作品紹介
公開年月 | 2010/09/17 |
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ジャンル | ホラー/アクション |
原作 | なし |
監督 | ジム・マイクル |
脚本 | ニック・ダミチ、ジム・マイクル |
製作 | デレク・カール、アダム・フォーク、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
ヴァンパイアが蔓延る世界ではアメリカの秩序は崩壊し、大都市はすべて壊滅し、大統領も職務を放棄して逃亡して生存者が生活できる場所はごくわずか。
そんなある日、家族と暮らしていた少年マーティンの家もヴァンパイアに襲われ、辛うじて彼だけがミスターと呼ばれるヴァンパイア・ハンターに助けられた。
絶望に包まれた希望なき世界でマーティンはミスターとともに北部に残されている安全な聖域を目指して旅に出るのだった。
登場人物&出演者
・マーティン(演:コナー・パオロ)
主人公。家族がヴァンパイアに襲われ、そこを通りかかったミスターに助け出された。
コナー・パオロは代表作に『ミスティック・リバー』、『デッド・フレンド・リクエスト』などがあります。
それ以降、ミスターの元でヴァンパイア狩りの助手としてアメリカの北部を目指していく。
道中でシスターを助けるが、逆にブラザーフッドに狙われて捕まるも解放されて逃げ出した。
変異したジェベダイアに仲間を殺されていくが、ミスターを助けてなんとか倒す事に成功。
最後は一人で宿を守るペギーに出会い、ミスターが身を引いて、二人で旅する事になる。
・ミスター(演:ニック・ダミチ)
アメリカの北部を目指しながらヴァンパイア狩りをする男。孤児で困っている人を助ける。
ニック・ダミチは代表作に『イン・ザ・カット』、『ワールド・トレード・センター』などがあります。
マーティンを救い出し、彼には才能がある事を見出して、持っている技を教え込んだ。
シスターを助けた事でブラザーフッドに狙われるが、ヴァンパイアの巣を突破して脱出する。
知能を保つヴァンパイアとなったジェベダイアに仲間を殺され、なんとか倒していく。
最後はたどり着いた宿でペギーに出会い、マーティンに相応しいとして彼らの前から消えた。
・シスター(演:ケリー・マクギリス)
レイプ魔に襲われているところで北部を目指していたミスターとマーティンに助けられる。
ケリー・マクギリスは代表作に『刑事ジョン・ブック/目撃者』、『肉』などがあります。
運命はすべて神が下したモノだと考えていたが、現実を目の当たりにして考え方が変わる。
当初は最寄りの町に降ろされるはずが、居場所を見つけられずマーティンたちに付いて行く。
ブラザーフッドに捕まってしまい、マーティンに十字架のペンダントを渡して見送った。
最後はマーティンたちと町で再会するが、ヴァンパイアに追われて囮となって自決をした。
・ベル(演:ダニエル・ハリス)
若い妊婦。マーティンとミスターが立ち寄った町でウェイトレスをしながら歌っていた。
ダニエル・ハリスは代表作に『ハロウィン』シリーズ、『ブラックナイト』などがあります。
マーティンやミスターと同じように家族を亡くし、子供が安心して暮らせる場所を求める。
二人が町を去る時、一緒に付いて行って彼らが目指す北部で子供を産みたいという。
ブラザーフッドのジェベダイアを捕まえる為に演技をして、見事に騙して目的を達成する。
最後は変異したジェベダイアに捕まり、ヴァンパイアにされてマーティンが安楽死させた。
・ウィリー(演:ショーン・ネルソン)
北部を目指すマーティンたちがヴァンパイアを倒し、そのエサにされたところで助かる。
ショーン・ネルソンは代表作に『フレッシュ』、『アメリカン・バッファロー』があります。
元々は海兵隊で中東から戻ってきて、カナダを守っていたが、秩序が崩壊して家に戻る。
ミスターたちと北部を目指す仲間になり、マーティンには銃の使い方を教えていた。
最後は変異したジェベダイアの罠にハマり、見せしめとして殺されて死体を吊された。
・ペギー(演:ボニー・デニソン)
マーティンとミスターが目指す北部の手前にある宿で一人奮闘していた若い女性。
ボニー・デニソンは代表作に『ブラックアイリッシュ』、『Beneath』などがあります。
マーティンとミスターがやって来ると、二人を快く宿に入れて食事を与えていた。
母親の言葉に従ってヴァンパイアの世界に慣れて、ボウガンで彼らを次々と倒している。
同年代のマーティンとすぐに打ち解けて、仲良くベッドで並んで寝るぐらい親しくなった。
最後はミスターが立ち去り、マーティンと残されて二人で北部を目指して宿を後にした。
・ジェベダイア・ローベン(演:マイケル・セルヴェリス)
「ブラザー・フッド」の教祖。ヴァンパイアが神が送り出した使者という考えを持つ。
マイケル・セルヴェリスは代表作に『ザ・メキシカン』、『ダレン・シャン』があります。
シスターを襲おうとしたレイプ魔の一人が息子で、ミスターたちに殺されて恨んでいた。
ミスターたちを罠にハメて捕まえると、マーティンとシスターに危害を加えずに放置した。
仲間の様子を見に行くとミスターの罠にかかり、ヴァンパイアのエサにされてしまう。
最後は意識を保ったままヴァンパイアになり、ミスターを殺そうとするも返り討ちに遭う。
感想
個人的な評価
本作は『トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門』で観客賞を受賞しています。
ヴァンパイア映画となっているが、構成としてはゾンビ映画に近い印象を受ける。
世界の文明社会は滅んでしまい、生き残った人々は町を作ってヴァンパイアから身を守るような状況になっている。
まるでテレビドラマ『ウォーキング・デッド』のような世界観で、主人公は頼りになるミスターという男と旅をしていきます。
本作はヴァンパイア映画というよりは、ロード・ムービーのようなテイストが強いです。
主人公たちが目指すのはヴァンパイアがいない北部で、その道中に出会いと別れがあるという流れになっています。
物語の冒頭で主人公は家族を失い、そこを通りかかったミスターによって救われる。
その後は一緒に旅をしてヴァンパイアの倒し方を習い、安全だと言われる北部をミスターとともに目指していく。
主人公たちはヴァンパイア狩って牙を抜き、たどり着いた町で物々交換のお金として使っているような感じ。
とにかく、本作で主人公を助けたミスターというのは謎が多く、自分の事は一切語らず。
ただ、町では有名なヴァンパイア・ハンターとして知られ、敵対するブラザーフッドにも恨みを買うようになる。
本作は主人公が独り立ちする為の作品であり、その師と同時に父親のようなミスターの非常に大きな存在感を出しています。
物語全体として暗いトーンで希望が失せたような展開だが、主人公たちが目指す先には明るい未来があるという王道的な構成でした。
あくまで本作は主人公の成長が中心なので、最後まで謎の人物だったミスターは何者か分からないまま終わってしまう。
『ウォーキング・デッド』が好きな人ならば、それなりに楽しめるが、あそこまでの緊張感はないように感じた。
ちょっとばかりミスターが現実離れした強さに設定されているからであり、そこはもう少しマイルドにしたら緊張感がもっと出せただけに惜しい作品でした。