スパイダーズ2 RE-3187

作品紹介

公開年月  2001/05/09
ジャンル  パニック
原作  なし
監督  サム・ファーステンバーグ
脚本  スティーヴン・ブルックス
製作  アヴィ・ラーナー、ダニー・ディムボート、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ジェイソンとアレックスの夫婦は海でクルージングを楽しんでいたが、突如起きた大嵐で遭難してしまう。
巨大タンカーに救出された二人だったが、生憎無線が故障していると船長のピグローに言われ、彼らに同行する事となる。
ケガを負ったジェイソンに怪しい薬を注射されて意識を失い、次に目を覚ますと巨大な牙を生やした巨大クモを目の当たりにするのだった。

登場人物&出演者

アレックス/アレクサンドラ(演:ステファニー・ニズニック)
主人公。ガンを患っている。療養する為に夫のジェイソンと二人でクルージングしていた。
ステファニー・ニズニックは代表作に『インフェルノ』、『オデッセイ2001』があります。
航海中に燃えていた船を発見するが、大きな嵐に巻き込まれ、ピグロー船長に助け出された。
ジェイソンが妄想に囚われて監禁される中、呑気に船長と食事を楽しむというビッチぶり。
ようやく状況のマズさを知って、夫の事を思い出して船長を変態呼ばわりして危険な状況に。
最後は研究所まで血清を取り、掴んできたクモに手榴弾を投げて爆発四散させて生還した。

ジェイソン(演:グレッグ・クローマー)
ヒロイン。ガンを患っている妻の療養をするべく、二人でクルージングを楽しんでいた。
グレッグ・クローマーは代表作に『Mother Ghost』、『The Late Bloomer』があります。
燃えた船に焼死体を発見するが、大嵐に巻き込まれて妻と一緒にピグロー船長に助けられる。
なぜかアレックスよりもグルバックの薬が効いていて、三度も注射を打たれ実験体にされる。
グルバックによって体内に卵を産みつけられ、気付いたアレックスになんとか助け出された。
最後はアレックスの奮闘で血清を打たれ、いいタイミングで来た沿岸警備隊に助け出された。

シモンズ(演:ハーレル・レフ)
巨大タンカーの乗組員。ビグロー船長の片腕で信頼されている。常にビグロー船長といる。
ハーレル・レフは代表作に『The Holy Land』、『Cupcakes』などがあります。
アレックスとジェイソンを助け出したビグロー船長に従い、彼らの面倒を仕方なく見る。
ジェイソンが操縦室に連れて行き、無線を勝手に弄られて沿岸警備隊に連絡する失態をする。
船長の指示でアレックスをグルバックの元に連れて行くが、反撃されて見す見す逃す無能。
最後はブリッジにいる船長に連絡を取るが、背後からクモに襲われて悲鳴を残して殺された。

ジム・ビグロー船長(演:ダニエル・クイン)
巨大タンカーの船長。大嵐で船が破壊され、遭難したアレクサンドラとジェイソンを助ける。
ダニエル・クインは代表作に『スペース・レンジャーズ』シリーズ、『ジェラティノス』などがあります。
紳士的な態度でジェイソンとアレックスに接するが、実は燃えた船を襲って張本人である。
グルバックとの契約で死体を調達してクモに与えていたが、ちょっとだけ良心を咎めている。
アレックスにひと目惚れしてグルバックから預かるが、口説くのを失敗して激怒していた。
最後はタンカーがクモだらけになり、背後から襲われてそのままエサにされてしまう。

グルバック(演:リチャード・モール)
巨大タンカーに乗っている医者。ビグロー船長の指示でジェイソンたちを診察していた。
リチャード・モールは代表作に『ジングル・オール・ザ・ウェイ』、『最‘新’絶叫計画』などがあります。
感染症を防ぐ為にジェイソンとアレックスに特性の注射を打ち、二人の様子を見ていた。
実はビグロー船長の雇い主で、特殊なクモの研究をする為に巨大タンカーを利用していた。
文句を言うビグロー船長を黙らせて、うるさいジェイソンをクモの卵の宿主に仕立てた。
最後はクモだらけになったタンカーから逃げようとするが、背後から襲われて食料にされた。

感想

個人的な評価

本作は前作に引き続いて『パラサイト』や『X-ファイル/ザ・ムービー』などでSFXを手がけたスタッフが参加しています。
前作は宇宙人のDNAを注入されたクモが巨大化して、イモ臭い新聞記者の女子大生が女戦士になって爆発四散する展開でした。
そんな本作は前作との繋がりはほとんどなく、特殊なクモが人間を宿主にして生まれる点だけが共通しています。
完全に別物となってしまっていて、前作にあった宇宙人のDNAは忘却の彼方へ飛ばされた。
ただ、前作よりも露骨に『エイリアン2』を意識していた構成になっているが、登場人物たちの立ち位置は少し違っている。
主人公はすぐに船長たちの悪事を察知するも妻は船長と楽しむ愚か者で、ようやく事態に気付いてタンクトップになる。
そう、前作との関連性として、それまで無能だと思わせる女性がタンクトップになった事で一気に覚醒して女戦士に生まれ変わります。
それまで夫を放っといて船長と食事を楽しんでいたビッチとは違い、タンクトップになってから行動的になってクモを倒していく。
まず、クモは前作と比べてほとんど動かず、主人公たちがその間を危機感もなく歩いていた光景はギャグとしか思えなかった。
とにかく、クモを動かすのが面倒だったのか、ほとんど棒立ちの状態で主人公の攻撃を食らってくれる空気の読める感じでした。
前作はもっとクモの怖さを演出していたが、本作からまったくやる気を感じず、タンクトップになった主人公は無敵状態を作り出しただけ。
しかも、前作ほどタンクトップの主人公は活躍せず、すべてのクモは彼女に合わせて動いていたようにしか見えなかった。
良作だった前作と比べて、本作は同じスタッフが作ったのかと疑うほどの低クォリティとなっていて、監督が変わっただけで駄作になる典型的なパターンでした。
何より『エイリアン2』を露骨にパクっているのは痛々しいし、それなのに何倍も劣化させた構成も続編の意味がなかったように感じました。