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マネーモンスター RE-2355

マネーモンスター RE-2355

作品紹介

公開年月  2016/05/12
ジャンル  サスペンス
原作  なし
監督  ジョディ・フォスター
脚本  ジェイミー・リンデン、アラン・ディ・フィオーレ、ほか
製作  ダニエル・ダビッキ、ララ・アラメディン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

人気司会者リー・ゲイツの軽妙なトークがウリの投資情報番組“マネーモンスター”。
番組ディレクターのパティはゲイツの功績を認めつつ、生放送をいい事に台本を無視して暴走する彼に辟易していた。
そんな中、いつものように生放送が始まるが、そこへ銃を持ったカイルが乱入してリーを人質に番組をジャックしてしまう。
カイルはリーが番組で推奨した株に投資して全財産を失い、その原因となったリーと投資した会社にちゃんとした説明を求めるのだった。

登場人物&出演者

リー・ゲイツ(演:ジョージ・クルーニー)
主人公。マネーモンスターの司会者。番組では台本を無視してアドリブを多く使うお調子者。
ジョージ・クルーニーは近年の出演作に『ヘイル、シーザー!』、『トゥモローランド』などがあります。
調子良く番組を進行しているところにカイルの登場で一気に修羅場となってヘタレが表面化。
しかし、物語が進むにつれて、本来の口達者な長所を活かす場面が出てきます。
ここでジョージ・クルーニーの本領が発揮され、まさに彼の独壇場になっていたと思います。

パティ・フェン(演:ジュリア・ロバーツ)
ヒロイン。マネーモンスターのディレクター。番組をコントロールする絶対的な頭脳。
ジュリア・ロバーツは近年の出演作に『ノーマル・ハート』、『8月の家族になって』などがあります。
精神年齢が子供のような司会者のリーを上手く先導して番組を成立させる良きパートナー。
何かと暴走しそうなリーを制し、更にカイルが暴挙に出ないように冷静な演出をしてくれる。
その的確な判断によって番組は実際に被害を受けず、無事に乗り切るだけの手腕を発揮した。

カイル・バドウェル(演:ジャック・オコンネル)
悪役。マネーモンスターをジャックした犯人。アイビスによって6万ドルを失う。
ジャック・オコンネルは代表作に『300(スリーハンドレッド/帝国の進撃』、『不屈の男/アンブロークン』などがあります。
番組をジャックして興奮状態でリーを人質に取るも、その蛮行に説得力がほぼない。
リーを信じて投資しているが、逆恨みの何モノでもないから同情は買われない。
だが、彼の訴えがリーやパティに波及し、そこから埋もれそうになった悪を暴く事になる。

ウォルト・キャンビー(演:ドミニク・ウェスト)
アイビス・キャピタルCEO。高速取引の可能性を開いたパイオニアの一人。
ドミニク・ウェストは近年の出演作に『ベストセラー/編集者パーキンズに捧ぐ』、『戦場のラブレター』などがあります。
番組がジャックされている間に姿をくらましていて問題を大きくしてしまう主因を作る。
本格的な登場となったのは終盤だが、まさに黒幕という感じで最初は余裕のある態度でした。
しかし、実際に悪事が暴露されてしまうと、慌てて逃げ出す小物感も出してくれました。

ダイアン・レスター(演:カトリーナ・バルフ)
アイビス・キャピタルの広報担当で役員。CEOが不在の間に会社の事情説明をする。
カトリーナ・バルフはアイルランド出身のファッションモデルで、代表作に『大脱出』などがあります。
危機的状況に会社の役員から止められるが、事情説明で前に出るのに御託ばかり並べる無能だった。
そのおかげでカイルを刺激して修羅場を迎える失態を演じ、そこから考えを改める。
実はウォルトと不倫関係にあったが、まだ残っていた良心によって彼の悪事を暴露する事に。

レニー・リバティーノ(演:レニー・ヴェニート)
マネーモンスターのカメラマン。パティが最も信頼するメインのカメラマン。
レニー・ヴェニートは代表作に『幸せの始まりは』、『ヴィンセントが教えてくれたこと』などがあります。
番組が乗っ取られても撮影し続け、最後までリーとカイルに同行する生粋の仕事人間でした。

ロン・スプレッチャー(演:クリストファー・デナム)
マネーモンスターのプロデューサー。リーに振り回されるが、仕事はきちんとやる。
クリストファー・デナムは代表作に『アルゴ』、『ザ・ベイ』などがあります。
番組が乗っ取られて必死にニューヨークを走り回り、挙げ句は撃たれるも役目を果たす。

エイヴリー・グッドロー(演:デニス・ボウトシカリス)
アイビス・キャピタルのCFO。番組が乗っ取られてから沈黙を主張する。
デニス・ボウトシカリスは代表作に『ボーイズ・オン・ザ・サイド』、『クロコダイル・ダンディー2』などがあります。
実はウォルトとともに悪事を働いて消えた8億ドルの行方を知っていた共犯者。

モリー(演:エイミー・ミード)
番組を乗っ取ったカイルの恋人。地下鉄の窓口で働いている。カイルの子を妊娠している。
エイミー・ミードは代表作に『ブレイクアウト』、『恋人まで1%』などがあります。
カイルの蛮行を止める為に連れてこられるが、感情的に暴言を吐くという最悪の人間だった。

マーカス・パウエル(演:ジャンカルロ・エスポジート)
警部。番組をジャックした現場で指揮を執る。交渉人を登場させるが犯人を逆なでする。
ジャンカルロ・エスポジートは代表作に『ユージュアル・サスペクツ』、『ALI/アリ』などがあります。
警察としてマニュアル通りの対応しかできず、結局はダイアン以上の無能にしか見えない。

感想

個人的な評価

本作はアカデミー主演女優賞として知られるジョディ・フォスターが監督を務めています。
女優として成功し、実力と人気が不動のジョディ・フォスター監督にとって四作目です。
どうやら長年に渡って温めてきた作品であり、かなり力が入った内容となっています。
内容は人気バラエティ番組が乗っ取られるというモノだが、内容はかなり緊張感に満ちる。
報道番組ではなく、バラエティ番組なので、物事を常に面白おかしく演出している。
その司会者であるリー・ゲイツを演じたジョージ・クルーニーはさすがに上手い。
最初はヘタレな感じだけど、中盤を過ぎた辺りから本領発揮していきます。
おしゃべりで生計を立てているからこそ、後半でまくし立てるセリフは説得力があった。
番組をコントロールするディレクターのパティを演じるジュリア・ロバーツも良い。
修羅場と化した番組の中で冷静に物事を進めていき、上手くリーを先導していく。
この二人の見事な連係プレイが生み出した緊張感と緊迫感が非常に上手い。
騒ぎを起こした張本人であるカイルを演じたジャック・オコンネルも悪くない。
登場した時の興奮状態から一変して、終盤で見せる表情がなんとも言えない。
そして、本作で遅れて登場する物語の主役と言えるアイビス・キャピタル社のCEOを演じるドミニク・ウェスト。
何が起きているのか分かっていない状態で放り込まれるが、そこはさすがに物語の悪役としての存在感を出している。
みんなが待っていた「答え」を聞かせる為に満を持して登場してくれます。
本作が中盤を過ぎてから一気に変化していき、序盤とはまるで違う内容になっています。
その進め方予想がつかず、そのおかげで緊張感と緊迫感を維持してくれている。
内容としては株への投資に興味がない人には関係ないが、その裏で行われている可能性のある物事を暴いている。
もしかすると、本当に行われている事かもしれないという点をついているのが面白い。
蛮行を犯したカイルは間違っているが、命を賭して伝えるだけの価値があったと思える。
やはり、メディアの人間はバラエティ番組とは言っても、その発言に責任を持たないといけないと分かります。
脳天気に面白おかしく番組を盛り上げる為に発言する司会者にも責任があると言えます。
日本のワイドショーでも無責任な発言をする人もいるが、基本的に彼らのコメントは参考程度で信じちゃいけないのがよく分かる。
本作は予想もつかない展開がサスペンス映画として見事な作品だと言えるだろう。

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