認められる。
最後はロニと思いが通じて、お互いに息を合わせて自殺を遂げてゲームを終了させた。

ロニ・バーン(演:カミサ・ウィルシャー)
「ファンハウス」の参加者。アメリカ出身。リアリティー番組で有名。何度か警察沙汰に。
カミサ・ウィルシャーは代表作に『Mr. 365』、『Love at Sunset Terrace』があります。
登場した時からキャスパーと特別な関係になると示唆されるが、それまで無関心を装う。
いきなり最下位になるが、なぜか一方的にネビンを撲殺して結果的に生き残る事になった。
キャスパーを深い関係になると、お互いに情が移ったおかげで最下位を免れていた。
最後はキャットの代わりに罰ゲームを受けるが、キャスパーと息を合わせて自殺を遂げた。

キャット・ジム(演:アマンダ・ハウエルズ)
「ファンハウス」の参加者。フィリピン出身。主演作がコケた女優。最年少のチェス名人。
アマンダ・ハウエルズは本作が長編映画デビュー作となります。
番組が始まる前から何か食べていて、キャスパーが来るとヘッドストーンに彼の情報を出す。
無口なキャラクターがなぜか視聴者に受けて、安定した得票で罰ゲームを見ていた。
キャスパーとロニが深い関係になって、対抗して自慰するも及ばず最下位で罰ゲームをする。
最後はキャスパーとロニが自殺して勝利者となるが、実はネロの恋人で仕掛け人だった。

ジェームズ・“ヘッドストーン”・マローン(演:クリストファー・ジェラード)
「ファンハウス」の参加者。アイルランド出身。陽気な格闘家で緑色のモヒカン頭を持つ。
クリストファー・ジェラードは代表作に『in·flu·ence』、『Poignant』などがあります。
よく分からない状況になっても楽しんでいて、不満を持っていたネビンにもジョークを言う。
ウラと深い関係になっていたが、ゲームで殺されると分かってみんなと絆を深める事に。
実は一人娘がいてマトモに生活ができず、その為に番組へ参加するも最下位となってしまう。
最後は罰ゲームで一人を倒してたが、残りの三人を相手にするも一方的に撲殺された。

ウラ・ラモーレ(演:カロリーナ・ベネフィールド)
「ファンハウス」の参加者。ポーランド出身。インスタグラムのフォロワーが800万人。
カロリーナ・ベネフィールドは本作が長編映画デビュー作となります。
トレーニングで鍛えた肉体と、美容整形で手に入れた豊胸を武器にぶりっ子を貫いていた。
ヘッドストーンと深い関係になって、カメラの前で自慢の肉体を晒して票を稼いでいた。
最下位争いでヒメナを一撃で葬ったが、次の得票でビリになってようやく本音を口にした。
最後は罰ゲームに挑む失敗し、最も苦しい拷問で両腕を引き千切られて呆気なく死んだ。

ヒメナ・トーレス(演:ジジ・サウル・ゲレーロ)
「ファンハウス」の参加者。メキシコ出身。人気のブロガー。あらゆる話題を一刀両断する。
ジジ・サウル・ゲレーロは代表作に『メキシコ・オブ・デス』、『Culture Shock』がある。
同じラテン系のデックスと仲良くしていたが、女を武器にしているウラに強く嫉妬する。
豊胸したオッパイで票を稼いでいたウラに文句を垂れ、危険なゲームになっても続けていた。
危機的な状況でみんなと和んでいたが、相変わらずウラと反目して二人とも最下位となる。
最後はウラと最下位争いになって、本気で殺そうとするも逆に頭をかち割られて死亡した。

デックス・“エル・ショッカー”・ソーザ(演:マティアス・レタマル)
「ファンハウス」の参加者。チリ出身。エル・ショッカーという名で一発屋のラッパー。
マティアス・レタマルは代表作に『メキシコ・オブ・デス』、『The Source of Shadows』などがあります。
ヘッドストーンと同じぐらい陽気な性格で、同じラテン系としてヒメナと仲良くしていた。
ネビンからラップを褒められると喜んでいたが、カラオケには自分の曲が見つからなかった。
最下位争いでネビンが殺されると、マトモな番組じゃないとして脱出しようとして捕まる。
最後は強い酸が入った箱に下半身を浸らせ、みんなの前で死ぬところを見せられていた。

ネビン・エバースミス(演:デイリー・ネルソン)
「ファンハウス」の参加者。イギリス出身。ユーチューバーで登録者は1千万人以上である。
デイリー・ネルソンは代表作に『Sensitive Parts』、『The Glove』などがあります。
ピンクのポロシャツを着て、閉所恐怖症で狭い部屋に閉じ込められる事に文句を言っていた。
告白室に入ってもずっと文句を言っていて、マネージャーに飛び火して視聴者の票を稼げず。
最後は最下位争いでロニと対決し、ピニャータの的にされて何も知らない彼女に撲殺された。

ネロ・アレクサンダー/ファーカス(演;ジェローム・ヴェリンスキー)
「ファンハウス」を主催する大富豪。落ちぶれた有名人を集めて殺し合いをさせて楽しむ。
ジェローム・ヴェリンスキーは代表作に『Hail』、『インサニティ』などがあります。
パンダのキャラクターと動きをリンクさせて参加者に説明し、楽しく盛り上げてくれた。
最初の投票でネビンがロニとの最下位争いで殺され、生き残りゲームだと改めて説明した。
愛し合うキャスパーとロニの二人にお互いを殺す罰ゲームさせるも、自殺で終わってしまう。
最後は正体がバレる事なく、勝利者のキャットが恋人で仕掛け人としてドヤ顔を見せた。

感想

個人的な評価

本作は『インサニティ』で知られるジェイソン・ウィリアム・リーが監督、脚本、編集を務めています。
スウェーデンとカナダという珍しい組み合わせの合作となっています。
いわゆる「ソリッド・シチュエーション・ホラー」であるが、登場する人物たちは今流行の職業という設定になっている。
歌手や役者と言った有名人たちが出るが、ブロガーやインスタグラマー、それにユーチューバーと分かりやすい登場人物たち出てくる。
以前はそのような人たちは出てこなかったけど、本作は現代を強く意識していると思います。
ただ、そこには製作側からの皮肉もたっぷり含まれていて、全員が共通する落ちぶれた設定という点が見逃せない。
死ぬ順番に関しては製作側の意図が強く感じられ、特にユーチューバーが最初にあっさりと退場させられるところが分かりやすい。
テレビ業界や映画業界の邪魔になっているユーチューバーたちは、製作側にとって目の敵とも言えるから扱いがかなり雑です。
その代わり、歌手や役者の方は特別扱いに近いような感じになっていて、主人公やヒロイン的なポジションの登場人物がそれに当てはまっている。
この作品から伝わるのは製作側の見え隠れする他メディアに対する不満で、殺人ゲームはオマケなような気がしました。
なぜなら、あまり設定を練っていないし、演出に関してもワンパターンで誰でも先読みができてしまうぐらい工夫がありません。
何よりリアリティショーと言っているワリに、リアリティがなくて、三重にもウソで塗り固められた展開に緊張感があるワケないです。
自分が殺されるかもしれないという状況の中で、女性陣はしっかりとメイクしていて、男性陣もヒゲを剃って髪型をセットしている。
追い詰められた人間にそんな見た目に気を回している余裕がないはずだが、みんなバッチリとセットやメイクしているから説得力がまったくないです。
ラストで勝利者が実は黒幕の寄越した仕掛け人というオチも意味がなく、何かインパクトを与えたくて考えて稚拙な演出でした。
殺しのシーンに迫力がないし、罰ゲームもユルユルだし、ストーリーに捻りがなくて、個々のエピソードも大した中身がなくて非常に退屈な作品でした。