作品紹介
公開年月 | 2016/01/05 |
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ジャンル | パニック/アクション |
原作 | なし |
監督 | ベニ・ディーツ |
脚本 | アダム・アレスティ |
製作 | クリスティアン・ベッカー、ベンジャミン・ムンツ |
製作国 | ドイツ、アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ケータリング会社の経営者ジュリアと従業員のポールは、郊外の屋敷で行われるパーティーの仕事を引き受ける。
パーティーの当日、準備をしている時にポールは蜂よりも一回り大きな昆虫が屋敷の周りを飛んでいるのを発見するも、忙しさのせいで気にしなかった。
しかし、パーティーが始まると土の中からポールが見た大きな蜂が出現し、会場にいた人々を襲い始めるのだった。
登場人物&出演者
・ポール(演:マット・オリアリー)
主人公。ケータリング会社の従業員でバーテン。必死なジェシカと比べてのんびりな性格。
マット・オリアリーは代表作に『ドメスティック・フィアー』、『ローン・レンジャー』などがあります。
普段のマイペースな性格から考えられないほど、急場になった時の行動力が光っている。
ジュリアに対して片想いをしていて、なんとか彼女を守ろうと必死に戦う主人公に。
すべてはジュリアの為と言っているけど、その強い思いを描いたシーンは短すぎました。
そのせいで説得力に欠けてしまい、更に主人公補正によって巨大蜂がザコ化するのは残念。
・ジュリア(演:ジェシカ・クック)
ヒロイン。ケータリング会社の経営者。失敗すると後がない事で今回は必死になっている。
ジェシカ・クックはテレビドラマで活躍し、今回が長編映画デビュー作となっています。
父親を亡くしたばかりでしっかりしたいという思いから今回の仕事は失敗できない。
巨大蜂からの襲撃ではあれだけ仕事で頑張ろうとする行動力があるのになぜか棒立ち要員。
結局は主人公のポールに助けられるヒロインに落ち着くも終盤では戦う事になる。
どうやって巣窟に乗り込んだのか分からないが、最終的に巨大蜂たちを爆破して脱出する。
・シドニー(演:クリフトン・コリンズ・Jr)
屋敷の主パーチ夫人の息子。挙動不審でパーティー前にポールに取っておきの酒を預ける。
クリフトン・コリンズ・Jrは代表作に『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』、『トリプル9/裏切りのコード』』などがあります。
母親の事をあまり好んでおらず、彼女が寄生されて死んだ時はあっさりと見捨てている。
更に父親が開発した成長ホルモンを肥料に混ぜ込み、巨大蜂を作った元凶でもある。
屋敷へ逃げ込むも母親と同じく寄生されるも、なぜか人間の原型を留めたままになる。
巨大蜂に利用されてしまうが、覚醒したジュリアによって背後から貫かれて死ぬ。
・カルザース(演:ランス・ヘンリクセン)
地元の市長。再出馬のパーティーを開く為にジュリアから名刺をもらっている。
ランス・ヘンリクセンは近年の出演作に『デザート・ストーム』、『デイライツ・エンド』などがあります。
当初からポールとジュリアがお似合いだと言って、二人をもり立てる。
巨大蜂からの襲撃で辛うじて屋敷に逃げ出し、生きて帰ったら再選したいと呟く。
シドニーが寄生された事に気づくも、なぜか役立たずで戻ってきたポールに助けられる。
結局は主人公とヒロインを引き立てる役で、当然ながら犠牲になる展開は予想できた。
・フローラ(演:セシリア・ピラード)
屋敷の家政婦。アルゼンチン人でジュリアと知り合いで父親の訃報を知っている。
セシリア・ピラードは代表作に『ゴーストライター』、『フラミンゴの季節』があります。
ハチがパーティーを襲撃する時にジュリアたちを屋敷内へと出迎えた。
刺されたパーチ夫人が巨大蜂に変身してケガを負い、逃げるヒマもなくあっさりと死ぬ。
・パーチ夫人(演:イヴ・スレイター)
亡くなった夫の為に毎年パーティーを開く。愛犬のパーシーは息子のシドニーよりも大切。
イヴ・スレイターは代表作に『Lucky Fritz』、『The Coat』などがあります。
屋敷に逃げ込むも寄生されており、一緒にいた家政婦のフローラが犠牲になってしまう。
感想
個人的な評価
B級低予算映画の三大ジャンル、『ゾンビ』、『サメ』『VSシリーズ』があります。
更に続くのは『モンスター』を題材にした作品だが、これはサメ映画に通じています。
ただし、サメ映画は現在ブランド化されており、好事家の間では有名なジャンルである。
それに対して、モンスターを扱った作品だと少しばかり事情が違ってきます。
サメ映画の場合だと『ジョーズ』という名作があって成立するが、モンスター映画はジャンルが幅広いせいで散漫となってしまう。
基本的な構造としてはみんな同じような感じだが、どうしてもモンスターの種類によって展開が変わってしまう場合があって安定しないのです。
モンスター映画はB級映画の域を出ないが、ここでどうやって物語を展開させていくにおって名作になれる可能性もあります。
本作はいきなり蜂のような生き物が襲い、人を刺して寄生すると、そこから人間大になった巨大蜂が現れて近くの人間をまた襲う展開。
その原因が成長ホルモンを混ぜた肥料による突然変異と説明されるもムリがありすぎる。
さすがにB級映画という事もあって、超展開からのサバイバルは王道とも言えます。
もちろん、活躍するのは特別な力があるワケじゃない平凡な主人公とヒロインとなります。
主人公はどう見ても弱そうだが、なぜか巨大蜂が出てきたところから積極的に活躍する。
それまで主人公を引っ張っていたヒロインが棒立ちになって助けられる典型的な構図になる。
終盤になると今度は主人公が戦闘不能になって、それまで役立たずだったヒロインが覚醒。
やはり、ホラー映画やモンスター映画で最後に活躍するのはヒロインだと分からせるセオリー通りの作品となりました。
本作はある意味、モンスター映画の王道を地でいっているような作品だと言えます。
モンスター映画の基本を抑えるなら、こういう作品が一番分かりやすいという内容である。
ただ、本作は面白いというとそこまでじゃなく、薄っぺらいのは仕様でしょう。
それでも本作ではモンスターを最初から登場させている点、CGの多用よりも実物大を作って使っている点から評価ができる。
可もなく不可もないという内容であるが、モンスター映画を知るにはちょうどいい作品です。