スター・トレック/BEYOND VD-48

作品紹介

公開年月  2016/07/22
ジャンル  SF/アクション/アドベンチャー
原作  ジーン・ロッデンベリー 『宇宙大作戦』(リブート)
監督  ジャスティン・リン
脚本  サイモン・ペッグ、ダグ・ユング
製作  J・J・エイブラムス、ロベルト・オーチー、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

宇宙探査開始から3年、エンタープライズ号ではジェームス・T・カークは艦長という役目に迷いが生じ、副艦長のスポックも別の理由から迷いを抱えていた。
そんな中、宇宙基地ヨークタウンに寄航したエンタープライズ号一行は、そこで未知の宇宙船に乗る女性から仲間の救助を求めるメッセージを受け取る。
すぐに救出へ向かうカークたちだが、それはクラールという異星人の巧妙な罠で、クルーたちはバラバラになってしまうのだった。

登場人物&出演者

【エンタープライズ号】

ジェームス・T・カーク(演:クリス・パイン)
主人公。艦長。宇宙探査をしている中で艦長として自信を持てずスポックに譲ろうとする。
クリス・パインは近年の出演作に『ワンダーウーマン』、『最後の追跡』などがあります。
クラールに襲撃されてエンタープライズ号を失い、不時着したアルタミド星でクルーを探す。
囚われたクルーたちを助ける作戦を立案し、見事に救い出す艦長らしい判断を見せる。

スポック(演:ザカリー・クイント)
副艦長。ヴァルカン人と地球人のハーフ。ウフーラと別れるが、ヴァルカンの交配する為。
ザカリー・クイントは近年の出演作に『タルーラ/彼女たちの事情』、『ヒットマン:エージェント47』などがあります。
クラールの襲撃時では彼の部下が使っていた小型宇宙船を奪ってアルタミド星に不時着する。
不時着のせいで脇腹に破片が突き刺さり危うく死にかけるが、それでも立ち上がって戦う。
クラークがヨークタウンを攻撃した際、彼の艦隊を絶滅させるべくボーンズを潜入する。

ボーンズ/レナード・マッコイ(演:カール・アーバン)
船医。カーク艦長にとって一番の親友であり、彼の悩みを聞いてくれる頼もしい人物。
カール・アーバンは近年の出演作に『パーフェクト・ルーム』、『ALMOST HUMAN/オールモスト・ヒューマン』などがあります。
クラールの襲撃時ではスポックとともにアルタミド星に不時着してクルーを探す事になる。
クルーを助け出し安心しているところに、スポックのケガを看護する為にムリヤリ同行する。

ウフーラ(演:ゾーイ・サルダナ)
ヒロイン。通信士官。スポックとは恋人だったが、どうやら彼が原因で別れていた。
ゾーイ・サルダナは近年の出演作に『夜に生きる』、『ブック・オブ・ライフ/マノロの数奇な冒険』などがあります。
クラールの襲撃時にはデッキとの切り離しでカーク船長の代わりに人質となってしまう。
圧倒的な数であるクラールの艦隊を潰す作戦を思いつくポックの説明を簡潔に言い換える。

スコッティ/モンゴメリー・スコット(演:サイモン・ペッグ)
機関部長。カーク、スポック、マッコイに次ぐ主要キャラでシリーズのコミックリリーフ。
サイモン・ペッグは本作で共同脚本を務め、近年の出演作に『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』があります。
クラールの襲撃時には単独で脱出し、アルタミド星でジェイラと出会って行動を共にする。
エンタープライズ号を失い、その代わりとなるUSSフランクリンを修理する活躍。

ヒカル・スールー(演:ジョン・チョー)
主任パイロット。カーク船長が絶大な信頼を寄せるパイロットで今回も操舵を任される。
ジョン・チョーは代表作に『アメリカン・パイ』、『トータル・リコール』などがあります。
クラールの襲撃時にポッドで脱出するも捕まってしまい、遺物までも奪われてしまう。
USSフランクリンの飛行にカーク艦長が尋ねると「私ですよ」という頼もしいセリフ。

パヴェル・チェコフ(演:アントン・イェルチェン)
航海士。序盤では彼女にフラれるが、ヨークタウンに到着して早々に別の女性に声をかける。
アントン・イェルチェンは公開される前に不慮の事故で亡くなり、本作が遺作となります。
クラールの襲撃時にポッドで脱出し、アルタミド星で不時着してカーク艦長と行動する。
航海士としてじゃなく、カーク艦長とのコンビプレイ、クルーを探すなど縦横無尽の活躍。

【アルタミド星】

ジェイラ(演:ソフィア・ブテラ)
アルタミド星に不時着した異星人。クラールに家族を殺され孤独に暮らしていた。
ソフィア・ブテラはアルジェリア出身のフランス人でダンサーとして活躍しています。
USSフランクリンをクラールから匿い、修理してアルタミド星から脱出を図っていた。
エンタープライズ号を失い不時着したスコッティを助け、USSフランクリンの修理を頼む。
カーク艦長がクルーを救い出す際に協力し、失った家族の代わりに新しい仲間を得る。

カラーラ(演:リディア・ウィルソン)
アルタミド星で宇宙船が不時着し、惑星連邦によって保護された異星人。
リディア・ウィルソンは代表作に『アバウト・タイム/愛おしい時間について』があります。
実はクラールと同じくUSSフランクリンの生き残りで生命エネルギーで変貌していた。
最初からカーク艦長たちを騙し、遺物であるアブロナスを手に入れる為に彼らを導く。

マナス(演:ジョー・タスリム)
クラールの右腕。終始に渡って忠実な部下として働き、クラールが絶大な信頼を寄せる。
ジョー・タスリムは代表作に『ワイルド・スピード/EURO MISSION』があります。
やはり、USSフランクリンの生き残りで、終盤ではジェイラと激闘を繰り広げた。

クラール(演:イドリス・エルバ)
アルタミド星を拠点にヨークタウンを監視していた異星人。エンタープライズ号を襲撃する。
イドリス・エルバは近年の出演作に『ファインディング・ドリー』、『ジャングル・ブック』などがあります。
他人の生命エネルギーを吸収する能力を持ち、カーク艦長が所持する遺物アブロナスを狙う。
実は100年前にアルタミド星で不時着したUSSフランクリンの艦長で人間だった。
元々はエリート軍人だったが、アルタミド星は惑星連邦の通信が届かず見捨てられる。
宇宙に再び戦争を巻き起こして、共存よりも地球人が優位に立とうと目論んでいた。

感想

個人的な評価

リブートされた『スター・トレック』シリーズの三作目となります。
『宇宙大作戦』のリブート作品群『ケルヴィン・タイムライン』シリーズの第3作。
映画版『スタートレック』シリーズとして第13作目となります。
一作目と二作目をJ・J・エイブラムスが監督を務めたが、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の製作で降板しています。
その代役に選ばれたのは『ワイルド・スピード』シリーズで知られるジャスティン・リン。
最初は少し不安であったが、ジャスティン・リン監督は見事にやり遂げたと思います。
シリーズの定番である船内でのシーンが少なくなり、ほとんどが外でのシーンとなっているのが本作の特徴です。
やはり、三作目となるので衝撃的な出来事として、エンタープライズ号が破壊されます。
これによってシリーズをひと区切りするという手法は王道とも言えるだろう。
しかしながら、本作は2本の作品により積み重ねた経験が充分に活かされています。
それは登場人物に大きく反映し、カーク艦長やスポック、ボーンズなどの主要人物が安心感を与える活躍をしています。
特に本作ではアクション面であまり目立たなかったボーンズが縦横無尽の活躍をします。
そして、本作から登場した新キャラクターであるジェイラも強烈なインパクトです。
とにかく、真っ白な肌と髪、そこに黒いタトゥーをした姿だけでも忘れられない。
それに加えて、アクションや宇宙船を修理するなど、今までにないタイプのキャラクター。
悪役となるクラールを演じたイドリス・エルバはさすがに上手い俳優だと感じさせる。
特殊メイクの時は普通の悪役だったが、半分人間の姿に戻った時の演技は数段上手かった。
本作は王道的なアドベンチャー映画としてワクワクさせるだけの面白さがあります。
そこに現代の最新映像技術が加わり、圧倒的な映像によって魅入ってしまうほどです。
カーク艦長の成長、相反する思想を持つスポックとボーンズのコンビが光った内容でした。
どうやら四作目も製作されるようなので、引き続き『スタートレック』の世界をもっと掘り下げて欲しいところです。
ただ、パヴェル・チェコフを演じたアントン・イェルチェンが不慮の事故で亡くなってしまったのは非常に残念。
今後は彼の穴をどう埋めていくのか気になるところが、次回作には多大な期待をしています。