作品紹介
公開年月 | 1988/08/05 |
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ジャンル | SF/ホラー |
原作 | 『マックイーンの絶対の危機』(リメイク) |
監督 | チャック・ラッセル |
脚本 | チャック・ラッセル、フランク・ダラボン |
製作 | ジャック・H・ハリス、エリオット・カストナー |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
森でバイクを修理していた不良のブライアンは、ホームレスの老人が手に付着した不明物体を自分で切断しようとして止めるも逃げられてしまう。
ブライアンが追いかけているところで、初デートのアメフト部のポールとチアリーダーのメグを乗せた車でホームレスの老人と衝突する。
ポールとメグ、それに追いかけたブライアンが老人を病院に連れて行くが、不明物体は巨大化してポールを飲み込む。
次第に巨大化した不明物体は徐々に町を浸食し、次々と住民を飲み込んでいくのだった。
登場人物&出演者
・ブライアン(演:ケヴィン・ディロン)
主人公。町の不良。来年で成人するが、不良という事で町の保安官に目をつけられる。
ケヴィン・ディロンは代表作に『プラトーン』、『ポセイドン』などがあります。
森でバイクを修理しているところにホームレスの老人が現れ、左手の物体を目にする。
逃げ出したホームレスの老人を追いかける時、彼がポールの車に轢かれて仕方なく同行する。
最後には雪を作るトラックを引っ提げ登場するも横転し、メグの機転で不明物体を倒す。
・メグ(演:ショウニー・スミス)
ヒロイン。チアリーダーでやっと誘ってくれたポールとの初デートを楽しみにしていた。
ショウニー・スミスは代表作に『ソウ』シリーズ、『アルマゲドン』などがあります。
初デートに向かう途中でホームレスの老人を轢いてしまい、責任を感じて病院に連れて行く。
不明物体に飲み込まれたポールを見て気絶するが、なぜか無事というヒロイン補正を発揮。
最後には銃を片手に不明物体を挑発して、見事に撃退する戦うヒロインに覚醒する。
・ポール(演:ドノヴァン・リーチ)
アメフト部の選手。チアリーダーのメグに片想いし、試合の活躍でようやくデートをする。
ドノヴァン・リーチは代表作に『グローリー』、『I SHOT ANDY WARHOL』があります。
初デートに向かう途中でホームレスの老人を轢いて、そのまま病院へ連れて行く。
ホームレスの老人が不明物体に溶かされ、保安官に連絡したところで飲み込まれる。
・ハーヴ保安官(演:ジェフリー・デマン)
町の保安官。ダイナーの女店主フランを口説いて、見事に成功してウキウキ気分になる。
ジェフリー・デマンは代表作に『ロシア52人虐殺犯/チカチーロ』、『乱気流/タービュランス』などがあります。
ホームレスの老人が下半身を溶かされ、ポールが飲み込まれた事件に頭を悩ます。
フランが心配になってダイナーに向かうが、不明物体にあっさりとやられる。
・ブリッグス保安官(演:ポール・マクレーン)
町の保安官。ハーヴの相棒であるが、彼と違ってブライアンを最初から疑っている。
ポール・マクレーンは代表作に『ロボコップ』、『ショーシャンクの空に』などがあります。
ハーヴ保安官に諭されてブライアンを釈放するも、それでも納得がいかない表情。
途中で姿を消すが、メドウズ博士が登場した時に姿を見せて、いいところでまた登場。
生物研究班とブライアンが銃口を向き合ったところで仲裁をして助ける事に。
公会堂へ避難した住民を誘導するも、不明物体に捕まって真っ二つに折られてしまう。
・ミーカー牧師(演:デル・クローズ)
牧師としてみんなに慕われる存在で、町の中ではちょっとした有名人。
デル・クローズは代表作に『パトリック・スウェイジ/復讐は我が胸に』などがあります。
不明物体が凍った状態で密かに捕まえ、最後までずっと保管していた。
関係ないところで顔に火傷を負うも助かり、その後、保管していた不明物体で何か企む。
・メドウズ(演:ジョー・セネカ)
隕石として墜落した不明物体の調査をする政府直属の静物研究班のリーダー。
ジョー・セネカは代表作に『クロスロード』、『評決のとき』などがあります。
不明物体を生命体として捉え、核兵器以来の脅威的な兵器として利用しようとする。
その為にブライアンたちの町を犠牲にしてもいいという危ない考え方をみせる。
最後は刃向かうブライアンに銃口を向けるが、不明物体に捕まって悲惨な死を遂げる。
感想
個人的な評価
本作はるスティーヴ・マックイーンが1958年に初主演した『マックイーンの絶対の危機』のリメイクとなっています。
当時は50年代の低予算映画だったので見向きもされなかったが、マックイーンが大スターになって注目された作品となりました。
1972年に続編となる『悪魔のエイリアン』が公開されるも、当然のように低予算です。
そんな本作が30年経過してのリメイクとなったが、監督を務めたチャック・ラッセルはその後、ジム・キャリー主演の『マスク』で一躍有名に。
更に脚本を務めたフランク・ダラボンは監督業へ進出し、名作『ショーシャンクの空に』を手がけています。
出演者の中から、ヒロインを演じたショウニー・スミスは『ソウ』シリーズでは欠かせないキャラクターを演じています。
このように本作は単なるB級映画から後に名声を手にした出演者・スタッフが多いです。
今頃になってレビューを書いているが、多分だが、過去に鑑賞しているはずです。
ただ、大昔に鑑賞しているので、記憶が曖昧でほとんど覚えていない作品だと言える。
初回のような気持ちで鑑賞している感じであり、その印象から新鮮なレビューが書けるはず。
まさに本作は80年代を感じさせるB級映画という雰囲気で、グロテスクな描写もCGと比べて手作り感満載だが悪くないです。
何よりスティーヴ・マックイーンの初主演作のリメイクなので、そこら辺も意識している。
スティーヴ・マックイーンは大のバイク好きとして知られており、主人公はバイク乗りという点からオマージュが感じられる。
本作はとにかくテンポが非常に良く、ムダな描写を極力カットしているのも大きい。
これはいつもダラダラしたムダな描写が多い邦画に見習って欲しいところでもあります。
やはり、こういう作品に一番似合うのは戦うヒロインであり、本作でのショウニー・スミスは上手く立ち回っていました。
もちろん、不良と言いながらも人助けする主人公もしっかりと見せ場があります。
あとは途中で登場するメドウズ博士の悪役ぶりも不明物体よりも危険な存在として登場する。
本作は王道的なエンターテイメントとして充実しており、伏線もきちんと回収している。
B級映画であるけど、セオリーがきちんと詰まった作品として観やすい作品でもある。