作品紹介
公開年月 | 10980/07/02 |
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ジャンル | コメディ |
原作 | なし |
監督 | ジム・エイブラハムズ、シェリー・ザッカー、ほか |
脚本 | デヴィッド・ザッカー、ジム・エイブラハムズ、ほか |
製作 | ジョン・デイヴィソン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
かつて優秀な戦闘機乗りだったテッド・ストライカーは、戦争の後遺症で飛行機恐怖症に苦しんでいた。
恐怖症を克服したテッドは、それが原因で別れた恋人エレインが搭乗する飛行機に乗り、ヨリを戻そうと懇願していた。
そんな中、航空中に機内食が原因で集団食中毒が発生し、機長も副操縦士も倒れ、乗客の運命はテッドの操縦に託されるのだった。
登場人物&出演者
・テッド・ストライカー(演:ロバート・ヘイズ)
主人公。元戦闘機のパイロット。現在はタクシーの運転手をする。飛行機恐怖症を患う。
ロバート・ヘイズは代表作に『奇跡の旅』シリーズ、『シャークネード/カテゴリー2』などがあります。
戦歴のせいにして仕事や住むところを転々として、それが理由でエレインから別れ話に。
なんとかエレインを説得しようと数年ぶりに飛行機へ乗り込み、結果として頼られる事に。
着陸させようとするも重圧に耐えられず挫折するが、ルーマックの励ましで立ち直った。
最後は無事に旅客機を着陸させると、エレインに見直されて別れ話はなしになって元通り。
・エレイン(演:ジュリー・ハガティ)
ヒロイン。テッドが飛行機恐怖症を克服できず、ずっとプラプラしている事に耐えられず。
ジュリー・ハガティは代表作に『サマー・ナイト』、『運命の逆転』などがあります。
今回のフライトでテッドとの別れを明言し、なんとか復縁を迫った彼を突き放してしまう。
旅客機が出発すると、そこにテッドの姿を見て昔の楽しかった思い出に浸って考え直す。
パイロットたちが倒れて操縦席に座ると、唯一頼れるのがテッドだと分かって彼に託した。
最後は挫折から立ち直ったテッドを見直し、無事に着陸するとヨリを戻して彼を許した。
・ルーマック医師(演:レスリー・ニールセン)
シカゴ行きの便に搭乗していた医者。機内食ではラザニアを食べていて食中毒を免れた。
レスリー・ニールセンは代表作に『クリープショー』、『スパイ・ハード』などがあります。
搭乗客の一人が体調の悪さを訴えると、すぐに機内食が原因の食中毒だと判断をしていた。
すぐに機長を呼び出して入院させるべきだと主張するが、目の前で彼が倒れてしまう。
着陸できる人物をエレインたちに探すよう指示し、終始に渡って落ち着いた態度を見せた。
最後は一度挫折したテッドの元に行き、彼に重要な話しをして元気づけて着陸をさせた。
・マードック副操縦士(演:カリーム・アブドゥル=ジャバー)
シカゴ行きの飛行機を操縦する。遅れてやって来ると、天候が悪いとして嘆いていた。
カリーム・アブドゥル=ジャバーは元NBAの選手で、映画の代表作に『死亡遊戯』がある。
コクピットに子供が見学にやって来ると、バスケット選手だと見破られてバカにされる。
当初は聞く耳を持たなかったが、ついに子供の暴言に小声でプロの厳しさを教えて黙らせた。
最後は食中毒を起こした機内食を食べてしまい、体調が悪化してそのまま倒れてしまう。
・オバー機長(演:ピーター・グレイブス)
シカゴ行き便のパイロット。ベテランのパイロットらしく、終始に渡って落ち着いていた。
ピーター・グレイブスは代表作に『アダムス・ファミリー2』、『メン・イン・ブラック2』などがあります。
子供がコクピットを見たいと申し出ると、快く引き受けて中に招いて色々と教えていた。
その子供が副操縦士のマードックから大人の怖さを教えられ、映画ファンへの転向を勧める。
ルーマック医師に食中毒患者の入院が必要だと言われるが、マードックが倒れて操縦する。
最後は自身も食中毒を起こす機内食を食べていて、ルーマック医師の前で倒れてしまう。
・マクロスキー管制官(演:ロイド・ブリッジス)
ロサンゼルス管制塔の主任。シカゴ行きの便のパイロットたちが倒れて緊急連絡で対応する。
ロイド・ブリッジスは代表作に『ホット・ショット』シリーズ、『ジャイアント・ベビー』などがあります。
エレインからの通信で状況を確認すると、次々と現場にいる職員に指示を飛ばしていた。
クレイマー機長を呼び出して、着陸させるテッドの為にアドバイスを送るように説得した。
テッドの操縦では墜落すると諦めると、気を紛らわせる為にシンナーを吸ってハイになった。
最後は管制塔に旅客機が突っ込んで来ると勘違いし、一人慌てて窓から飛び降りてしまう。
・レックス・クレイマー機長(演:ロバート・スタック)
非番だったパイロット。シカゴ行きの便のパイロットたちが倒れて緊急的に呼び出される。
ロバート・スタックは代表作に『風と共に散る』、『アンタッチャブル』などがあります。
過去にテッドと一緒に飛行機を飛ばしていた経験を持ち、彼に着陸の指示を与える事に。
恐怖症のせいで飛行機の操縦から長らく離れていたテッドに自信を持たせようとする。
途中でパニックとなっていたテッドではムリだと判断するも、マクロスキーに説得される。
最後は着陸を強行するテッドにアドバイスを送り、見事に成功して彼を褒め称えた。
感想
個人的な評価
本作は『全米脚本家組合賞』で最優秀脚色賞を受賞し、『ゴールデングローブ賞』の作品賞や『英国アカデミー賞』の脚本賞にノミネートされました。
他に『アメリカ映画協会のアメリカ喜劇映画ベスト100』では10位に選ばれています。
元ネタは『大空港』や『Zero Hour』に1970年代のパニック映画となっているが、残念ながらどちらも未鑑賞です。
ですので、パロディ映画の良さは半減してしまうが、それでも楽しめる内容となっている。
バカバカしい事を大真面目にやるのがパロディ映画であり、大人が真面目にふざけた作品は現場の楽しさが伝わってくる。
本作ではベテラン俳優を多く起用しており、安定した演技ができるからこそ、ふざけた事ができるピエロのような存在となっている。
その中でも個人的に注目するのは、本作の出演をきっかけにコメディ映画への出演をするようになったレスリー・ニールセンでしょう。
『裸の銃を持つ男』シリーズはパロディ映画として極上なバカさ加減で、何より銀髪の紳士であるレスリー・ニールセンの存在が大きいです。
真面目な顔をしてふざけた事を口にするスタイルは、このレスリー・ニールセンにしかない唯一無二のキャラクターだろうと思う。
本作ではコメディ映画がまだ不慣れなレスリー・ニールセンが真面目に演じているが、その演技が後のフランク・ドレビンに繋がっていくのです。
こういう航空パニック映画には危機感というのが常套だが、コメディ映画だからこそ許される緩さがありました。
ただ、どうしても元ネタが分からないので笑えない箇所が多いけど、それでもシュールなギャグを絶え間なく挟んでくる演出が素晴らしい。
しかしながら、もっと分かりやすいギャグを投じた『裸の銃を持つ男』シリーズよりはパワーが弱かったように感じた。
やはり、すでに完成されたレスリー・ニールセンのギャグに劣ってしまうが、彼の原点を見る意味では本作は楽しめました。