作品紹介
公開年月 | 2013/03/10 |
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ジャンル | アクション/犯罪 |
原作 | なし |
監督 | クリスティアン・アルヴァルト |
脚本 | クリストフ・ダルンスタット |
製作 | フリードリヒ・ヴィルトフォイヤー |
製作国 | ドイツ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ハンブルグの犯罪捜査局に流れてきた一匹狼のニックは、最初の任務は犯罪組織が潜伏しているアパートの潜入捜査。
しかし、ニックは運悪く犯罪組織のメンバーに見つかってしまい、銃撃戦の末に三人を射殺。
更にそこへかつての相棒だったマックスが現れ、潜入捜査だと信じたニックは彼を逃す。
警察に戻ったニックを待ち受けていたのは、銃撃戦で三人を射殺した事への批判と、元相棒マックスはすでに自分側の人間じゃないと事実だった。
登場人物&出演者
・ニック・チラー(演:ティル・シュヴァイガー)
主人公。元特殊部隊の軍人。新しくハンブルク警察署に赴任。自分勝手な行動を取る一匹狼。
ティル・シュヴァイガーはドイツ出身で、1998年公開の『リプレイスメント・キラー』でハリウッドデビューしています。
ハンブルグは世界的に観光地として有名であり、そこを暴力に染めてしまう問題児に。
しかも、今回は昔の相棒が売春組織に加担している事もあって容赦なくぶっ潰す。
・ヤルシン・グメル(演:ファーリ・ヤルディム)
新しくハンブルク州警察署に赴任したニックの相棒。コンピュータによる捜査を得意とする。
ファーリ・ヤルディムはテレビドラマシリーズ『千年医師物語/ペルシアの彼方へ』が有名。
冒頭の捜査で現場に張り込みをするが、ニックの勝手な行動によって足を負傷する。
入院先では退屈すぎて、パソコンを手にしてニックの捜査の手伝いをする。
・サンドラ(演:マヴィ・ヘルビガー)
マックスの恋人。マックスが2年の空白があった時からも付き合っていた。
マヴィ・ヘルビガーは48作に出演し、代表作に『What a Man』、『Ring of the Nibelungs』などがあります。
ニックとは旧知の仲でマックスについて何も知らないとウソをついてしまう。
最終的にはニックと会っている事を知ったマックスによって呆気なく始末される。
・テルザ(演:ニコル・メルセデス・ミュラー)
アスタン団が取り仕切る売春組織の所属する。16歳で約束を守る為に体を売る。
ニコル・メルセデス・ミュラーは29作に出演し、代表作に『Tschick』があります。
ニックが犯罪組織をぶっ潰す為に登場するも信用できずマックスに情報を流す。
結局は幼い妹を助ける為に自己犠牲をしているが、ニックの行動で信頼する事になる。
・マックス・ブレンナー(演:マルク・ヴァシュケ)
過去にニックとは相棒だった。現在は2年の沈黙を経て探偵として活躍している。
マルク・ヴァシュケは45作に出演し、代表作に『東ベルリンから来た女』があります。
昇給を懇願していたが叶わず、結局は戦っていた裏社会と手を組んで大金を受け取る。
ラストボスとしてニックと因縁ある人物だが、最後はあまりにも情けない姿だった。
・レニー・チラー(演:ルナ・シュヴァイガー)
ハンブルグ警察署に赴任したニックとともにやって来た。学校の同級生とは馴染めていない。
ルナ・シュヴァイガーは名前から分かるようにティル・シュヴァイガーの娘です。
本作では父親と同様に新しい土地では上手くいかず、お互いに心の拠り所にしている。
感想
個人的な評価
ドイツ製作のアクション映画シリーズの一作目。
テレビ映画なので劇場版と比べて幾分地味であるが、よくできている作品だと感じた。
少ない手駒を上手く使い回し、最低限のアクションでも効果的に使っている。
まさに本作は少ない予算の中で創意工夫して面白くしようとする意図が感じ取れた。
鑑賞する前は単なるB級アクション映画だと思っていたが、製作陣の熱意が伝わってくる。
製作陣にやる気があれば、自然と出演者たちもそれぞれの良さを出していく。
シリーズ化するだけのしっかりとした土台を持っているのは大きい。
舞台となっているのはドイツのハンブルグだが、劇中でも言っている通り、暴力や銃撃とは無縁の観光地なのです。
それを新しく赴任したニックによって一変させられ、和平協定を結んでいた警察も焦る。
赴任初日でいきなり銃撃戦を繰り広げ、正当防衛とは言え、三人の男を射殺している。
どう考えても問題児とは言えないようなレベルで、自分のクビだけじゃなく、上司のクビまで危険にさらす行動をする。
しかし、それによって法律では解決できない売春組織の問題を力技で解決をします。
ニックは特殊部隊出身とは言え、完璧ではなく、簡単に倒されてしまうのです。
だけど、彼の執念はそれまで見て見ぬ振りをしていた警察すらも動かしてしまうのです。
上司からは嫌われるタイプであるが、汚れきった街を洗浄するには彼の存在が大きい。
決して派手なシーンはないけど、ニックという男が貫く正義がしっかり描かれています。
特に本作では幼い少女に売春をやらせる犯罪組織に対する怒りが顕著である。
上司の命令すら無視する一匹狼のニックは、ハンブルグを変えてしまうのです。
ティル・シュヴァイガーは完璧ではない主人公を不器用に演じています。
更に彼の娘であるルナ・シュヴァイガーも娘役で出演しているのも注目となります。