作品情報
公開年月 | 2016/02/20 |
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ジャンル | 時代劇/アクション |
原作 | なし |
監督 | 落合賢 |
脚本 | 土橋章宏 |
製作 | 高橋敏弘 |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
忍は脅威だと危険視され、幕府が「忍者禁止令」を発布し、もはや彼らは存在しないと思われた時代。
長野藩の救済を乞うべく、江戸へ向かう幸姫ら一行の中に、忍である事を伏せていた伝蔵という青年がいた。
道中、山へと入っていく一行を襲う“もののけ”が突如現れるなど、旅は命がけだが、江戸にたどり着かなければ藩は取りつぶしになってしまう。
いつしか伝蔵と幸姫の間には特別な想いが芽生え始めるのだった。
登場人物&出演者
・伝蔵(演:ディーン・フジオカ)
主人公。幕府の発布した“忍者禁止令”から逃れた忍の一人で幸姫を守る役目を持つ。
ディーン・フジオカはモデルとしてデビューし、その後は俳優や映画監督として活躍する。
5カ国語を話せるマルチリンガルで、NHKの連続テレビ小説『あさが来た』で知られます。
最初から最後までずっと冷静で忍らしく立ち振る舞い、ただ格好良さだけを追及している。
・幸姫(演:森川葵)
ヒロイン。長野藩の民を助ける為に江戸へ向かうが、何者かに狙われている。
森川葵は雑誌セブンティーンでモデルデビューし、その後は女優として活躍しています。
月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』でも知られています。
最初は忍である伝蔵に不信感を持つが、旅を通じて想いを馳せるようになる。
藩を思う事もあって、強い女性として描かれるが、最後は普通の女になってしまう。
・長右衛門(演:和田聰行)
幸姫の付き人。剣術に絶対の自信を持ち、忍である伝蔵に対して不信感を持つ。
和田聰行は様々なテレビドラマシリーズや映画で活躍しています。
典型的な差別的な立場であり、分かりやすく時代を説明する役目となっています。
・彦十郎(演:中島崇博)
幸姫の父親の配下。江戸へ向かう道中でもののけに襲撃されて一人だけ生き残る。
中島崇博は主に時代劇などで活躍しているベテラン俳優の一人です。
ずっと一人でもののけから逃げていたせいで精神が崩壊する悲しい人物。
感想
個人的な評価
本作は海外向けに製作されている事もあって、映像にはかなり力が入っています。
一行を襲う“もののけ”と呼ばれる水のような物体のエフェクトは邦画のレベルとしてはなかなか良かったと思います。
タイトルから分かるように本作はファンタジー時代劇でありながらも、海外を意識した“NINJA”が登場している。
物語はずっと静かに展開していて雰囲気で楽しめるような感じになっている。
とは言っても、ストーリー性に乏しく、結局は主演のディーン・フジオカとヒロインの森川葵をどれだけ格好良く、可愛く魅せるだけの作品になっています。
肝心の“忍”はお飾りにすぎず、ディーン・フジオカを格好良く魅せるだけの設定。
藩の民を救いたいという思いよりも、一緒に旅をする忍に恋をしちゃう本末転倒な内容に。
予算のほとんどを“もののけ”のCGに使ったせいか、全体的に地味な展開であった。
それに物語の大事なラストでは映像で見せる事なく、テキストだけで終わらせてしまう。
予算が圧倒的に足りなかったせいで色々と足りない内容になっているので、最後まで感情移入はできなかった。
結局、本作はディーン・フジオカと森川葵のプロモーション映画にしか感じられなかった。
あとは“NINJA”という言葉を使って海外でそれっぽい作品を作ってみた印象。
プロットとしては悪くないだろうけど、映画としては未完成もいいところのスカスカ感。
まあ、本作に“NINJA”が出るだけで海外にも通じるなら、それでもいいじゃないかという感じはあまり好きになれない。
海外マーケット向けとは言え、所詮は邦画レベルだから期待するだけムダな作品でした。