作品紹介
公開年月 | 1986/07/28 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | なし |
監督 | ジェームズ・キャメロン |
脚本 | ジェームズ・キャメロン |
製作 | ゲイル・アン・ハード |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
ノストロモ号事件唯一の生存者、二等航宙士リプリーが眠るシャトルは57年後にようやく発見され、ゲッタウェイ・ステーションに回収される。
エイリアンの存在と危険性を会社に訴えるリプリーだったが、その惑星はアチェロンと名付けられ、数十家族が移り住む植民惑星となっていた。
そして、アチェロンから連絡が途絶え、調査の為に宇宙海兵隊とともにリプリーはアドバイザーとして悪夢の星へ旅立つのだった。
登場人物&出演者
【民間人】
・エレン・リプリー(演:シガニー・ウィーバー)
主人公。ノストロモ号唯一の生存者。シャトルで57年間も宇宙をさまよっていた。
シガニー・ウィーバーは代表作に『ゴーストバスターズ』シリーズ、『アバター』がある。
エイリアンの危険性を訴えるが、聞き入れてもらえず二等航宙士の免許も剥奪される。
その後、パワーローダーの二級免許を取得し、それでなんとか生計を立てていた。
アチェロンでは入植者たちからの連絡が途絶え、アドバイザーとして惑星に同行する。
最後は単独でニュートを救い出し、スラコ号に侵入したクイーンを宇宙空間へ放逐する。
・ニュート(演:キャリー・ヘン)
アチェロンの入植者。謎の宇宙船を見つけた父親の顔にフェイスハガーがくっつき叫んだ。
キャリー・ヘンは本作が長編映画デビュー作となっています。
多くがエイリアンに囚われる中で、唯一の生存者としてリプリーたちに事情を話した。
その後、逃げる途中でエイリアンに捕まって繭にされるが、リプリーにより助け出される。
スラコ号でもクイーンに狙われるが、エアロックを開いた時にビショップに助けられる。
最後はリプリーを「ママ」と呼んで抱き合い、見守られながらコールドスリープに入った。
・ビショップ(演:ランス・ヘンリクセン)
医療用アンドロイド。装甲兵員輸送車や降下艇の操縦資格を持つ。ナイフ芸を得意とする。
ランス・ヘンリクセンは代表作に『ターミネーター』、『ハード・ターゲット』があります。
ノストロモ号でアッシュが暴走したトラウマで、当初からリプリーに嫌われていた。
しかし、新型である自身は抑制装置があって問題はないが、恐怖心は持っている。
ニュートを救い出したリプリーを降下艇で出迎えると、無事にスラコ号に帰還させる。
最後はスラコ号に乗り込んだクイーンに体を真っ二つにされるも機能停止はしなかった。
・バーク(演:ポール・ライザー)
ウェイランド・ユタニの社員。救助されたリプリーの面倒を見る役目を担っていた。
ポール・ライザーは代表作に『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズなどがあります。
リプリーに協力していたのは、あくまでエイリアンの情報を引き出す為であった。
ヒックスやリプリーがエイリアンたちを殲滅しようとした事で本性を現した。
最善策としてリプリーやニュートにエイリアンを寄生させて持ち帰ろうと画策した。
最後は一人だけ逃げ出したが、そこにエイリアンがいて襲われてしまう。
【植民地海兵隊】
・ヒックス(演:マイケル・ビーン)
伍長。仲間からの信頼が厚い。降下艇では眠ってしまうなど緊張感がないように見える。
マイケル・ビーンは代表作に『ターミネーター』、『アビス』などがあります。
部隊長であるアポーンが行方不明となって、部隊の指揮を任されリーダーシップを発揮する。
頼れる存在として冷静に状況を分析して、リプリーとは友人以上の絆が芽生える事になる。
エイリアンを連れ帰ると主張するバークと反対し、惑星を破壊する決断を下した。
アチェロンを脱出する際にエイリアンの強酸性の血液を浴びて、戦線離脱してしまう。
・ハドソン(演:ビル・パクストン)
上等兵。メカニック。お調子者で部隊内のムードメーカーで、ゴーマン中尉に意見する。
ビル・パクストンは代表作に『プレデター2』、『トゥルーライズ』などがあります。
当初はエイリアンの存在を信じておらず、リプリーや中尉たちをおちょくっていた。
しかし、エイリアンの大群を見てから物怖じして、悲観的な発言を繰り返した。
リプリーの説得で冷静さを取り戻し、コロニー施設のコンピュータから見取り図を探す。
最後は迫ってくる大群のエイリアンに銃弾を浴びせるが、床下のダクトから引き下ろされる。
・バスクエス(演:ジェニット・ゴールドスタイン)
上等兵。狙撃手。女性であるが大型武器を扱い、男顔負けの筋肉と勝ち気な性格を持つ。
ジェニット・ゴールドスタインは代表作に『ターミネーター2』、『タイタニック』がある。
同じく狙撃手のドレイクとは特に仲が良く、その一方でゴーマン中尉を毛嫌いしている。
核融合炉の近くで重火器の使用を禁止されるが、ドレイクとともに命令を無視して発砲した。
大群のエイリアンから逃げる際にドレイクが倒れ、戻って助けようとしていた。
最後はダクトから逃げる際にエイリアンの返り血を浴び、ゴーマン中尉とともに自爆した。
・ゴーマン(演:ウィリアム・ホープ)
中尉。作戦指揮官。士官であるが実戦経験が乏しく、今回の任務で部下からバカにされる。
ウィリアム・ホープは代表作に『ヘルレイザー2』、『沈黙の追撃』などがあります。
輸送車に留まって指示を出していたが、対応の遅さが災いして部隊がほぼ全滅してしまう。
更に輸送車で逃げる際に頭を打って気絶するなど、終始に渡って情けない姿をさらす。
コロニー施設から脱出する際に殿を務めたバスクエスの元に駆け寄った。
しかし、すぐに弾切れとなってしまい、意を決してバスクエスとともに自爆をした。
・アポーン(演:アル・マシューズ)
軍曹。前線部隊の部隊長で第一分隊の分隊長。問題だらけの部隊をまとめ上げている。
アル・マシューズは代表作に『ラフ・カット』、『アメリカン・ウェイ』などがあります。
個性豊かな隊員の中でもハドソンに注意を向けて、何かと彼に厳しく指示をしている。
核融合炉での戦いで周囲をエイリアンに囲まれ、ゴーマン中尉の指示を聞くうちに襲われる。
・ドレイク(演:マーク・ロルストン)
二等兵。機関銃手。バスクエスと仲が良く、彼女同様にゴーマン中尉を快く思わない。
マーク・ロルストンは代表作に『リーサル・ウェポン2』、『ショーシャンクの空に』などがあります。
大群のエイリアンに襲われた際、機関銃をぶっ放して数体を倒す活躍を見せた。
輸送車に乗る直前に死角から襲われ、バスクエスの銃撃でエイリアンの酸の血を浴びて死亡。
感想
個人的な評価
本作は前作のホラー的な要素から一変して、完全なるアクション映画に変貌している。
前作ではリドリー・スコットが監督を務めたが、本作ではジェームズ・キャメロンが監督を務めています。
ジェームズ・キャメロン監督は『ターミネーター』で成功し、続けて『ランボー/怒りの脱出』でも大成功を収めています。
更にアカデミー監督賞を受賞した『タイタニック』や『アバター』などがあります。
本作はアクション要素が非常に強くなり、前作は一匹だけだったエイリアンが大群となって主人公たちを襲ってきます。
主人公側も植民地海兵隊を擁し、最新の武装で挑むなど、本格的なアクションとなります。
本来なら路線変更は失敗するはずだが、ジェームズ・キャメロン監督は前作の良さを残しつつ、大衆映画として新たな一面を描いている。
何より前作で覚醒したリプリーを不動の主人公に据え、トラウマに悩まされながらも、強い女性と母親に変化する姿は印象的です。
それに加え、植民地海兵隊のメンバーもかなり個性的であり、それぞれが作品を盛り上げているとも大きな意味を持っている。
ここまで作品のジャンルをガラリと変えながら、別の面白さを生み出したジェームズ・キャメロン監督の上手さが光っています。
もちろん、主人公であるリプリーを演じたシガニー・ウィーバーも素晴らしく、海兵隊も顔負けな作戦の立案などの成長が見られます。
そして、植民地唯一の生き残りである少女のニュートを演じたキャリー・ヘンの存在も非常に大きいと言えます。
本作が映画デビュー作とは思えない安定した演技であり、リプリーの母性を引き出す大きな役割を果たしていました。
前作で暴走したアンドロイドのアッシュと違い、本作のビショップは大人しく、人間を決して傷つけず、危険な場所に乗り込むが恐怖心を持つ。
とにかく、本作は非常にバランスが良く、ストーリー、登場人物、演出などが最高のエンターテイメント作品を作り上げているという言っても過言ではありません。
モンスターであるエイリアン、武装した海兵隊だけの登場で盛り上がるだけじゃなく、主人公であるリプリーの覚醒も見逃せない。