作品紹介
公開年月 | 2016/04/01 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | なし |
監督 | ジョン・スーツ |
脚本 | ダスティン・T・ベンソン |
製作 | ガブリエル・コーワン、ジョン・スーツ |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
原因不明のウイルスが蔓延するアメリカでは、感染者の症状を5段階に分けて治療が可能か余地なしとして判断していた。
CDC(疾病管理センター)の医師であるローレンは、崩壊したニューヨークから未感染者を助けるべくロサンゼルスの救助チームに派遣される。
目的は感染の疑いがない人間を探し出し検査して施設に保護する事で、ローレンは暴徒と化した感染者を倒しながら未感染者の救出へ向かうのだった。
登場人物&出演者
・ローレン・チェイス/レベッカ・トーマス(演:レイチェル・ニコルズ)
主人公。医師。CDC(疾病管理センター)最後の医者。ニューヨークの崩壊を体験している。
レイチェル・ニコルズは代表作に『悪魔の棲む家』、『トカレフ』などがあります。
ロサンゼルスでは五段階に感染者を分けており、その未感染者を見つける重要な役目を担う。
外へ出る時に大量のゾンビに圧倒されてしまい、何もできず他のメンバーから注意を受ける。
実はローレン・チェイスではない別人であり、ニューヨークで身分証明書を拾って偽る
最後は娘のメーガンを助け出して防護服を着させて、自分を犠牲にして助け出した。
・フレディ(演:アルフィー・アレン)
運転手。新米であるローレンの防護服に血がついている事に不吉な予感を口にする。
アルフィー・アレンは代表作に『つぐない』、『ジョン・ウィック』などがあります。
基本的に何事も悲観的に考えていて、憎まれ口や皮肉を言って、任務にも責任感がない。
パンデミックが起きる前は犯罪者であり、労働釈放としてチームの運転手をしている。
途中でローレンたちを見捨てて単独で銀行へ行って退職金を手にして戻ってきた。
しかし、狂暴化した感染者に襲われて感染してしまうが、ローレンたちと協力をする。
最後はローレンが医者じゃないと知っても協力し、体を張って彼女と娘を逃がして死亡。
・デニース(演:ミッシー・パイル)
ナビゲーター。ローレンに対して憎まれ口を叩くフレディに注意していた。
ミッシー・パイルは代表作に『ドッジボール』、『ゴーン・ガール』などがあります。
雰囲気が悪いバスの中では明るく振る舞い、新入りであるローレンの緊張を解す役目を担う。
パンデミックが起きる前に息子を白血病で亡くしているが悲しみはもう消えている。
途中でローレンと二人になって彼女が医者じゃないと知っても協力をしていた。
最後は道に落とした息子の写真を拾おうとして感染者に襲われて内臓を食われて死亡。
・射撃手(演:メキ・ファイファー)
元警官。チーム313の捜索を申し出るが却下される。ローレンに外の厳しさを教える。
メキ・ファイファーは近年の出演作に『ROOTS/ルーツ』、『ダイバージェント』シリーズなどがあります。
ずっとチーム313の事が気がかりで、任務外であっても捜索しようとしている。
パンデミックが起きる前は交通警官であり、313には妻がメンバーとして同行していた。
妻が死んでいた事を知り、最後はローレンたちを逃す為に感染者たちを足止めして死亡。
・メーガン(演:ダニエル・ローズ・ラッセル)
ローレンと偽ったレベッカの娘。パンデミックが起きた時に父親と家に引きこもっていた。
ダニエル・ローズ・ラッセルは代表作に『誘拐の掟』などがあります。
レベッカが家にたどり着いた時には栄養失調で自力で立てないほど衰弱していた。
感染していたがローレンの特権で治療してもらえる事を利用して防護服を着る事に。
最後は施設にたどり着き、ローレンと間違われて治療を受ける為に中へ運び込まれた。
・グリア医師(演:ポール・ギルフォイル)
ロサンゼルスの救助チームの責任者。派遣されてきたローレンに状況を説明していた。
ポール・ギルフォイルは代表作に『ビバリーヒルズ・コップ2』、『セッション9』がある。
貴重な医者であるローレンを最重要と思い、オフレコで感染した場合の治療を約束した。
最後はローレンだと思った感染したメーガンを治療させる為に施設へ迎え入れた。
感想
個人的な評価
本作はゾンビ映画ではなく、いわゆる感染系ホラー映画となっています。
これは名作『28日後…』のようにウイルス感染した事で人間が狂暴化して全力疾走で襲ってくるというパターンの作品です。
ただ、本作では5段階という明確な分け方をしていて、視点もヘルメットからの一人称を多用しています。
ある意味、本作はFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)を彷彿とさせます。
そのおかげで視界がヘルメットから見える部分だけになり、視覚からの襲撃があるかもしれないという恐怖感を与えている。
冒頭での説明や世界観は悪くないけど、その後の展開はあまりにもお粗末と言えます。
まず、救出に向かうチームの編成が頼りなくて、主人公はオドオドして、運転手は憎まれ口ばかり、ナビゲーターは役立たず、射撃手は自分の事しか考えていない。
どう考えてもこんな協調性がない上に覚悟もないチームでは生還できるとは思えません。
しかも、感染者たちは狂暴化しているが、罠を作って食料を奪うぐらいの知恵があるので、尚更そのようなチームでは全滅は必至だとしか思えない。
それに射撃手が死んで運転手がどこかへ行ってしまい、ナビゲーターと二人になった主人公が医者じゃないと告白するという最悪の展開になる。
主人公が特別な医者じゃなくて、ただの一般人で家族を探す為に他人を偽ってチーム全員を巻き込む流れはあまりにもヒドイ。
射撃手は妻が死んでいたと知って生きる気力をなくして自己犠牲を選ぶという最期を選ぶ。
ナビゲーターは息子の写真を拾って感染者に襲われて、空腹のあまり彼らに内臓を食われる。
運転手は一度逃げ出すも再びローレンの元に戻って彼女たちを助け、更に医者じゃないと分かっても協力するいいヤツでした。
そして、主人公のローレンもといレベッカは彼らの犠牲のおかげで自宅にたどり着いて、死にかけの娘を助け出すという。
とりあえず、主人公は家族を助ける為ならば、何人も犠牲にする最低の人間だと分かります。
人間としての道徳心よりも家族を助ける傲慢さしかなく、それを抉るように利用していくやり方は感染者よりも極悪だと言えます。
それで最後は娘の為ならば自分も犠牲になるような展開だが、それまでに無関係な人間を巻き込んでいるので当然の報いだとしか思えない。
本作は根本的な問題の解決ではなく、単純に極悪な主人公がウソをついて、感染した娘を助け出すというクソみたいな物語という事になりました。
序盤からのオドオドした感じ、中盤で正体をバラして人を利用する感じ、終盤でも人を利用してなぜか感染者を倒す感じ。
すべては主人公を中心にした物語に魅力がなく、利用される脇役たちもお気の毒としか言えない作品でした。