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映画 最終兵器彼女 RE-2330

映画 最終兵器彼女 RE-2330

作品紹介

公開年月  2008/01/28
ジャンル  ドラマ/SF/青春
原作  高橋しん 『最終兵器彼女』
監督  須賀大観
脚本  清水友佳子
製作  北崎広実、松井俊之、ほか
製作国  日本
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

小樽の高校に通うちせとシュウジは付き合い始めたばかりで、ぎこちないながらも淡い恋愛を楽しんでいた。
ある日、シュウジが友人のアツシとアケミと三人で札幌に出かけた時に突然、爆撃機が飛来して街を攻撃し始めた。
シュウジが危機に陥った時、彼を助け出したのは右手に巨大な銃器、背中には鋼鉄の翼を生やしたちせであった。
ちせは戦争に勝つ為、日本政府が“最終兵器”として改造されていたのだった。

登場人物&出演者

ちせ(演:前田亜季)
主人公。普通の女子高生に見えるが、実は自衛隊によって最終兵器に改造されている。
前田亜季は近年の出演作には『ごちそうさんっていわしたい!』などがあります。
なぜシュウジに告白したのか自分でも分からず、自分の意思とは違う行動を見せている。
高校生なので見た目から入っているが、徐々にお互いの中身を認め合うようになる。
交換日記を提案していてるけど、そこまでこだわりがないように見えた。
残念ながら同級生のアケミの方が数段可愛いように思えて仕方なかったです。

シュウジ(演:窪塚俊介)
ヒロイン。普通の高校生でちせと付き合い始めて、ずっと交換日記をしていた。
窪塚俊介は近年の出演作には『夢二/愛のとばしり』、『野のなななのか』などがあります。
冒頭でいきなり彼女がありえない姿で登場し、慣れない交換日記にうんざりしていた。
しかし、ちせに告白された舞い上がるも、高校生らしく見た目で惚れていただけ。
そのせいか、ちせが最終兵器という事で戸惑うも、ようやくその中身を認めるようになる。
どうしても兄の窪塚洋介を連想してしますが、演技の方では特徴があまりなかった。

アツシ(演:木村了)
シュウジの親友。何かとシュウジにちょっかいを出す。最初の襲撃で頭をケガするマヌケ。
木村了は代表作に『ムーンライト・ジェリーフィッシュ』、『ヒートアイランド』などがあります。
完全なるオマケの存在であり、後半になっていくと存在すら消えてしまいます。

アケミ(演:貫地谷しほり)
シュウジとアツシとは友人。実はシュウジに片想いしているが、ちせに譲る心の広さ。
貫地谷しほりは近年の出演作には『悼む人』、『バンクーバーの朝日』などがあります。
ちせを振ってシュウジを咎める役目だが、そこが最大の見せ場になりました。

ふゆみ(演:酒井美紀)
レンタルビデオで働く。夫は自衛隊で敵と最前線で戦っていて帰りを待っている。
酒井美紀は代表作に『誘拐』、『愛する』などがあります。
シュウジとは親しく悪ふざけで誘う。それが原因でちせと距離を置かれる事になる。

テツ(演:渋川清彦)
自衛官。最前線で敵と戦っている。ちせに対して厳しい態度を取っている。
渋川清彦は代表作に『バカバカンス』、『フィッシュストーリー』などがあります。
最終兵器として生きる事を選んだちせを認め、単身で敵に突撃して犬死にする。

ムラセ(演:伊武雅刀)
政府の科学者。ちせを改造した張本人。彼女の戦闘データに大いなる興味を持っている。
伊武雅刀は近年の出演作には『ミュージアム』、『後妻業の女』などがあります。
ただの女子高生を最終兵器にして、男女の交際について必要ないと考えている。
それだったら、なぜ女子高生を最終兵器にしたのか、お前は天才だがバカなんだ。

感想

個人的な評価

近年はハリウッドでアメコミを原作にした実写映画が多く製作されています。
元々、アメコミは現実世界をベースにした設定であり、優秀な製作陣によって次々とヒット作を生み出しています。
その一方で邦画も世界に誇る日本文化であるアニメや漫画を原作にした映画を製作する。
しかし、邦画の場合、いつも言っているように原作のオマージュよりもビジネス先行。
ある程度の興行収入さえあれば、作品の完成度などほとんど関係ありません。
そんな中で登場した本作は、いわゆる“セカイ系”の作品となります。
世界の運命が若い男女によって委ねられるというアニメ、漫画、ライトノベルで一時流行ったジャンル。
このジャンルは実写じゃないから違和感がないけど、それを実写映画化にした本作。
設定がそもそも強引すぎるのに、実際の日本が舞台になっているか、シリアスなのにギャグだと感じてしまう。
致命的に説明不足であり、一番気になる主人公が最終兵器に選ばれた理由が分からない。
次に最終兵器が誕生する原因となる敵の存在も曖昧で、すべてが架空の上で架空の話しが広がっている。
つまり、虚構の世界にまた虚構の設定が上乗せされているから、シリアスにやっていてもギャグに見えてしまうのです。
どんなに登場人物が思い詰めても、設定の土台がグダグダだから説得力がない。
国の存亡をかけた戦争ならば、最終兵器を普通の女子高生として野放しにする時点でおかしすぎます。
そもそも最終兵器に使われている技術も語らず、強大なエネルギー源の説明もなく、それが当たり前になっているからギャグでしかない。
アメコミでは虚構であっても、それらしい説明があるし、説得力が充分にあるのです。
それに比べ、本作は重要な部分の説明を排除して、セカイ系特有の若い男女の物語に焦点を絞っています。
原作の内容は一般受けするようなモノじゃないので、なんとか一般人を取り込もうとした本作は完全なる失敗作です。
大ヒットした漫画だからって、なんでもかんでも実写映画化するのは違うと思います。
本作は前評判を知らずに鑑賞したので、これほどのギャグ映画だと思いもしなかったです。

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