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美女と野獣/2017年版 RE-2699

美女と野獣/2017年版 RE-2699

作品紹介

公開年月  2017/03/17
ジャンル  ミュージカル/ラブロマンス/ファンタジー
原作  フランス民話 『美女と野獣』
監督  ビル・コンドン
脚本  スティーヴン・チョボスキー、エヴァン・スピリオトポウロス
製作  デヴィッド・ホバーマン、トッド・リーバーマン
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

美しいが傲慢だった王子が魔女の呪いで醜い野獣に変えられ、それを解くにはバラの花びらがすべて散る前に誰かと心を愛し合わなければならなかった。
田舎の小さな村で父モーリスと暮らす美しい女性ベルは、読書家で進歩的な考え方を持ち、周囲はそんな彼女を変わり者と認めていた。
そんなある日、モーリスが森の中にある城で暮らす野獣に捕まり、ベルは身代わりになろうと留まる事を決意するのだった。

登場人物&出演者

【ヴィルヌーヴ村の人々】

ベル(演:エマ・ワトソン)
主人公。本が好きで教養のある美女。村ではみんなが憧れるが、変わった人物だと言われる。
エマ・ワトソンは近年の出演作に『ザ・サークル』、『コロニア』などがあります。
元軍人のガストンからプロポーズを求められるが、筋肉バカの男との結婚はないと断言する。
野獣の城に囚われた父を解放するべく身代わりになり、ルミエールたちのもてなしを受ける。
次第に野獣は見た目と違って繊細で教養のある人物だと知り、彼に対して愛を感じていく。
最後はガストンたちを止めるべく城に戻り、愛を口にして呪いを解いて、幸せとなった。

モーリス(演:ケヴィン・クライン)
ベルの父親。元絵描きのオルゴール職人。町に出てオルゴールを売って生活費を稼いでいる。
ケヴィン・クラインは代表作に『ワンダとダイヤと優しい奴ら』、『ワイルド・ワイルド・ウエスト』などがあります。
町へ行く道中に迷い、狼の群れに襲われて逃げ出すと、忘れられた野獣の城にたどり着く。
ベルにバラを持って帰るとして庭から摘むが、それを見た野獣によって牢獄へ囚われる。
身代わりになったベルを助けるべくガストンと同行するも、森に置き去りとなってしまう。
最後は野獣を助けたいベルの為に一肌脱ぎ、最終的に娘が幸せになって絵描きに戻った。

ル・フウ(演:ジョシュ・ギャッド)
ガストンに付き添っている者。ベルに求婚しているガストンを見守り、彼同様ナルシスト。
ジョシュ・ギャッドは代表作に『ラスベガスをぶっつぶせ』、『オリエント急行殺人事件』などがあります。
なかなかベルが振り向かない事に落ち込んでいたガストンを歌と踊りで励ましている。
野獣からベルを助けるべくガストンと森へ行くが、何もいないと怒るガストンを宥める。
暴走していくガストンを止める事ができず、逆に脅されて仕方なく野獣の城に乗り込んだ。
最後はガストンのやり方に呆れ、ポット夫人と村人と戦い、最終的に仲間となった。

ガストン(演:ルーク・エヴァンス)
戦争から戻った元軍人で英雄。教養があって美人なベルにひと目惚れし、彼女に求婚をする。
ルーク・エヴァンスは近年の出演作に『ワイルド・スピード/ICE BREAK』、『ガール・オン・ザ・トレイン』などがあります。
極度のナルシストで女性にモテモテだが、結婚を拒否しているベルを振り向かせようとする。
野獣に囚われたベルを助けるべくモーリスと森へ行くが、戯言だとして彼を置き去りに。
無事に帰ったモーリスを病院送りにしようとし、助けに来たベルが呪われていると憤慨する。
最後は卑怯な手で野獣を痛めつけるが、足元が崩れて高い場所から落下して死亡した。

アガット/魔女(演:ハティ・モラハン)
村に住む物乞いの女性。ベルに結婚をしない女の将来が惨めだと指を差されてされていた。
ハティ・モラハンは代表作に『ライラの冒険/黄金の羅針盤』、『Mr.ホームズ/名探偵最後の事件』などがあります。
実はその正体は王子を野獣に変えた魔女であり、ずっと村にいてワザと物乞いを装っていた。
ガストンによって森に放置されていたモーリスを助け、酒場まで連れて来ている。
最後はベルが野獣に対して真実の愛を見せると、呪いを解いて城の者を人間に戻した。

【城の住人】

野獣/王子(演:ダン・スティーヴンス)
一国を統べる元王子。贅沢三昧をしていたが、魔女によって野獣の姿に変えられてしまう。
ダン・スティーヴンスは代表作に『誘拐の掟』、『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』などがあります。
バラの花びらがすべて散る前に本物の愛を知らなければ、永遠に呪いが解けないと言われる。
見た目の凶悪さから人から愛される事はないと決め込んでしまい、ベルを突き放していた。
外見と違って繊細で教養がある人物だとベルが分かると、二人の仲が急速に発展する。
最後はベルが戻ってきて心から喜び、それを見た魔女が呪いを解いて人間の王子に戻った。

ルミエール(演:ユアン・マクレガー)
人型の燭台。元は給仕頭。プリュメットとは恋人。城にやって来た客人をもてなす係。
ユアン・マクレガーは近年の出演作に『T2/トレインスポッティング』、『われらが背きし者』などがあります。
モーリスの確かな目に感動し、父親を助けに来たベルこそが救世主だとしてもてなす。
野獣の粗暴なやり方で怯えていたベルを温かく接し、城の居心地良さを熱心に教えていた。
ガストンと村人たちが城に乗り込んだ時、みんなと協力してなんとか追っ払う事に成功する。
最後は呪いが解かれ、コグスワースに挨拶し、プリュメットとキスを交わして主人を迎えた。

コグスワース(演:イアン・マッケラン)
人型の時計。元は執事。口うるさいが、主人である野獣に対して直接注意ができない。
イアン・マッケランは近年の出演作に『Mr.ホームズ/名探偵最後の事件』、『ホビット/決戦のゆくえ』などがあります。
いつも主人に怒られる事を恐れ、勝手に客人をもてないルミエールの行動にヒヤヒヤする。
ベルが主人との愛を現実にしていく事に期待するも、彼女を解放されて希望を失う。
最後は城に乗り込んだガストンと村人と戦い、呪いが解くと妻と再会するも喜んでおらず。

プリュメット(演:ググ・バサ=ロー)
フェザーダスター。元はメイド。ルミエールとは恋人同士で、常にホコリを叩きながら飛ぶ。
ググ・バサ=ローは代表作に『幸せの教室』、『ニュートン・ナイト/自由の旗をかかげた男』などがあります。
呪いが日に日に強くっていく中で、新たなな羽根が生え、人間らしさの喪失を危惧する。
不安を取り払おうと食事を提案したルミエールの歌や踊りに合わせて、一緒に踊っていた。
最後はガストンと村人と戦い、呪いが解かれると羽根の中から出てルミエールと抱擁した。

マダム・ド・ガルドローブ(演:オードラ・マクドナルド)
洋服タンス。元はオペラ歌手。音楽家のカデンツァは夫。日中はほとんど寝ている状態。
オードラ・マクドナルドは代表作に『ラスト・デシジョン』、『幸せをつかむ歌』がある。
下の階に降りる事はほとんどなく、夫であるカデンツァとは顔を合わせる機会がない。
部屋に案内されたベルを温かく迎えると、彼女に最大級の衣装を着せるもすぐに眠った。
最後はガストンと村人たちと戦い、呪いが解かれると夫との再会に喜んでいた。

マエストロ・カデンツァ(演:スタンリー・トゥッチ)
チェンバロ。元は音楽家。長年に渡ってマトモな演奏をしていないせいで調律がガタガタ。
スタンリー・トゥッチは近年の出演作に『トランスフォーマー/最後の騎士王』、『ハンガー・ゲームFINAL:レボリューション』などがあります。
鍵盤が歯に当たる部分となっているが、今では歯抜け状態で演奏も以前よりも劣っている。
ベルが心の壁を取り払った後は、優しい演奏をしていたが、時々音程を外してしまう。
最後はガストンと村人と戦い、呪いが解かれてマダム・ド・ガルドローブと再会を果たす。

チップ(演:ネイサン・マック)
ティーカップ。元はポット夫人の息子。飲み口の一部が欠けている。ベルを好いている。
ネイサン・マックは本作が長編映画デビュー作となります。
子供らしく無邪気で訪れたモーリスにガマンができず話しかけてしまい、逃げられてしまう。
父親を助けに来たベルを温かく迎えると、子供らしく無邪気な振る舞いをしていた。
最後はガストンと村人との戦いで活躍し、人間に戻ると父親と再会して家族を取り戻す。

ポット夫人(演:エマ・トンプソン)
ティーポット。元はメイド頭。日に日に主人が野獣と化している状態を危惧している。
エマ・トンプソンは近年の出演作に『ヒトラーへの285枚の葉書』、『ロング・トレイル!』などがあります。
野獣の怒りに怯えてしまったベルに優しく話しかけ、母親のような温かさで心の壁を取る。
王子が赤ん坊の頃から知っていたが、彼の父親の厳しい教育に何も言えなかった事を後悔。
ベルとの愛を育んでいた主人を温かく見守っていたが、彼女を解放した事に悲しんだ。
最後は呪いが解かれると、チップと喜び、村にいた夫と再会を果たして家族を取り戻した。

感想

個人的な評価

本作はフランスの民話『美女と野獣』に基づいた1991年製作のディズニー長編アニメーション映画を実写化リメイクした作品です。
原作となる『美女と野獣』はディズニーに限らず、本国であるフランスを含めて何度も実写映画化されています。
近年だとクリストフ・ガンズ監督が2014年に公開され、主演はレア・セドゥとヴァンサン・カッセルでした。
その他にミュージカル、テレビドラマ、アニメーションなど多くメディアで映像化されている人気の作品となります。
そんな本作はディズニーアニメの実写化として、ディズニー自身が初めて製作や配給を行った作品となります。
やはり、本作はディズニーが製作している事もあって、映像だけじゃなく、ストーリーも非常に素晴らしい出来となっています。
過去に様々な映像作品があるけど、そのイメージから単純な物語しか記憶に残らなかった。
しかし、本作はもっと深いところまで掘り下げられ、特にベルと野獣の人間味を上手く引き出した内容となっています。
美人だが村では変人扱いを受け、どこか孤独なベルと、人から愛される姿じゃないと孤独な日々を過ごした野獣の出会いが強烈でした。
当然のように最初は一方的な扱いにベルは不安と不満を覚えるが、野獣の中にある本当の人物像に触れて心が変わっていく過程が分かりやすく丁寧でした。
もの凄くバランスの良い展開であり、特にベルと野獣が心の距離を詰めていく構成は自然で盛り上がりのポイントが分かっています。
もう「さすが」としか言えないほど練りに練った脚本であり、そこに心を豊かにしていく歌と踊りの演出も見事な間だったと思います。
とにかく、本作の計算し尽くされた演出や構成が抜きんでていて、ベルと野獣のプラトニックな愛が心の感情を揺さぶってきます。
ずっと違う世界を求めてきたベル、心に闇を持つ野獣が出会い、それぞれが欲しかったモノが巡り合った時に衝撃は観ている側としても充分に伝わりました。
基本的にミュージカル映画というのは歌や踊りが入るとストーリーのテンポが悪くなるが、本作は逆に盛り上がる効果を生み出していました。
ディズニーというのは物語を魅せるテクニックは世界一だと思わせる至極の作品でした。

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