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ベン・ハー/2016年版 RE-2447

ベン・ハー/2016年版 RE-2447

作品紹介

公開年月  2016/08/19
ジャンル  歴史劇/アクション
原作  ルー・ウォーレス 『ベン・ハー』
監督  ティムール・ベクマンベトフ
脚本  キース・クラーク、ジョン・リドリー
製作  ショーン・ダニエル、ダンカン・ヘンダーソン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  DVDレンタル

あらすじ

エルサレムの名家に生まれたベン・ハーは、義兄弟であったメッサラの裏切りで奴隷としてガレー船に送られる。
しかし、船は転覆し、鎖に足を繋がれていたベン・ハーは放り出され、謎の族長イルデリムに命に救われ、メッサラへの復讐を誓う。
数年ぶりに故郷へ戻ったベン・ハーは戦車競走に出場して機会を掴んでメッサラとの宿命のたいけつに挑むのだった。

登場人物&出演者

ジュダ・ベン・ハー(演:ジャック・ヒューストン)
主人公。エルサレムの豪族として裕福な生活を送る。メッサラとは義兄弟として仲良し。
ジャック・ヒューストンは代表作に『リスボンに誘われて』、『アメリカン・ハッスル』などがあります。
エルサレムにはローマ帝国の圧力が及んでいたが、豪族であったおかげで厚遇を受けていた。
あくまで自分の家族だけを守る主義を持ち、他者や危害を及ぶ者に対して厳しい態度を取る。
明らかに危険な人物であるジェスタスを放っておいたせいで自身と家族が反逆罪になる。
このマヌケな行動のせいで今一つ感情移入ができなかったのは大きな痛手でした。
しかも、奴隷を5年もできる体力があるのもビックリすぎるぐらいの主人公補正だった。

メッサラ(演:トビー・ケベル)
ジュダの義兄弟。ローマ人で祖父がシーザーを裏切ったとして処刑され、孤児であった。
トビー・ケベルは近年の出演作に『キングコング:髑髏島の巨紳』、『ウォークラフト』などがあります。
ジュダの母親からはあまり快く思われておらず、常に余所者の感情を持っていた。
ジュダの妹ティルザとは相思相愛だが、母親からはよく思われておらず家を飛び出す。
ローマ兵として数々の戦功を挙げ、ついには総司令官として上り詰める事になる。
ジュダたちが反逆罪に問われ、助ける事よりも自分の身を守ったせいで恨みを買われる。
だが、最後にはジュダと和解して、右足を失う代わりに家族の元へ帰る事ができた。

エスター(演:ナザニン・ボニアディ)
ジュダの妻。元々はハー家に仕えていた使用人。他へ嫁ぐはずだったがジュダが引き留めた。
ナザニン・ボニアディは代表作に『アイアンマン』、『スリーデイズ』などがあります。
ジュダたちが反逆罪に問われた時、運良く屋敷を抜け出し、一人だけ捕まらず生き延びた。
その後、ナザレのイエスに触発され、後悔の念を持ちながらも償いをしていた。
メッサラへの復讐に駆り立てるジュダに愛想を尽かすも、最終的には彼の元に戻る。

ティルザ(演:ソフィア・ブラック=デリア)
ハー家の一人でジュダの妹。幼い頃から一緒に育ったメッサラとは相思相愛の関係。
ソフィア・ブラック=デリアは代表作に『プロジェクト・アルマナック』があります。
母親からはメッサラとの関係を快く思われないが、彼が戻るまでずっと独身で待っていた。
反逆罪に問われて磔刑にされるはずが、メッサラの部下ドルーサスにより命を救われる。

ナオミ(演:アイェレット・ゾラー)
ハー家の一人。ジュダやティルザの母親。名家としての誇りを持っている。
アイェレット・ゾラーは代表作に『天使と悪魔』、『マン・オブ・スティール』があります。
ジュダが使用人、ティルザがローマ人と一緒になる事へ不満を隠さずに出していた。
反逆罪に問われてからティルザと同じく命を助けられるも疫病で生き地獄を味わっていた。

ジェスタス(演:モイセス・アリアス)
ローマ帝国に対して自由を求めるゼロテ派の一人。ローマ兵との交戦で左腕にケガを負う。
モイセス・アリアスは代表作に『ナチョ・リブレ/覆面の神様』、『エンダーのゲーム』などがあります。
ジュダの好意でケガを治療されるが、恩を仇で返すようにハー家を没落させる原因を作る。
戦車競技でも仲間と姿を見せるも、ハー家を貶めたバカな行動をしたのにお咎めなし。

イルデリム(演:モーガン・フリーマン)
アフリカ出身の部族長。戦車競技で賭けをして大儲けをしている。ジュダを助ける事になる。
モーガン・フリーマンは近年の出演作に『グランド・イリュージョン/見破られたトリック』、『エンド・オブ・キングダム』などがあります。
砂漠を年がら年中旅しており、賭け事で資金を得て、ローマ帝国の下で安全に暮らしていた。
だが、実は自由を求めた息子を無残に殺され、ローマ帝国に対して復讐心を持っていた。
圧倒的なローマ帝国の前では何もできないが、ジュダに対して惜しみない協力をする。

ナザレのイエス(演:ロドリゴ・サントロ)
エルサレムで大工として働く。不思議な雰囲気を持ち、みんなが平等という思想を持つ。
ロドリゴ・サントロは近年の出演作に『チリ33人/希望の軌跡』、『フォーカス』などがあります。
反逆罪で囚われたジュダが街中を連れ回される中、ローマ兵を黙らせ水を与える。
聖書と同じ運命をたどるが、それを見たジュダが泣き崩れるという意味不明な構図がある。

ボンティウス・ピラト(演:ピルー・アスベック)
ローマ帝国の総督。戦場に出ていたメッサラの恩人。残酷なローマを象徴するような人物。
ピルー・アスベックは代表作に『シージャック』、『LUCY/ルーシー』などがあります。
エルサレムでは凱旋中に命を狙われるが、これがきっかけでハー家が没落する事になる。
イルデリムとの賭けで負けてしまうも、彼との約束通りジュダを罪状を解く。

感想

個人的な評価

原作はアメリカのルー・ウォーレスが1880年に発表した小説です。
アメリカではベストセラーとなったが、その原動力となったのは旧約聖書に登場するイエス・キリストを始めとした登場人物たちを使った点。
『ベン・ハー』の小説は1936年に『風と共に去りぬ』が発売するまで、発行部数記録を破られる事はなかった。
それほどに原作はアメリカ人に愛されており、実写映画化されるのは当然と言えます。
今回で5回目の実写映画化となるが、そのベースにはチャールトン・ヘストンが主演した1959年版のリメイクと言えます。
物語の中で最も盛り上がる戦車競技に割かれる時間は本作の中でも屈指の場面となります。
チャールトン・ヘストンは過去に鑑賞しているが、残念ながら本ブログの過去データが消えてしまったので記録が残っていません。
それに鑑賞したのはだいぶ前だったので、ほとんど覚えていない状態での鑑賞でした。
本作は簡単に言ってしまえば、義兄弟の絆と憎しみを描いた作品となっている。
時代はローマ帝国が栄華を誇っており、他国は圧倒的な武力の前に屈している状況である。
その中で主人公のジュダ・ベン・ハーは得るされるの豪族として裕福な暮らしをする。
だが、ローマに敵対する者を匿ったせいですべてを失ってしまうという事になる。
主人公はローマ帝国を倒す事が目的ではなく、自分の家族を奪った義兄弟に復讐する事。
それが本作最大の見せ場となっている戦車競技でのシーンに繋がっていきます。
更に本作ではナザレのイエスが登場し、まるで本当にあった出来事のようになります。
ジュダの家族がローマ兵に囚われる理由についてだが、これには同情できないところがある。
ローマ人に対して反逆を企んでいる男を匿ったらどうなるか予想がつくだろう。
それを野放しにして、総督を殺そうとするのは当然すぎる流れにジュダの詰めの甘さがあったとしか思えません。
万全を喫するなら、総督が家を通過する時に見張っておくべきだったと思う。
匿っていなければ過酷な運命にならず、ちゃんと見張っておけばあのような事が起きない。
そこら辺の油断でそうなったのは、個人的に主人公への感情移入ができなかったです。
お坊ちゃんなのに過酷な奴隷として5年も五体満足で生きていた事も説得力に欠けました。
あとはナザレのイエスは扱いが難しいけど、本作ではファンタジックな存在でした。
本作はローマやユダヤという事あるが、それ以上にジュダとメッサラの関係が愛憎という複雑な感情が最後には納得する終わり方。
単純に敵を倒すという物語ではなく、義兄弟の絆を最後に置いたが良かったです。
リジナルが4時間という長尺だったが、本作は半分の2時間となっています。
かなりムダな部分を削っていると思うけど、それでもまだ冗長なシーンがあります。
ただ、本作はオリジナルがあってのリメイクという印象を持ってしまいました。

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