エレクトラウーマン&ダイナガール RE-2422

作品紹介

公開年月  2016/09/07
ジャンル  アクション/コメディ
原作  テレビドラマ 『エレクトラウーマン&ダイナガール』
監督  クリス・マーズ・ピリエーロ
脚本  クリス・マーズ・ピリエーロ
製作  マーティ・クロフト
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

オハイオ州の田舎町、スーパーヒーローに憧れるロリとジュディは、ある日、コンビニで強盗と遭遇する。
意図も簡単に犯人を撃退した二人の勇姿を動画サイトにアップされると、瞬く間に人気者に。
ヒーロー専門の芸能事務所にスカウトされ、スーパーヒーローとして活動するが、夢とはほど遠い仕事に二人の仲がギクシャクし始めるのだった。

登場人物&出演者

ロリ/エレクトラウーマン(演:グレイス・ヘルビグ)
主人公。長髪で少し年増。食べ過ぎてお腹の調子を崩す。攻撃の手段は単純なパンチ。
グレイス・ヘルビグは代表作に『ダーティー・サーティー』などがあります。
CMMのスカウトを一番喜び、乗り気じゃなかったジュディを説得してオハイオから出る。
ダンの熱烈なアプローチとミーハーな性格が出てしまい、彼の言われるがままにする。
調子良く人気が出て、ダンの猛烈なプッシュで一気に看板級の存在になっていく。
だが、当初の信条をすっかりと忘れて、有頂天になるという典型的な天狗になるクソ。
更にジュディがようやく不満をぶち撒けると、今度は手の付けられないクソになる。
当然ながらクライマックスでは仲直りするけど、明らかにムリのある流れでした。

ジュディ/ダイナガール(演:ハンナ・ハート)
主人公。短髪で武器開発担当。所持しているダイナサクションは相手の腕をもぎ取る威力。
ハンナ・ハートは代表作に『ダーティー・サーティー』などがあります。
売名行為や作られた経歴を嫌い、あくまで手作りの武器で悪を倒す信条を持っている。
その為、ダンが打ち出すブランド戦略について納得できず、ロリよりも冷遇される。
当初はパートナーだったエレクトラウーマンだが、ダンの陰謀で助手に格下げされる。
明らかに正しい事を言っているのにロリは耳を貸さず、一人だけイライラする残念な人。
やっと不満をぶち撒けるが、結局は一人じゃ何もできないという無能さを自分でアピール。
こちらも仲直りするが、せっかくの良いキャラクターを自分で台無しにしていました。

ダン・ディクソン(演:アンディ・バックリー)
ヒーロー専門の芸能事務所であるCMMの社長。自分の写真を飾るほどのナルシスト。
アンディ・バックリーは代表作に『ジュラシック・ワールド』、『かぞくはじめました』などがあります。
人助けする事よりも利益を上げる事を第一に考える典型的なビジネスマンタイプのクソ野郎。
言う事を聞かないヤツ、自分の意見にケチをつけるヤツを徹底的に冷遇する人望のない男。
儲ける為なら手段を問わないクソ野郎だが、最後の方では特に何もなく触れられず。

メジャー・ヴォント(演:クレイトン・チッティ)
CMMの看板を背負うスーパーヒーロー。瞬間移動の超能力を持っている。
クレイトン・チッティは代表作に『Primary』、『Blood Ivy』などがあります。
新しい契約ではダンとは意見が合わず、結果としてエレクトラウーマンにその座を奪われる。
再び人気を独り占めしようとエンプレスに立ち向かうが、あっさりと片付けられるアホ。

フランク・ヘフリン(演:クリストファー・クーツ)
CMMで武器開発を担当している。過去に大事なジョナサン・フリスビーを失っている。
クリストファー・クーツは本作が映画デビュー作となっています。
エンプレスの情報をジュディから求められるが、なぜか一人感傷に浸るちょっと怖いヤツ。
武器や道具を調達してくれる便利屋だが、なぜか常に何か食べているキャラクター設定。

バーニス(演:マトレヤ・フョードル)
大学生。両親をなくし、育ての親は無職で生活保護を受けている劣悪な環境で暮らす。
マトレヤ・フョードルは代表作に『カオス・セオリー』、『スリザー』などがあります。
ねじ曲がった性格のせいでスーパーヒーローに憧れるロリとジュディを小バカにしている。
実はロサンゼルスに現れたスーパーヴィランのエンプレス・オブ・イーブルというオチ。
しかも、能力はテレキネシス、頑丈な皮膚と無敵すぎる能力があまりにもチートすぎます。

感想

個人的な評価

本作は最近ハリウッドで多く製作されているスーパーヒーローを手本にした作品。
ただ、本作はアメコミが原作ではなく、70年代に放映されていたドラマシリーズが原作。
残念ながらまったく知らなかった原作だが、本作は現代風にアレンジされている。
最初は『キック・アス』や『スーパー!』などの超能力がないヒーローが活躍する内容だと思っていた。
だが、本作は普通に超能力を持ったスーパーヒーローが当たり前のように登場している。
その中で主人公の二人は超能力を持たず、正義の心だけで戦う内容となっている。
ただし、本作のスーパーヒーローがマネジメント化され、正義の為というよりは人気の為に戦うという残念な設定。
それをすべて取り仕切るCMMと契約する事こそが本物のスーパーヒーローというスタント。
主人公の二人はオハイオ州の小さな街で独自に活動していたローカルなスーパーヒーロー。
現代風のアレンジとして、彼女たちの活躍がネットで公開されて話題を呼ぶという点だろう。
それからトントン拍子に人気が上がっていくが、二人はお互いの関係がギクシャクする。
どう考えても何もしていないエレクトラウーマンのロリがすべて悪いように見える。
逆に本当のスーパーヒーローであるダイナガールのジュディは応援したくなる。
その対比で本作は進めているが、地の底まで自分の評価を落としたロリは挽回するには描写が足りなさすぎる。
基本的にロリは自己中でスーパーヒーローをやっている自分が大好きのような印象。
友達のジュディを助けるのは友情ではなく、それをやっている自分が愛しいという印象。
とにかく、最初から最後までロリというキャラクターがクソすぎて、悪役であるエンプレス・オブ・イーブルがかすんで見えてしまった。
本作は途中からロリがワガママな女優にしか見えず、これが本性じゃないと思わせるほど。
もちろん、終盤ではジュディと和解するが、中身が変わっていないから説得力なし。
これに加えて、一応の悪役となったバーニスの倒し方があまりにもチープすぎて萎える。
キャラクター設定の時点で失敗しているようにしか見えない決着のつけ方でした。
内容はどうでも良くなるぐらい、ロリという主人公なのに悪役よりもヒドイ悪女が物語を台無しにしてくれている。
ここでロリに対して何かの制裁を加えれば、スッキリするところだが、アザ一つも作らずに無敵の悪役を倒すのは手抜きにしか感じない。
最後までロリの挽回を期待したが、まったくなかった事に残念と思うしかない作品でした。