作品紹介
公開年月 | 2004/09/24 |
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ジャンル | アクション/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | ベニー・チャン |
脚本 | アラン・ユン |
製作 | ウィリー・チャン、ベニー・チャン、ほか |
製作国 | 香港、中国 |
鑑賞方法 | テレビ(午後のロードショー) |
あらすじ
5人の若者たちによる銀行襲撃事件が発生。
香港国際警察はチャン警部を中心に特別チームを編成し凶悪犯を追跡する。
登場人物&出演者
・チャン警部(演:ジャッキー・チェン)
・シウホン(演:ニコラス・ツェー)
・ジョー・クァン(演:ダニエル・ウー)
・ホーイー(演:チャーリー・ヤン)
・ササ(演:シャーリーン・チョイ)
・ファイアー(演:テレンス・イン)
・スー・チョウ(演:ココ・チャン)
・ティンティン・ロー(演:アンディ・オン)
・マックス・リュー(演:ヒロ・ハヤマ)
感想
個人的な評価
今ではすっかりとハリウッドスターになったジャッキー・チェンの香港映画です。
確かに全盛期は過ぎていまし、ハリウッドスターになってからは泥臭いジャッキーはあまり見ない。
しかし、原点に戻った本作はそんな彼の泥臭さを前面に押し出した作品となっている。
いつものジャッキー・チェンはアクションコメディがベースです。
どんなピンチになってもジャッキーはカンフーやアクロバットな動きで切り抜ける。
だが、本作ではいつもの魅せてくれるジャッキーとはまったく違います。
主人公のチャン警部を演じるのはもちろん、ジャッキー・チェンです。
冒頭では真面目な特殊部隊の警部だが、自らの油断によって部下たちを失ってしまう。
それにより、停職処分となったチャンは酒におぼれてしまい自堕落な生活を送る。
これは非常に重いテーマを扱っている物語です。
一応タイトルには過去にあった『ポリス・ストーリー』の続編と思われるが、本作は完全に切り離された関連性のないモノです。
独立した作品であり、これはジャッキー・チェンが今までの勧善懲悪とは違うスタイルで挑んでいる意欲作だと分かります。
若者を物語の中心にすえ、当のジャッキーは落ちぶれたオッサンと化している。
ハッキリ言って、オイラは冒頭にある若者五人の人殺しをゲーム感覚でやるシーンは嫌悪感を覚えます。
あのような若者は映画の中だけじゃなく、人は殺さないまでも似たような感覚を持つ人間がいるのは事実である。
あれを観ているだけでもイライラさせられる点、この映画の狙いにオイラは完全にハマってしまっていると思えます。
自分のせいで部下全員を死なせてしまった事は確かに重いが、なぜチャン警部だけがほぼ無傷で生き残っているのかが、実にご都合主義と言える。
若者五人も最初は余裕をかましているのに、徐々に復活するチャン警部と反比例して弱くなっていく。
やっぱり、ここら辺がジャッキー映画の宿命とも言えるのでしょうか。
結局は最後に勝つのが主人公であるジャッキー・チェンなのです。
で、チャン警部をどん底から救ったシウホン役のニコラス・ツェーはいい味を出しています。
初めて観る俳優ですが、しっかりとキャラクターを理解していると思います。
敵役のジョー役にダニエル・ウーが演じているが、彼も自分のやるべき事を理解している。
冒頭とクライマックスでのキャラクターの違いはジャッキー映画だから仕方ないでしょうか。
全体的に重いテーマを扱っており、本作にはコミカルな要素は皆無。
実に重くジャッキー映画とは一線を隔している本作は異色と言ってもいいでしょう。
でも、やっぱりオイラはコミカルなアクションをするジャッキー・チェンが好きですね。
本作はあまりにも重く、ちょっとばかり張り切ったジャッキー・チェンの過剰演技も微妙。
それに展開の仕方もなんだかワザとらしい感じがしましたね。
部下が死ぬ場面や元警官の男が死ぬ場面など、計算しているのが見え見えだったのがオイラ的にマイナスでした。
あとは香港警察ってそんあんいマヌケなのでしょうか。
ゲーム感覚の若者が意図も簡単に銀行強盗を何回もできるのだろうか。
それに若者たちの犯行動機も曖昧すぎて説得力がない。
ここら辺のアラは目立ちすぎですね。やっぱ、慣れていないスタイルだからでしょうか。
しかしながら、ジャッキー・チェンのアクションは50を過ぎて健在ですね。
それを拝めただけでもオイラは満足ですが。