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キャプテン・アメリカ/帝国の野望 VD-68

キャプテン・アメリカ/帝国の野望 VD-68

作品紹介

公開年月  1990/12/14
ジャンル  SF/アクション
原作  ジョー・サイモン(原作)、ジャック・カービー(作画)

『キャプテン・アメリカ』(ベース)

監督  アルバート・ビュン
脚本  スティーヴン・トルキン
製作  メナハム・ゴーラン
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

1943年、究極の兵士キャプテン・アメリカとして生まれ変わった若き軍人スティーヴ・ロジャース。
スティーヴはナチスのアメリカ攻撃を阻止するべく、ロケット発射基地へ向かった。
だが、待ち受けていたナチスの強化人間レッドスカルに敗れ、ホワイトハウス攻撃ロケットとともに打ち出されてしまう。
その晩、ホワイトハウスを眺めていた合衆国大統領を夢見る少年キンボールは、ロケットの軌道を逸らしてワシントンを救ったヒーローを目撃するのだった。

登場人物&出演者

スティーヴ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(演:マット・サリンジャー)
主人公。小児麻痺で片足不自由。亡命したヴァセリ博士の実験による超人兵士となる。
マット・サリンジャーは代表作に『オプションズ』、『弾突/DANTOTSU』などがあります。
最初の任務でレッドスカルの野望を止めようとするが、力の差で捕まってしまう。
ロケットに縛られ、ホワイトハウスとともに破壊されるところをなんとか阻止する。
そのままアラスカに不時着して、50年も氷漬けにされるが、その後目覚める事になる。
本作ではかなり脚色され、本来の姿からは設定が変わっているので戸惑う部分がある。
得意技はシールド・スローじゃなく、小芝居からの車の乗り逃げという斬新な設定。

シャロン(演:キム・ギリンガム)
スティーヴの恋人であったバーニーの一人娘。バーニーとそっくりという設定。
キム・ギリンガムは代表作に『Corporate Affairs』、『A Little Crazy』などがあります。
50年ぶりに我が家へ帰ってきたスティーヴにビックリして騒ぎ立てた。
なぜか仲良くなって、レッドスカルの素性を調べる為にイタリアへと飛び立つ。
都合良くイタリア語ができて、なぜかスティーヴと一緒に行動している事で出しゃばる。
最終的にスティーヴよりも万能で、よりキャプテン・アメリカの格好悪さを引き立たせる。

トム・キンボール大統領(演:ロニー・コックス)
合衆国大統領。少年時代にホワイトハウスを訪れ、夜こっそりと写真を撮ろうと抜け出す。
ロニー・コックスは代表作に『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズ、『追撃者』があります。
すると、ホワイトハウスを爆破するロケットに繋がれたキャプが助けるところを見る。
50年後、アメリカの大統領となって、地球の為に環境保護法案を提案していた。
レッドスカルに捕まり、彼が大統領になる計画の為に脳移植されるようとする。
実はキャプテンよりも活躍していて、彼が主人公だと錯覚するほどでした。

サム(演:ネッド・ビーティ)
トムの友人。トムが偶然見たロケットに繋がれたキャプの話しをなぜか信じていた。
ネッド・ビーティは代表作に『脱出』、『ネットワーク』などがあります。
50年後、新聞記者となって、ずっとレッドスカルの陰謀論について調べていた。
キャプテン・アメリカを助けようと追いかけるも、レッドスカルの手下に殺される。

フレミング将軍(演:ダーレン・マクギャヴィン)
キンボール大統領が提唱する環境保護法案の無茶な内容に反対の意見を持つ。
ダーレン・マクギャヴィンは代表作に『ゴリラ』、『ゾンビ・コップ』などがあります。
実はレッドスカルの傘下に入っていて、大統領の誘拐を手引きしていた。
最後は大統領に見つかり、当然のように鉄拳制裁を加えられる事に。

レッドスカル(演:スコット・ポーリン)
悪役。元はイタリア人で、ピアノを弾く才色兼備の少年でナチス・ドイツに誘拐される。
スコット・ポーリンは代表作に『ライトスタッフ』、『告発の行方』などがあります。
ホワイトハウスの爆破をキャプテンに邪魔されるが返り討ちにして捕まえる。
ロケットに繋がれたキャプテンに手を握られ、なぜか自分の腕を切り落とすマヌケ。
現代になって商人として権力者と付き合いがあって、夢は合衆国大統領になる事。
蘇ったキャプテン・アメリカに腕の恨みを持ち、追いつめようと娘と部下を派遣する。
最後にキャプテンとタイマンして圧倒するが、まさかの精神攻撃で油断して倒れされる。

感想

個人的な評価

ご存じの通り、キャプテン・アメリカはアメリカを代表するスーパーヒーローです。
マーベルが展開するマーベル・シネマティック・ユニバースでは重要なポジションである。
スーパーヒーローたちが集う“アベンジャーズ”ではリーダー的な立場でもある。
しかし、本作はそんなマーベル・シネマティック・ユニバースとはまったく関係ない。
元々はキャプテン・アメリカの生誕50周年記念作品として製作されています。
ですので、本作は劇場版ではなく、最初からオリジナルビデオとして発売されました。
ただ、原作に沿ったキャプテン・アメリカとはかけ離れた作品となっています。
虚弱体質ではなく小児麻痺という設定だが、演じているマット・サリンジャーの体格を変えられなかったので苦肉の策と言える。
それにスティーヴ・ロジャースは恋人がすでにいて、幸せな生活を送っているという。
本来は恋愛なんてマトモにしていないし、それどころじゃないはずだったのですが。
キャプテン・アメリカは戦場に出て、実際に部隊の指揮を執った英雄である。
だが、本作は初任務でいきなり捕まって、アラスカの薄い氷で50年間も発見されない。
更に現代へと復活して、助けてくれた新聞記者を騙し、恋人の娘に手を出します。
攻撃方法はもちろん、象徴となっているシールド・スローだが、ほとんど役に立たない。
そして、最後は当然のようにレッドスカルと対決するが、考えてみると70代か80代の老人という事になります。
いくら人体実験で能力を高められているからって、老人相手に本気となる正義のスーパーヒーローに疑問を持ってしまいます。
最後は銃を向けてレッドスカルの娘もシールド・スローの餌食になって得意気な表情に。
色々とツッコミどころのあるガバガバすぎる設定、キャプテン・アメリカが弱い、レッドスカルの目的が不明など真面目に作っているとは思えない。
そう考えると、クリス・エヴァンス主演の『キャプテン・アメリカ』は傑作だと言えます。
ちゃんとキャプテン・アメリカの凄さを知り、スティーヴ・ロジャースという人間をきちんと描いています。
そこに確かな演出、迫力のあるアクションシーンなどがあって、エンターテインメント作品として完成されていると逆に感じさせる。
本作は鑑賞する価値がまったくないが、好事家には堪らない作品だろうと思います。

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