白雪姫と鏡の女王 RE-2414

作品紹介

公開年月  2012/03/30
ジャンル  ファンタジー
原作  グリム童話 『白雪姫』
監督  ターセム・シン
脚本  マーク・クライン、ジェイソン・ケラー
製作  ライアン・カヴァノー、バーニー・ゴールドマン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

幼い頃に父親である国王を失って以来、18歳になるまで継母の女王に幽閉された白雪姫。
その間、女王は散財を繰り返して王国の財政は破綻寸前になると、隣国のお金持ちでイケメンの王子と結婚を画策する。
だが、王子は白雪姫と恋に落ち、怒った女王は白雪姫を恐ろしい怪物がいる森に追放する。
白雪姫は7人の小人ギャング団と出会い、彼らとともに女王を倒すべく立ち上がるのだった。

登場人物&出演者

邪悪な女王(演:ジュリア・ロバーツ)
鏡の女王で継母。世界で最も美しい事を誇りに思い、白雪姫の美しさに嫉妬する。
ジュリア・ロバーツは近年の出演作に『マネーモンスター』、『シークレット・アイズ』などがあります。
養女である白雪姫を城の一角にある部屋に幽閉し、やりたい放題で王国を疲弊させる。
自分こそが世界の中心という考え方の持ち主で、邪魔な者は容赦なく懲らしめる。
魔法の鏡を使って様々な魔法で人を惑わせていくが、その代償を払い続ける。
最終的に白雪姫が国王の魔法を解いた事で、それまでの代償が老化として女王を蝕む。
最後には毒リンゴを白雪姫に与えようとするも、失敗してしまい、鏡の世界は崩壊する。

白雪姫(演:リリー・コリンズ)
亡き国王の一人娘。正統な王位継承者でありながらも女王によって狭い部屋に幽閉される。
リリー・コリンズは代表作に『プリースト』、『あと1センチの恋』などがあります。
18歳を機に村の様子を見てみるが、そこで女王がやって来た現実を知って正そうとする。
小人たちとの暮らしで、それまで引きこもりだった姿からは想像も付かない行動的な性格に。
目の敵にされる女王と真っ向に対決し、見事に死んだと思われた国王を救い出す。
守られるお姫様じゃなく、自分から行動して王子を助ける姫として成長する。
フィル・コリンズの娘だが、とにかく、眉毛が彼女の本体としか思えないほどの主張でした。

アルコット王子(演:アーミー・ハマー)
隣国ヴァレンシアの王子。天然資源が豊富で金持ちの国で、女王はそこに目をつけられる。
アーミー・ハマーは代表作に『ソーシャル・ネットワーク』、『ローン・レンジャー』などがあります。
小人の盗賊団に二度も身ぐるみを剥がされるも、白雪姫と女王の言い分に混乱する。
女王の子犬用の惚れ薬を飲まされて、犬のようになるなど、散々な目に遭ってしまう。
それでも王国を救った英雄として白雪姫と結ばれて、めでたしめでたしとなる。

ブライトン(演:ネイサン・レイン)
女王の側近。何かと無理難題を突き付けられる女王に手を焼きながらも職務をこなす。
ネイサン・レインは代表作に『ライオン・キング』、『プロデューサーズ』などがあります。
国王に良くしてもらった恩で白雪姫の命を救うも、森から急いで逃げ出してしまう。

ウィル・グリム(演:ダニー・ウッドバーン)
小人の一人。元々は教師。盗賊団のリーダー的存在。状況を冷静に分析する。
ダニー・ウッドバーンは代表作に『ウォッチメン』、『ミュータント・タートルズ』などがあります。
白雪姫には教師らしく盗賊の心得を叩き込み、一人前の盗賊に仕立てる。
王国を救った英雄となり、その後は童話の作家になる。

ブッチャー(演:マーティン・クレバ)
小人の一人。元々は肉屋。ギャング団の中では慎重派で白雪姫が一晩泊まる事に反対する。
マーティン・クレバは代表作に『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズがあります。
結局は他の小人たちや白雪姫に同情して賛成し、彼女を泊める事になる。
王国を救った英雄となり、その後はフライ級ボクシングのチャンピンオンになる。

グラブ(演:マーク・ボヴィネッリ)
小人の一人。元々はパブを経営していた。白雪姫に対して最も好意を寄せていた。
マーク・ボヴィネッリは代表作に『恋人たちのパレード』などがあります。
白雪姫に剣術を教える。何かと一人だけ白雪姫と一緒になりたい願望を持っている。
王国を救った英雄となり、その後は念願だった恋人を見つけて結婚する。

ハーフ・パイント(演:ジョー・ノッフォ)
小人の一人。食欲旺盛で常に何か食べている。小屋のカギを持っている。
ジョー・ノッフォは代表作に『俺たち庶民派シューター』などがあります。
白雪姫にカップシャッフルをやって、洞察力を鍛える担当をする。
王国を救った英雄となり、その後は相変わらずの食欲旺盛。

ナポレオン(演:ジョーダン・プレンティス)
小人の一人。盗賊団の頭脳とも言える存在。白雪姫を最初に認める。
ジョーダン・プレンティスは代表作に『ヒットマンズ・レクイエム』などがあります。
白雪姫に変装の仕方や変装用の服、それに立ち回りなどを教え込む。
王国を救った英雄となり、その後はカリスマ美容師となる。

ウルフ(演:セバスチャン・サラセーノ)
小人の一人。最後に自己紹介をする。小人たちの中で最も体格が大きい。
セバスチャン・サラセーノは代表作に『Live Evil』などがあります。
常にオオカミの毛皮を被っていて、常に遠吠えをしている。
王国を救った英雄となり、その後は再びオオカミの群れに帰った。

チャック(演:ロナルド・リー・クラーク)
小人の一人。唯一の東洋系で、自己紹介する時は「お口にチャック」を忘れない。
ロナルド・リー・クラークは代表作に『Epic Movie』などがあります。
白雪姫にパチンコの撃ち方や接近戦での格闘などを教えていた。
王国を救った英雄となり、その後はサーカス団に入団する。

国王(演:ショーン・ビーン)
白雪姫の父親で王国の王。白雪姫を育てるも女王の策略で死んだと伝えられる。
ショーン・ビーンは近年の出演作に『オデッセイ』、『ピクセル』などがあります。
実は女王の魔法で怪物に変身にされていた。白雪姫によって元の姿に戻る。

感想

個人的な評価

グリム童話の『白雪姫』を原作にした実写映画。
監督はインド出身の映像作家、CMディレクターのターセム・シンが務めています。
本作の注目する点は初の悪役となるジュリア・ロバーツが話題となりました。
基本的に主人公として主演を張っているジュリア・ロバーツ初の悪役が本作最大の見どころ。
本来なら意地悪く嫉妬心にまみれた恐ろしいキャラクターだが、コメディ主体となっている本作ではマイルドになっている。
やはり、本物の悪女を演じるにはジュリア・ロバーツが納得しなかったのかもしれない。
その為にジュリア・ロバーツが演じているコミカルな女王という感じになりました。
これは完全に失敗しているという感じで、演者があってのキャラクターになっている。
つまり、ジュリア・ロバーツがあっての役になってしまっているという事になる。
これは個人的にダメなタイプのキャラクターで、ジュリア・ロバーツが弾けているようで実は自分のイメージを保つ為に抑えているように見えた。
それならば、同じ『白雪姫』を題材にした『スノーホワイト』で女王を演じたシャーリーズ・セロンの方がずっとキャラクターとして立っているのです。
だからと言って、本作の白雪姫が突出したキャラクターだとも言えません。
演じているリリー・コリンズはフィル・コリンズの娘として有名だが、それ以上に彼女の眉毛がどうしても気になる。
リリー・コリンズの本体は眉毛ではないかと思うほど、そこにしか目が行かなかった。
本作はターセム・シン監督の作品という事で、さすがに劇中での踊りはなかったが、エンドロールではボリウッドを思わせる歌と踊りがあります。
それをやるならば、劇中に取り入れても良かったと思うほど、オリジナリティのある演出になるだけに、ちょっとばかり惜しいところです。
インド人ではないハリウッドでボリウッドをやる事っだけも印象が違ったのかもしれない。
結局、初の悪役をやったジュリア・ロバーツは消化不良、白雪姫の本体は眉毛、7人の小人も描写不足、王子はどこに魅力があるのか分からない。
確かに楽しそうな雰囲気が出ているけど、今一つインパクトに欠ける作品でした。