作品紹介
公開年月 | 2016/03/04 |
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ジャンル | アクション/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | ババク・ナジャフィ |
脚本 | クレイトン・ローテンベルガー、カトリン・ベネディクト、ほか |
製作 | マーク・ギル、ジョン・トンプソン、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
ホワイトハウス陥落の悪夢から2年後、英国首相が不可解な死を遂げ、ロンドンで葬儀が執り行われようとしていた。
米大統領はじめ各国の首脳たちが葬儀に参列する為にロンドンへと集結するが、厳戒態勢の中で同時多発テロが勃発する。
西欧諸国の首脳が次々と犠牲となる中、米大統領はシークレットサービスのマイクとともに素早い対応で現場から脱出する。
その後、非常事態宣言が発令されたロンドンで、100人を超えるテロリストの攻撃からマイクは大統領を守る為に奮闘するのだった。
登場人物&出演者
・マイク・バニング(演:ジェラルド・バトラー)
主人公。シークレットサービス。大統領とは友人だが、生まれる子供の為に辞職を考えている。
ジェラルド・バトラーは近年の出演作に『キング・オブ・エジプト』、『スマイル、アゲイン』などがあります。
何かと用心深く、子供部屋に6つの監視カメラを設置するほど心配性な一面を持つ。
襲撃後、誰よりも率先して行動し、大統領をずっと守っていました。
射撃の腕はピカイチであり、確実に敵を黙らせるほどの技術を持っている。
しかも、相手に対して容赦せず、慈悲すらないほどの殺人マシーンとなります。
完璧超人のジェラルド・バトラーだからこそ説得力あるキャラクターです。
・ベンジャミン・アッシャー(演:アーロン・エッカート)
大統領。マイクとは友人で一緒にジョギングをする仲。
アーロン・エッカートは近年の出演作に『ハドソン川の奇跡』、『アイ・フランケンシュタイン』などがあります。
襲撃後にマイクの指示に従って逃げ回るが、政治家なので戦闘はまったくできません。
ただ、演じているアーロン・エッカートなら銃をぶっ放しても不思議じゃない。
結局は捕まってしまうが、それでも大統領らしく毅然とした態度をみせます。
気がついたら、最後にはマシンガンをぶっ放しているが、アーロン・エッカートなら納得。
・トランブル(演:モーガン・フリーマン)
副大統領。大統領が葬儀に行く直前まで休暇を楽しんでいた。釣りで大物を逃している。
モーガン・フリーマンは近年の出演作に『ベン・ハー』、『グランド・イリュージョン/見破られたトリック』などがあります。
現場にいる若い大統領と作戦本部にいる年老いた副大統領という構図。
モーガン・フリーマンは座って敵と対面して会話をするのが似合っています。
最後に仕上げをする場面では、一番おいしいところを取っていくのも彼らしいです。
・リン・ジェイコブス(演:アンジェラ・バセット)
シークレットサービス長官。マイクの上司で生まれてくる子供の名付け親を引き受ける。
アンジェラ・バセットは代表作に『マルコムX』、『TINA/ティナ』などがあります。
今回の葬儀参加に反対していたが、大統領の決定に従って同行する事になる。
・リア・バニング(演:ラダ・ミッチェル)
マイクの妻。妊娠中で子供部屋のレイアウトを楽しんでいる。
ラダ・ミッチェルは代表作に『ピッチブラック』、『サイレントヒル』などがあります。
イギリスへ向かう夫を心配するが、気丈に彼の帰りを待つ強い女性でした。
・ジョン・ランカスター(演:パトリック・ケネディ)
MI5長官。ロンドンの警備状況を芳しくないと評価し、内部告発者を探す任務を請け負う。
パトリック・ケネディは代表作に『戦火の馬』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/命の泉』などがあります。
実は彼こそが内部告発者であり、2000万ユーロで国を裏切るクソ野郎でした。
・カムラン・バルカウィ(演:ワリード・ズエイター)
アミール・バルカウィの息子。2年前のドローン攻撃で生き残っていた。
ワリード・ズエイターは43作に出演し、代表作に『ヤギと男と男と壁と』があります。
今回の作戦で現場の指揮をあたり、大統領を生放送で殺す大役を担っていた。
的確な指示で大統領たちを追い詰めるが、最後はマイクが用意した罠で最期を迎えた。
・アミール・バルカウィ(演:アロン・モニ・アブトゥブール)
悪役。中東の武器商人。やりたい放題でG8に目をつけられて抹殺されるはずだった。
アロン・モニ・アブトゥブールはイスラエル出身で、代表作に『ワールド・オブ・ライズ』、『ダークナイト・ライジング』があります。
2年前にドローン攻撃で抹殺されるはずが、運良く息子二人とともに生き延びる。
その代わり結婚式を行っていた娘を失い、そこから復讐の為に計画を進めていきました。
莫大な資金と人材を使って、ありえないようなテロ攻撃を仕掛ける壮大な作戦を決行した。
感想
個人的な評価
前作の『エンド・オブ・ホワイトハウス』を観ているつもりだった。
しかし、どうやら未鑑賞だったようで、続編である本作が初見となりました。
本作はシークレットサービスが大統領を守るという作品だと分かっていた。
過去にもシークレットサービスが大統領を守るという映画はたくさんあります。
すぐに思いつくのはクリント・イーストウッドの『ザ・シークレット・サービス』です。
本作は地味に展開すると思っていたが、タイトルにある“キングダム”の意味を理解した。
テロリストによる襲撃が始まった時から最後まで凄まじいテンポで進んでいきます。
国ではなく、ただの一個人による復讐劇を世界的にやってしまうという内容。
こんなバカげた事を実際にやるテロリストはいないだろうが、本作は緊迫感と緊張感のある構成でした。
襲撃が始まってからの展開は目が離せないほどで、息もつけないようなシーンの連続です。
さすがに主人公は補正があるのでしょうがないけど、それを感じさせない構成だった。
大統領を守る主人公の殺人マシーンと化す姿は普通なら引いてしまうだろう。
だが、本作はそれ以上に襲撃を企てたテロリストの残酷なやり方が上回っている。
だから単純に主人公が殺しまくっても、それを始めたヤツが更に悪いという印象を上手くつけていると思います。
そのおかげで殺人マシーンと化した主人公でも、敵を倒していく過程は気持ちよくする思えてしまうようなトリックがあります。
ですが、これは逆に中東の人間から批判を買うような内容だと言えます。
世界のテロリストはほとんど中東にいるので、こればかりは仕方ないだろうと思う。
本作はストーリー性はないが、魅せる映画としての演出が非常に秀逸です。
襲撃が始まってから最後までも緊迫感と緊張感を与えてくれる良作だったと思います。