ゲヘナ RE-2990

作品紹介

公開年月  2019/01/04
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  片桐裕司
脚本  片桐裕司
製作  キム・クデ
製作国  日本、アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

リゾートホテル建設の視察の為、サイパン島を訪れた土地開発会社のポリーナとタイラー、現地のコーディネーターのアランとペペ、カメラマンのデイヴ一行はジャングルへ向かう。
そこで洞穴を見つけて奥へ進んでいくと、数体のミイラ化した死体があって、そこは米軍も把握していなかった旧日本軍の秘密基地だと判明。
更に奥では不気味な老人がいて、その場所に秘められた太古から続く呪いにポリーナたちは翻弄される事になるのだった。

登場人物&出演者

ポリーナ(演:エヴァ・スワン)
土地開発会社の社員。リゾートホテルの建設予定地を視察。6年前に息子を海で亡くす。
エヴァ・スワンは代表作に『Alien Inhabitant』、『The Ruffian』などがあります。
アランとは親しい間柄であるが、あくまでビジネスとしてやって来てシビアに視察する。
洞穴の安全性を確かめるべく入り、不気味な老人と遭遇し、気絶から起きると異変を感じる。
先住民の呪いだと分かると、ペペに解く方法を与えるもアランに邪魔されてしまう。
最後はタイラーの言葉で真実が分かって、彼に「愛している」と残して撃たれて死亡した。

タイラー(演:ジャスティン・ゴードン)
土地開発会社の社員。ポリーナの同僚で建築コンサルタント。日本語がなぜか分かる。
ジャスティン・ゴードンは代表作に『人喰いトンネル/MANEATER-TUNNEL』があります。
現地コーディネーターのアランと仲良く話すポリーナを気にして、素直に質問していた。
洞穴の中を確かめる必要性があると判断し、怖がる事なく調査の為にドンドン入っていった。
生き残ろうとするアランの暴走で腹部を刺されるが、カメラの映像から真実を知ってしまう。
最後はポリーナに真実を話し、彼女への愛を口にして射殺し、自身も血を流して死亡した。

デイヴ(演:マシュー・エドワード・ヘグストロム)
カメラマン。日本で変なTシャツを買わされて笑われる。過去に姉を事故で亡くしている。
マシュー・エドワード・ヘグストロムは本作が長編映画デビュー作となります。
サイパンを楽しんでいたが、Tシャツの意味を聞かされて笑われている意味を知った。
洞穴に入る前に地元民が落とした人形を拾い、閉じ込められるとアランたちのせいにした。
チャモロの伝説について詳しく、洞穴が何かの儀式に使ったとして怯えていた。
最後は亡くなった姉の幻覚で恐怖していたが、結局は暴走するアランに殺されてしまう。

ペペ(演:ショーン・スプロウリング)
現地のコーディネーター。先住民を祖先に持つ地元民。古い掟に縛られる地元を嫌がる。
ショーン・スプロウリングは代表作に『Wolf Mother』などがあります。
アランの部下として忠実に働き、少しでも予算を浮かせようとボロボロの車をレンタルする。
洞穴に入る事を躊躇ったが、ポリーナたちが入っていくせいでアランに仕方なく従った。
先住民を祖先に持っているだけにいち早く状況を察知し、自傷して呪いの言葉を口にした。
最後は暴走するアランの前に立ちはだかるもボコボコにされ、勝利を確信して死亡した。

アラン(演:サイモン・フィリップス)
現地のコーディネーター。あくまでビジネスとして仕事を考える。金儲けには目がない。
サイモン・フィリップスは代表作に『UFO/侵略』、『レベル15』などがあります。
リゾートホテルの建設予定地で反対するデモが起きても、金さえ渡せば問題ないと言い張る。
洞穴に入ると死体が転がり聞いていた話しと違い戸惑い、不気味な老人を突き飛ばした。
ずっと異変について信じず、気が狂ったペペすらもボコボコにして生き残ろうとする。
最後は死にゆくタイラーの言葉でようやく気付くが、70年後の自分に殺されるまで生きた。

不気味な老人(演:ダグ・ジョーンズ)
洞穴の奥にいた不気味な老人。ポリーナたちがやって来ると声を聞いて駆け寄ってきた。
ダグ・ジョーンズは近年の出演作に『フィフス・パッセンジャー』、『デンジャー・エレメント』などがあります。
別の部屋から来たアランに向かった走ってきて、彼に「早く出て行け」と強い口調で話す。
気味悪がったアランに突き飛ばされて壁にぶつかり、その衝撃で後頭部を強打して死ぬ。
実はタイムスリップしたアラン自身であり、何をしても絶対に死なず次の誰を待っていた。

感想

個人的な評価

本作はハリウッドで活躍する特殊メイクアップ・アーティストの片桐裕司にとって長編映画監督デビュー作となります。
日本とアメリカの合作となりますが、本作は基本的に洋画のジャンルに入っています。
舞台は日本人が多く観光で訪れるサイパンとなっているが、華やかイメージとは違った一面を映し出しています。
第二次世界大戦では日本軍が侵略したサイパンだが、先住民たちが信仰する聖なる場所について物語が展開されています。
さすがに本作は日本人監督が務めているので、ベースとしてジャパニーズ・ホラーとなる。
音や急に何か現れるアメリカン・ホラーの王道的な手法を取り入れているが、あくまで暗闇でジメジメとした怖さを演出しています。
本作の象徴的なキャラクターである老人が早々に登場するが、ラストでようやく正体が分かって彼のセリフに納得ができる。
単なるホラー映画だと思ったら、呪いによってタイムスリップするSF的な要素は少し新鮮味がありました。
ただし、そのタイムスリップした要素はラストのオチの為だけに用意されていて、全体的にはあまり活かされていないと思いました。
ほとんど暗い映像になっているので、いつものように観る気持ちが半減してしまったのは非常に残念でならなかった。
当初は不気味な老人が登場人物たちを追いかけ回す展開を期待したが、単なるオチの為の要素という点ももったいないと感じた。
不気味な老人にはもっと可能性があっただけに、ラストの為だけに登場させた演出は本当にもったいないと思いました。