作品紹介
公開年月 | 2016/02/26 |
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ジャンル | スポーツ/ドラマ/伝記 |
原作 | なし |
監督 | デクスター・フレッチャー |
脚本 | ショーン・マコーレー、サイモン・ケルトン |
製作 | アダム・ボーリング、デヴィッド・リード、ほか |
製作国 | アメリカ、イギリス、ドイツ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
マイケル・エディ・エドワーズは近眼で運動音痴だが、幼い頃からオリンピックに憧れ、本気でオリンピック選手を目指していた。
ある日、偶然目にしたスキージャンプに心惹かれ、国の代表選手になろうと雪山に向かう。
そこで偶然元オリンピック代表の天才スキージャンパーで、今は飲んだくれでスキー場の整備係をしていたブロンソン・ピアリーに出会うのだった。
登場人物&出演者
・エディ・エドワーズ(演:タロン・エガートン)
主人公。近眼で運動音痴。物心ついてからオリンピック選手になろうと小さな努力をする。
タロン・エガートンは代表作に『キングスマンシリーズ』、『SING/シング』があります。
父親が連れて来たゲレンデでスキーに心惹かれ、その後はスキージャンプに魅了される。
何も知らない状態でジャンプを始めると、整備係だったピアリーとの出会いで成長していく。
当初はイギリスオリンピック委員会は彼の出場に難色を示すが、必死の努力で見返す事に。
最後は未知なる90メートル級のジャンプに挑み、見事に成功させて記憶に残る事となる。
・ブロンソン・ピアリー(演:ヒュー・ジャックマン)
元オリンピック代表の天才スキージャンパー。現在はスキー場で整備係として働いている。
ヒュー・ジャックマンは近年の出演作に『グレイテスト・ショーマン』、『LOGAN/ローガン』などがあります。
現在は飲んだくれとなっていて、昔の実績を知る者が少ないが、偉大な選手だった。
無謀な練習をするエディを鼻で笑っていたが、諦めない彼に昔の自分と違う事を知る。
諦めないエディのコーチとなって彼にすべてを伝授し、見事にオリンピック選手となる。
最後は未知の領域だった90メートル級を成功させたエディを満面の笑顔で一緒に喜んだ。
・ペトラ(演:イリス・ベルベン)
合宿所のレストランを経営する女性。倉庫で寝ていたエディを掃除係にして宿泊をさせる。
イリス・ベルベンは代表作に『ガンマン大連合』、『キラーコンドーム』などがあります。
若ければエディと一夜を過ごすという冗談を交えつつ、彼にピアリーの過去を教えた。
最後はカルガリー・オリンピックをテレビで観戦し、エディの活躍をピアリーと喜んだ。
・テリー(演:キース・アレン)
エディの父親。左官職人。エディが小さい頃から手に職を付けるべきだと言ってきた。
キース・アレンは代表作に『ハマースミスの6日間』、『アザーズ』などがあります。
それでもオリンピック選手になりたいエディが家から出ると、何度も彼を探して連れ帰る。
スキー滑降競技に励んでいたエディがチームから落選し、彼に自分の仕事を手伝わせる。
エディがオリンピック選手になっても、そこまで興味を示さず、うんざりした表情になる。
最後はエディがオリンピックで活躍して有名になると、彼を認めて空港で温かく出迎えた。
・ジャネット(演:ジョー・ハートリー)
エディの母親。小さい頃からオリンピック選手になりたかったエディの言葉を聞いていた。
ジョー・ハートリーは代表作に『THIS IS ENGLAND』、『インブレッド』などがあります。
テリーと違ってエディの行動に文句を言わず、ずっと付き合って影ながら応援していた。
スキージャンプの選手になりたいとエディが言った時も、最初は心配しながらも応援する。
エディがオリンピックに行く為に大会で規定を満たすべく、資金と車を夫に黙ってあげた。
最後は未知の領域を飛んだエディを見て、テリーとともに喜んで空港でも笑顔で出迎えた。
・ダスティン・ターゲット(演:ティム・マッキナリー)
イギリスオリンピック委員会の委員長。スキー滑降競技をやっていたエディを落選させる。
ティム・マッキナリーは代表作に『ノッティングヒルの恋人』、『ジョニー・イングリッシュ/気休めの報酬』などがあります。
色物的な存在だったエディを好ましく思わず、成績が良くてもワザと彼を落選させている。
その後、スキージャンプに転向した彼を快く思わずオリンピック出場に難色を示す。
最後は未知の領域を飛んだエディに沸く委員会と違い、一人だけ苦虫を噛み潰した顔になる。
感想
個人的な評価
本作は実在したスキージャンプ、イギリス代表の選手エディ・エドワーズの半生を描いた作品となります。
当時のイギリスはスキージャンプの選手がおらず、もちろん、その環境もなかったおかげでエディはドイツまで足を運ぶ事になる。
実際にエディはカルガリー・オリンピックに出場するが、成績はメダルに遠く及ばないものの絶大な人気を博しました。
その時は人気者だったエディだったが、他のアスリートや当局からレベルの低いジャンプを快く思われていなかったようです。
結果的に「国際大会で上位50位以内、あるいは上位30%以内」という規定ができて、それを「エディ・ジ・イーグルルール」と呼ばれています。
つまり、上記の成績を残した実績がない者はオリンピックに出場できないボーダーラインが儲けられた経緯があります。
エディはその後、二度目のオリンピック出場を目指すが、上記のルールで予選が通らず結局は断念してしまっている。
そんな本作はエディの半生を描いた内容ですが、彼を演じているタロン・エガートンはちゃんと似せようとしていました。
断るごとにアゴをしゃくらせていたが、不自然だと思っていたら、エディ本人もしゃくれているので、それを意識した演技だと判明しました。
とにかく、エディは技術的には発展途上だが、他のジャンパーと比べて競技に対する入れ込みが圧倒的に違っています。
環境が整えていなくても、なんとかオリンピックに出場したいという思いは、乗り気じゃなかったピアリーすら奮起させます。
そのおかげでイギリス代表となるが、当然のように周りの目はあまり良くないが、本人はそんな事を気にしていない。
当時、日本のマスコミから“鳥人”と呼ばれた金メダリストのマッチ・ニッカネンも、エディの飛ぶ姿を認めるほどでした。
エディは「オリンピックは勝つ事よりも参加する事に意義がある。勝利は努力だ」というピエール・ド・クーベルタンが残した言葉を体現させた人物だと言える作品でした。