トライアングル/殺人ループ地獄 VD-156

作品紹介

公開年月  2011/08/06
ジャンル  ホラー/サスペンス
原作  なし
監督  クリストファー・スミス
脚本  クリストファー・スミス
製作  ジェイソン・ニューマーク、ジュリー・ベインズ、ほか
製作国  イギリス、オーストラリア
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ヨットセーリングに出かけたジェスたちは、嵐に襲われ大海原へ投げ出されるが、命からがら助かった彼らの前に豪華客船が現れる。
人の姿が見えない船内を調べると、突然覆面をした謎の人物が現れ、次々とみんなの命が奪われていく。
一人生き残ったジェスはようやく甲板へ逃げ出すが、そこで見たのは客船に向かって助けを求める自分の姿だった。

登場人物&出演者

ジェス(演:メリッサ・ジョージ)
主人公。自閉症の息子を持つシングルマザー。友人であるグレッグにヨットの旅に誘われる。
メリッサ・ジョージは代表作に『悪魔の棲む家/2005年版』、『ディスクローザー』がある。
出かける前に息子がバケツをひっくり返し、余計な手間をかけたせいで思わず手を上げる。
その後、なぜかボーッとした感じになってしまい、ヨットに到着してから2時間も寝ていた。
豪華客船に乗ってから異変に気づき、仲間を殺しているのは別の自分だと知って驚く。
最後はなんとか家にたどり着いて無限ループを終わらせるも、それは終わりではなかった。

グレッグ(演:マイケル・ドーマン)
ジェスの男友達。ヨットを持っていて、ストレスが溜まっていたジェスと友人を誘った。
マイケル・ドーマンは代表作に『デイブレイカー』、『デスドール』などがあります。
家出していたヴィクターを拾ってヨットに居候させて、今回の旅で助手として活躍させる。
ジェスを気に入っていて、何かと大変な彼女を気遣い、少し様子がおかしい彼女に気づく。
突然の嵐に襲われてヨットがひっくり返り、運良くやってきた豪華客船で助けを求めた。
最後は船長を探していて劇場の上階に着くと、殺人鬼となった今のジェスにより射殺された。

サリー(演:レイチェル・カーパニ)
グレッグの女友達。ダウニーの妻。グレッグを古くから知っていて、ヘザーを紹介した。
レイチェル・カーパニは代表作に『シティ・オン・ファイアー』などがあります。
突然の嵐に襲われてしまい、ヨットがひっくり返り戻るが、ヘザーがいない事に気づいた。
豪華客船に乗ってからヘザーを探し回るが、劇場にたどり着くと死んだグレッグを発見。
最初からジェスの不安定な性格を信用しておらず、別のジェスがいても今の彼女を怖がる。
最後は殺人鬼と化した別のジェスに射殺され、二度目は腹部を刺され、そのまま死ぬ。

ダウニー(演:ヘンリー・ニクソン)
グレッグの幼馴染み。サリーの夫。グレッグを心配するサリーと違って一人だけ楽しむ。
ヘンリー・ニクソンは代表作に『15歳のダイアリー』、『スリーピングビューティー/禁断の悦び』などがあります。
突然の嵐に襲われてしまい、ヨットが大波でひっくり返ると、サリーをなんとか助け出した。
豪華客船に乗り込むと、そこにあった食べ物をすぐに目をつけ、状況の重さを理解しない。
ジェスに言われてサリーとともに劇場へ向かうが、そこで撃たれたグレッグを発見する。
最後は一度目が殺人鬼となった別のジェスに射殺され、二度目は刺されて死亡する。

ヴィクター(演:リアム・ヘムズワース)
グレッグのヨットに乗る助手。家出してグレッグに拾われている。ヨットで居候している。
リアム・ヘムズワースは代表作に『エクスペンダブルズ2』、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』などがあります。
のんびりとする他の人たちを余所に、居候という肩身の狭い思いを振り払うように働く。
突然の嵐に対応するが、その甲斐もなく大波に呑まれてヨットがひっくり返ってしまう。
豪華客船を見つけて助けを求めるが、人気がなくおかしいと思いながらも船内を探索する。
最後はジェスに壊れた壁掛けに後頭部を抉られ、大量出血した状態でさまよって何度も死ぬ。

ヘザー(演:エマ・ラング)
サリーが連れてきた女友達。グレッグに紹介して付き合うように連れてきたが微妙な感じ。
エマ・ラングは代表作に『The Jammed』、『Crave』などがあります。
船室で眠りこけていたジェスを起こし、目覚ましに冷えたシャンパンの誘いをした。
グレッグよりヴィクターに興味を持っていて、それをハッキリとサリーに伝えていた。
突然の嵐に襲われてしまい、やって来た大波にヨットがひっくり返ると行方不明となった。

感想

個人的な評価

本作はいわゆる「タイムループ」を扱った作品となります。
同じような時間が繰り返され、主人公が死ぬ事でリセットされて最初の起点からもう一度物語が始まっていく。
その代表作として『恋はデジャ・ブ』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』、『タイム・ループ/7回も殺された男』などがあります。
すべては主人公が死んでリセットされていますが、本作はそれらとは少し違う内容です。
主人公が無限ループに突入する理由が明確にされず、状況を打破しようとするも結局は同じ繰り返しを展開していきます。
他の作品では主人公たちは知恵を絞って何度もトライして状況を変えようとしています。
しかし、本作の主人公はまさかの脳筋で深く考える前に行動してしまい、体験したはずの事もすぐに忘れるというトリ頭である。
まだそんなに時間が経過したワケじゃないから、行動は分かるはずだけど、まるで初めて体感するような行動がバカにしか見えなかったです。
それなのに無限ループだと気づくのが早いのは逆に浮いてしまい、主人公は洞察力があるのか、ただのバカなのかハッキリして欲しかったです。
鋭い洞察力で無限ループを見破っているのに、その後の行動が前半の辻褄合わせの為にバカとなるのはマイナスとしか思えなかった。
本作はラストから逆算して構築していると思いますが、主人公がバカなせいでその説得力も半減してしまっている。
無限ループに突入した理由を明確にしないのは問題ないけど、それ以上に主人公がバカすぎて推測もどうでも良くなってくる。
何より主人公が最初から危ない人にしか見えず、巻き込まれてしまった友人たちがお気の毒すぎて仕方なかったです。
こういう作品では主人公が如何に合理的な行動を取って、事態を変えようとする努力を見せないと単なるバカに映ってしまう典型的なパターンの作品でした。