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五日物語/3つの王国と3人の女 RE-2703

五日物語/3つの王国と3人の女 RE-2703

作品紹介

公開年月  2016/11/26
ジャンル  ファンタジー/ドラマ
原作  イタリアの民話集 『ペンタメローネ 五日物語』
監督  マッテオ・ガローネ
脚本  エドアルド・アルビナティ、ウーゴ・キーティ、ほか
製作  マッテオ・ガローネ、ジェレミー・トーマス、ほか
製作国  イタリア、フランス
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

3つの国が君臨する世界、ロングトレリス国では不妊に悩む国王は魔法使いの助言に従い、自らの命と引き換えに海の怪物を仕留め、その心臓を食べた女王は男の子を一日で産むが…。
ストロングクリフ国では人目を避けて暮らす老姉妹だったが、好色の国王が姉の歌声に心を奪われ、姉は不思議な力で若さと美貌を取り戻すが…。
ハイヒルズ国ではまだ見ぬ大人の世界に憧れを抱く王女は結婚をせがむと、彼女の前に醜く巨大な男が嫁ぐ事に…。

登場人物&出演者

【ロングトレリス国】

女王(演:サルマ・ハエック)
不妊にずっと悩んでいる。劇を鑑賞しても無表情で、身重の役が出ると気分を悪くする。
サルマ・ハエックは近年の出演作に『ヒットマンズ・ボディガード』、『おとなのワケあり恋愛講座』などがあります。
突然訪れた魔法使いの言葉に従い、国王が命を賭して懐妊させるも興味は子供にしかない。
16年後、立派に成長した王子エリアスだが、召使いの子と瓜二つだが一緒にいる事を許さず。
どうしてもジョナの存在を許さず、こっそりと殺そうとするも失敗して逃げられてしまう。
最後は魔法使いに頼んで怪物に変えられ、ジョナを殺そうとするもエリアスに殺された。

・エリアス(演:クリスチャン・リース)
国王が命を賭して倒した海の怪物から抜き取った心臓を食べた女王が身籠もった息子。
クリスチャン・リースは代表作に『The Infidel』などがあります。
瓜二つであったジョナとは兄弟同然だと思って一緒に遊んでいたが、母親は許さず。
一緒にいる事を禁じられるが、黙ってジョナと入れ替わるも母親にバレてしまう。
ジョナが殺されそうになって旅に出ようとすると止めるが、結局は見送る事になる。
最後は身の危険が迫ったジョナを探し出し、知らずに怪物になった母親を殺してしまう。

ジョナ(演:ジョナ・リース)
国王が命を賭して倒した海の怪物の心臓を調理した生娘の召使いから生まれた息子。
ジョナ・リースは代表作に『The Infidel』などがあります。
エリアスと同じく父親のいない環境で育つが、召使いの息子という立場の違いがある。
それでも瓜二つのエリアスを兄弟同然と思って一緒にいたが、彼の母親から警告を受ける。
しかし、女王を騙してエリアスのフリしていた事がバレ、危うく殺されそうになり旅に出る。
最後は怪物に襲われるところをエリアスに助けられ、無事に母親の元へ帰還する事ができた。

【ストロングクリフ国】

国王(演:ヴァンサン・カッセル)
ロングトレリス国の王が亡くなり、その葬儀に向かう途中の馬車で女二人を連れ込んでいる。
ヴァンサン・カッセルは近年の出演作に『ゴーギャン/タヒチ、楽園への旅』、『グザヴィエ・ドラン/バウンド・トゥ・インポッシブル』などがあります。
生粋の女好きで基本的に酒池肉林に溺れており、若くて美しい娘をいつも探している。
たまたま町から聞いた歌声に惹かれ、そこに住む若い娘に贈り物をして口説き始める事に。
実は老婆だとは知らずベッドを共にするが、正体を知って驚き兵士に窓から放り出した。
最後は若返ったドーラを妻に迎えるが、彼女の老化が始まった事を知らず出て行くのを見る。

ドーラ(演:ヘイレー・カーマイケル)
城下の粗末な家に暮らす老女姉妹の姉。身寄りがなく、妹のインマと一緒に暮らしていた。
ヘイレー・カーマイケルは代表作に『帽子を脱いだナポレオン』などがあります。
歌を歌っていたところを国王が聞いて、それに惚れられて高価な贈り物をもらってしまう。
戸惑いながらも喜ぶが、やって来た国王にキレイな妹の指を見せて、城へ行くと決意。
明かりのない状態で一夜を過ごすも正体がバレ、窓から放り出されるも魔女により若返る。
最後は国王と結婚して妹の暮らしを助けるが、肌が再び老化し始めるとその場から立ち去る。

インマ(演:シャーリー・ヘンダーソン)
城下の粗末な家に暮らす老女姉妹の妹。姉のドーラと同じく老いて支え合って生きていた。
シャーリー・ヘンダーソンは代表作に『ハリー・ポッターと秘密の部屋』、『T2/トレインスポッティング』などがあります。
国王が家を訪れると困惑した様子で、正直に話そうとするもドーラに止められてしまう。
再び国王が訪れて指を見せるハメになるが、ドーラの代わりに指を差し出して納得させる。
結婚式に呼び出されると、若返った姉の姿に喜び、一緒にいたいと話すも追い出される。
最後は若返ろうと肌を剥ぐも、血だらけとなった状態でノロノロと城へ向かっていく。

若いドーラ(演:ステイシー・マーティン)
国王が驚いて窓から放り出され、森で倒れていたところを魔女に救われて若返った姿。
ステイシー・マーティンは代表作に『アナザー』、『ハイ・ライズ』などがあります。
妹のインマを結婚式に招待し、自分が若返った事や今後は困る事がないと話した。
しかし、ハイヒルズ国の女王が即位する式典で老化を知り、その場から逃げ出してしまう。

【ハイヒルズ国】

国王(演:トビー・ジョーンズ)
昔は一人娘を可愛がっていた子煩悩な国王。しかし、娘が年頃になると気持ちが離れる。
トビー・ジョーンズは代表作に『ミスト』、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』などがあります。
ヴァイオレットが歌を披露していた時にノミを発見し、そのままなぜか飼う事になる。
ノミはすくすくと成長していき、ヴァイオレットが婿の話を持ち込んでも興味を示さない。
しかし、巨大化したノミが死ぬと、その皮を剥いで当てた者に娘を嫁がせると宣言する。
最後は鬼のような男に嫁いだ娘が男の生首を片手に帰還し、後悔して彼女に王位を継がせる。

ヴァイオレット(演:ビビー・ケイヴ)
国王の一人娘。昔は国王に可愛がられていたが、年頃になってくると興味が薄れていた。
ビビー・ケイヴは代表作に『Great Expectations』、『On Chesil Beach』などがあります。
まだ見ぬ婿について憧れと幻想を抱き、年頃になって父親に嫁ぐ相手を探して欲しいと願う。
可愛がっていたノミが死に、その皮を当てた者に嫁がせると言われて渋々納得する。
しかし、与えたのは鬼のような男でその暮らしは悲惨で、一時はサーカス一家に助けられる。
最後は鬼のような男を殺し、生首を持ち帰って国王に差し出し、王位に就く事となった。

感想

個人的な評価

本作は「世界初のおとぎ話」と言われる『ペンタメローネ/五日物語』を原作にした作品となっています。
監督を務めるのは『ゴモラ』、『リアリティー』でカンヌ国際映画祭グランプリを二度受賞したマッテオ・ガローネが務めています。
本作はファンタジー映画であるけど、子供向けではなく、完全なる大人向けのファンタジーとなっています。
しかも、本作のメインは女性たちの特権、欲望、憧れをダークな世界観で描かれています。
本作を単純なファンタジー映画だと思って鑑賞してしまうと、色々と肩透かしを食らいます。
基本的に派手な戦いはなく、終始に渡って物静かな感じで物語が展開していきます。
タイトルから分かるように本作は三つのエピソードを同時進行させるが、それぞれが独立した物語となっています。
ただ、共通しているのは女性ならば、一度は通るであろう道を美しくも残酷に描かれている。
一つ目のエピソードでは、女性に生まれたならば、一度ならず二度、三度と望む愛しき我が子についての辛辣な物語です。
子供の為ならば、どんな犠牲も厭わない母親としての強い愛情を表現する一方で、それ以外をどんな手段でも排除するという恐ろしい一面を見せています。
二つ目のエピソードでは、年を召した女性ならば、ずっと付きまとうであろう老化でしょう。
それまで貧しく暮らしていた老婆たちに訪れた幸運だが、己の容姿に対する悲観的ながら希望を持つ姿が描かれていました。
三つ目のエピソードでは、年頃の女性ならば、恋い焦がれる「愛」について描かれるが、その扱いは一番酷だったのかもしれません。
それぞれのエピソードには女性の選択が迫られ、彼女たちは自分の欲に忠実となった結果がダークな話しで表現されています。
本作は女性の為の物語と言っても過言じゃない内容であり、その為に男たちは犠牲やだらしない役目を担っていました。
劇中でも語られる言葉に「何を得れば、何かを失う」という世の中の因果をきちんと教えている作品になっています。
現に一つ目のエピソードでは母親が犠牲となり、二つ目のエピソードでは妹が犠牲となり、三つ目のエピソードでは心が犠牲となりました。
おとぎ話というのは人生の教訓や皮肉を込められた風刺などであり、元々は子供ではなく大人に言い聞かせる物語でした。
その為、意外にもバッドエンドの物語が多く、ハッピーエンドにしているのは子供に言い聞かせる為に改編されたと言われています。
そんな本作は大人の為のおとぎ話なので、決してハッピーエンドではなく、得る代わりに何かの代償を支払う結末が用意されていました。
本作は決してエンターテイメント性の高い作品ではないが、内包している皮肉や風刺を理解すれば、楽しめる一本だと思います。

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