作品紹介
公開年月 | 2016/06/03 |
---|---|
ジャンル | SF/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | マーク・イライジャ・ローゼンバーグ |
脚本 | マーク・イライジャ・ローゼンバーグ |
製作 | ニコラス・R・ベル、ジェイソン・マイケル・ベルマン、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
宇宙飛行士のウィリアムは、人類史上初の有人火星飛行のパイロットに任命される。
彼に与えられた任務は、資源の枯渇しつつある地球を救う為、火星を地球化する前線基地を設置するという内容。
しかし、すべてを単独で遂行しなければならず、全世界の注目を集めながら、危険極まりない任務にウィリアムはは旅立つのだった。
登場人物&出演者
・ウィリアム・D・スタナフォース(演:マーク・ストロング)
主人公。宇宙飛行士。ゼファー号唯一の乗組員にして船長。孤独な火星有人飛行を遂行する。
マーク・ストロングは代表作に『グリーン・ランタン』、『キングスマン』などがあります。
地球では砂漠を実験場所として水炉装置を開発し、それが火星でも使えると確信した。
人類で最も地球から離れた時、絶賛される作家だった元妻との距離を感じて孤独感を覚える。
水炉装置をいじっている時にバッテリーがショートして水が汚染した事で歯車が狂う。
最後は意を決して、スキニーの指示を無視して単独で火星を目指し、見事に着陸をした。
・スキニー(演:ルーク・ウィルソン)
ヒューストンの管制室から通信を担当する。孤独なウィリアムにとって話し相手となる。
ルーク・ウィルソンは代表作に『26世紀青年』、『モーテル』などがあります。
孤独な火星有人飛行を敢行したウィリアムを「クレイジー」と呼ぶほどの仲である。
誰よりもウィリアムの理解者であるが、任務よりも彼の命を尊重している。
宇宙船内で何かのトラブルがあった時は引き返すようにウィリアムへ忠告する。
トラブルに遭って引き返す指示を出すも無視されるが、最後まで生存を信じて通信を続けた。
・グリーンストリート(演:アンデルシュ・ダニエルセン・リー)
地球から少し離れた補給基地の乗組員。補給の為にやって来たウィリアムを温かく迎える。
アンデルシュ・ダニエルセン・リーは代表作に『Herman』、『Reprise』などがあります。
ウィリアムが手土産に持ってきた植物を嬉しそうに食べ、4ヶ月ぶりのマトモな食事という。
長く宇宙に滞在した経験からウィリアムに挑戦を止めるべきだと忠告する。
・ワーズリー(演:チャールズ・ベイカー)
地球から少し離れた補給基地の船長。補給へやって来たウィリアムによそよそしい態度。
チャールズ・ベイカーは代表作に『ダスク・オブ・ザ・デッド』、『セインツ/約束の果て』などがあります。
補給基地は薄暗く、植物は枯れてしまい、マトモな食事ができないという有様である。
希望を胸に抱くウィリアムに対して、宇宙の恐ろしさを遠回しで忠告していた。
・エミリー・マドックス(演:サナ・レイサン)
ボレアス号の船長。ウィリアムに続いて、火星有人飛行の二号機として数日後に出発した。
サナ・レイサンは代表作に『エイリアン vs プレデター』、『グランド・イリュージョン/見破られたトリック』などがあります。
出発してからウィリアムが通信を試みると、コースを外れていたらしく対処している最中。
スキニーも対処していたが、ウィリアムの的確な助言によって元のコースに戻る事に。
しかし、誘導装置がダメになってしまい、地球へ引き返す事になってしまう。
感想
個人的な評価
本作は邦題のタイトルからして、四番目の惑星という意味で火星となります。
近年では火星探査が話題となって、将来は第二の地球として注目されている惑星である。
アメリカでは2030年を目標に有人火星探査を目指しているが、本作はそんな計画をリアルに再現した作品となります。
同じく火星の有人飛行をテーマにしたマット・デイモンの『オデッセイ』とはかなりアプローチが違っています。
『オデッセイ』では火星に到着した主人公が孤軍奮闘するが、本作はあくまで火星に到着する事が目的となっています。
その為、ほとんどの場面は動きのない宇宙船内となり、主人公の動向が本作のメインとなる。
未だに謎が多い宇宙へ挑戦するのは素晴らしい試みだが、逆に何も知らないからこそ、どんな事が起きるのか分からない。
主人公はトラブルになった時の対処方法を知っているけど、彼の知識以上に宇宙というのはどれだけ恐ろしいか本作で分かります。
活路となっている土から水を作り出す水炉装置が主人公の心の支えとなっているが、それこそが本作においてキーアイテムとなります。
主人公の希望である水炉装置が壊れてしまった場合、果たして彼はどうするのか。
その答えがちゃんと本作に示されており、彼の行動についても、自分は孤独だからこそ片道切符の火星有人飛行に打って付けだと思っているのです。
だからこそ、地球へ引き返すという選択肢は最初からなく、どんな手段を用いてでも火星にたどり着く事が主人公の最終的な目的となります。
その為に唯一の希望だった水炉装置を諦め、火星まで体が持つように水を宇宙船から様々な手段で取りだしていくのです。
主人公を演じたマーク・ストロングは「ハリウッドの悪役イギリス代表」と呼ばれるが、本作ではそんなイメージとはまったく違った一面を見せています。
地球に対する未練よりも、自分が進むべき道が火星にあるという強い信念を持ち、何が何でもたどり着く必死の姿は狂気にも見えるほどでした。
全体的に低予算であるけど、そこはマーク・ストロングの演技力がカバーしているだろう。
人間が地球から長く離れた場合、どのような精神状態になるのか分からないが、少なくても本作では一つの可能性を見せてくれています。
タイトルがタイトルだけに低予算のクソ映画だと思っていたが、出演者がちゃんとしていたので、意外にも楽しめた作品でした。
ただ、個人的に主人公はどうなったのか気になるところで、本作は「その後はそれぞれの解釈で」という終わり方はあまり好きではない。
ですが、本作が低予算映画と考えれば、この終わり方が妥当だったのかもしれません。