作品紹介
公開年月 | 2020/02/07 |
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ジャンル | SF/ホラー |
原作 | なし |
監督 | ジャスティン・マコーネル |
脚本 | ジャスティン・マコーネル |
製作 | ジャスティン・マコーネル、アヴィ・フェダーグリーン、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
街中で次々と姿を人間たちは、消える直前に人の形をした“生き物”に接触していた。
その正体は人間の記憶と命をすべて乗っ取る“地球外生命体”で、一定期間を過ぎると次の体を求めて人間に寄生していく。
冷酷な地球外生命体はある男を乗っ取った事で、彼の妻を愛し始めると、彼女の人間に乗っ取りながら近づいていくのだった。
登場人物&出演者
・ジュリア・ウィルソン(演:ローラ・バーク)
ヒロイン。一人息子を亡くしたばっかりで、夫も自分の元を去ってバーに入り浸りとなる。
ローラ・バークは代表作に『Monkey in the Middle』、『Expecting』などがあります。
そこで様々な人間から声をかけられると、異性からのアプローチにすぐ落ちるビッチに。
ロバートから熱烈なアプローチを受けると、寂しさから彼にすべてを委ねてしまう。
腐敗するロバートから衝撃の告白をされ、なぜか敵意を持ってぶっ殺そうとした。
最後は謎の生命体に姿を奪われ、そのまま腐敗するも卵に還って老人として転生する。
・ロバート(演:ジャック・フォーリー)
ジュリアと仲良くなっていたイケメンのおじさん。食事をする仲でそれを利用される。
ジャック・フォーリーは代表作に『Fugue』、『Christmas with a Prince: Becoming Royal』などがあります。
朝食後にジュリアと別れると、それを見ていた謎の生命体に成り代わられてしまう。
ようやく謎の生命体が本来の目的を果たし、穏やかな日々を過ごして幸せを噛みしめる。
ついに腐敗の時がなんの前触れもなくやって来ると、意を決してジュリアに告白する。
最後はなぜか急にブチ切れたジュリアに殺されそうになり、仕方なく成り代わる事となる。
・レイチェル(演:レイチェル・ヴァンデュザー)
サムの歯科医院で受付をしている。恋人がいるけど、なぜかサムと不倫をしている。
レイチェル・ヴァンデュザーは本作が長編映画デビュー作となります。
家庭が上手くいってないと分かっているが、あくまで自分の給料が上がる目的で付き合う。
謎の生命体に成り代わると、バーにいたジュリアと会って同性として会話を楽しむ。
カウンセラーを紹介され、ジュリアに段々と距離を近づけるも腐敗が始まってしまう。
最後はジュリアと仲良くするロバートを見つけ、彼に成り代わって目的を果たした。
・サム・リチャードソン(演:サム・ジェームズ・ホワイト)
歯科医師。妻と二人の娘を持つ父親。受付をしているレイチェルと不倫関係となる。
サム・ジェームズ・ホワイトは代表作に『Margaret’s Museum』、『Blessed Stranger: After Flight 111』などがあります。
車でレイチェルと会っている時に謎の生命体が来て、死なない為に成り代わってしまう。
家庭がほぼ崩壊している愛情のない家族に呆れ、バーでジュリアと気楽な会話をする。
家族としての生活ができず、体が腐敗していくと、不倫相手のレイチェルを呼び出した。
最後はモーテルに来たレイチェルを迎え入れ、当然のように彼女に成り代わる事になった。
・フレディ・ランソン刑事(演:スティーヴ・カサン)
数日間行方不明だったエミリーの家に来た。本人が出てきたが事情を聞く為に家へ入る。
スティーヴ・カサンは代表作に『Tower』、『Believe in You』などがあります。
コーヒーをもらって寛いでいたが、エミリーの肉体が腐敗を始めたので代わりとなる。
刑事として銃を所持して笑っていたが、結局は使い所がなくて無意味になっていた。
バーにいたジュリアに声をかけ、彼女の好みを知っているのですぐに打ち解けていた。
最後は腐敗が始まると、不倫していたサムを見つけて、彼に成り代わる事となった。
・エミリー・ロバーツ(演:エリツァ・ベイコ)
謎の生命体が成り代わった豊満な女性。ベッドの隣に干からびた本物が一緒に寝ていた。
エリツァ・ベイコは代表作に『Sweet Karma』、『10-57』などがあります。
オリジナルはかなりの酒豪で謎の生命体を苦戦させ、なぜかナイフで刺されていた。
ジュリアが通うバーに行って声をかけるが、同性の為に深くまで入り込めずに諦める。
夫から数日間の行方不明を咎められるが、うるさくなったので容赦なくぶっ殺した。
最後は数日行方不明だったおかげでランソン刑事が家を訪れ、腐敗が始まり彼を襲った。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映された作品となります。
監督、脚本、共同製作を務めるジャスティン・マコーネルにとって長編映画3作目となる。
なんだか『スピーシーズ』シリーズを連想させるようなジャケットの雰囲気ですが、残念ながらまったく違っています。
そもそも地球外の生命体なのか、何かの突然変異なのか説明どころか、本人すら分かっていないからなんとも言えません。
多分、これは製作側があまり深く考えていないか、何か意味をもたせようとするごまかしだと思います。
大体の場合は後者だと解釈した格好つけをするだろうが、実際は他の作品からパクったとバレないように前者という事がほとんどである。
本作の主人公は生きる為に姿を変えていくが、その目的は二度目に感じた「愛」をもう一度味わいたいという願望だけとなる。
寄生するというより、ターゲットにした人間に成り代わる点では、なんだか『ヒドゥン』シリーズを思い出しました。
更に説明があまりなくて、淡々と人間を狩っていく感じは『アンダー・ザ・スキン/種の捕食』なんかも思い出しました。
しかしながら、それらの作品と比べてもスケールが非常に小さく、一応はアクションっぽい事をしているけど泥臭すぎて笑える。
オリジナリティとして、謎の生命体となる主人公の一人語りで、心理描写をしっかりと語っている点では上記の作品とは違っています。
ただ、向かっている目的があまりに小さく、いくら中身が同じでも姿が違った者にベッドインしそうなヒロインのビッチさを引き立てているだけに感じる。
謎の生命体が抱く「愛」の感情を描きたいせいで、ヒロインをビッチにしてしまうと、その一途な想いが逆に軽くなってしまうのは違うような気がする。
こういう作品が好きな人は好きだろうが、基本的に『ヒドゥン』や『アンダー・ザ・スキン/種の捕食』と比べると見どころが少ないと思います。
何よりオチが冒頭と何も状況が変わっておらず、主人公がただ自分の生きる道を肯定するだけという個人的に一番キライな終わり方でした。
観ている側に深いメッセージを与えようという演出は嫌いで、そこはしっかりと明確な答えを出して欲しかったです。