ミラクル7号 RE-546

作品紹介

公開年月  2008/01/31
ジャンル  コメディ/SF/ファンタジー
原作  なし
監督  チャウ・シンチー
脚本  チャウ・シンチー、ヴィンセント・コク、ほか
製作  チャウ・シンチー、チュイ・ポーチュウ、ほか
製作国  香港
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

工事現場で働くティーは貧しいながらも一人息子のディッキーを名門校に通わせていた。
その理由はティー自身が勉強してこなかったせいで貧乏になり苦労してきたので、息子のディッキーだけはちゃんとした人生を歩んで欲しかったから。
ディッキーは名門校に通っているせいで他の生徒はバカにするが、それでもティーとの日々は楽しく過ごしていた。
そんなある日、みんながオモチャを持っているのに自分は持っていない事に不満を持ったディッキーの為、ティーはゴミ捨て場から緑色の風船を拾ってくる。
その緑色の風船こそがディッキーが名付けたミラクル7号こそが、UFOが置いていった物体で不思議なキャラクターを持っていた。

登場人物&出演者

ディッキー(演:シュー・チャオ)
ティー(演:チャウ・シンチー)
ユエン先生(演:キティ・チャン)
ボス(演:ラム・ジーチョン)
カオ先生(演:リー・ションチン)
暴龍(演:ヤオ・ウェンシュエ)

感想

個人的な評価

本作において主人公と言えるティーの息子ディッキーを演じるのはシュー・チャオです。
この作品ではティーの一人息子として演じているが、実はシュー・チャオは歴とした女の子で見事に男の子を演じています。
男の子と言ってしまえば、そう思うぐらいに成りきっていて、その表情は実に楽しそうで好感が持てます。
で、本作ではすっかりと出番が減ってしまい、シュー・チャオに譲った形となったティーを演じるチャウ・シンチー。
とにかく、本作においてチャウ・シンチーは「どんなに貧乏に……」というセリフが全てで、彼から発信するコミカルな演技はあまりなかったです。
それに物語は完全にディッキーとミラクル7号とのやり取りが中心なので、その微笑ましい描写が本作の魅力となっている。
だけど、オイラは基本的にマスコット的なキャラクターが主人公だったり、子供が主人公だったり、そんな設定はハッキリ言って好きじゃない。
本作はオイラが嫌いな設定が二つあるので、いくら期待するチャウ・シンチーの作品であっても楽しめない。
ファミリー向けの大人しい作品となってしまった本作は完全に力不足だと感じ、悪くはないけどそこまで面白いワケじゃない。
『少林サッカー』と『カンフーハッスル』で培ったコメディを本作では少しだけ挿入し、基本的には父親と息子の物語となっていています。
最近はあまり作品に恵まれないチャウ・シンチーですが、本作ではすっかりと失速した感じが伝わってきました。
なんとかして感動作を作り出そうとするチャウ・シンチーだが、オイラはあまり入れ込むほど魅力を感じなかったです。
ただ、鑑賞している分には可もなく不可もない感じで、更にお馴染みの出演者たちもきちんと出ていました。
特にチャウ・シンチーとコンビを組む工事現場のボスを演じるラム・ジーチョンは本作ではもの凄く良い役になっています。
彼だけはチャウ・シンチーの作品に出続けていて、空を飛ぶデブ、寡黙な友人、そして本作での人がいいボスとイメージを変えています。
本作の主人公であるディッキーを演じるシュー・チャオは見事な演技をしているが、それが全ての作品となっています。
それなりに楽しめる作品ですが、『少林サッカー』と『カンフーハッスル』ぐらい期待していると少しばかり拍子抜けするかも知れません。