スピード・キルズ RE-3299

作品紹介

公開年月  2020/01/31
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  アーサー・J・ハリス 『スピード・キルズ』
監督  ジョディ・スカーフィールド
脚本  デヴィッド・アーロン・コーエン、ジョン・ラッセンホップ
製作  リシャール・リオンダ・デル・カストロ、ルイージョ・ルイス、ほか
製作国  プエルトリコ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

1962年、ニュージャージーで建設業をしていたベン・アロノフは失業し、マイアミの海でボートレースに魅せられボート製造の会社を立ち上げる。
自らもレースに出場して勝利を収め、事業も急成長していくが、犯罪組織のボスであるランスキーが取引を持ち込むも拒否した。
レースの経費が膨れ上がり、会社の経営も次第に傾いていき、ベンは再起を図る為に二度と戻れない危険な道と知りながらランスキーの元を訪れるのだった。

登場人物&出演者

ベン・アロノフ(演:ジョン・トラボルタ)
主人公。ニュージャージーで建設業を失業し、マイアミでボート製造会社を立ち上げる。
ジョン・トラボルタは近年の出演作に『ワイルド・レース』、『ポイズンローズ』がある。
素人ながらボートレーサーとして次々と大会で勝ち進み、同時にボートを売って大儲けする。
ニュージャージーで世話になったランスキーに目をつけられ、結局は手を組んでしまう。
ロビーがライバル心むき出しになって、彼が組織の頂点に立つとビジネスを横取りされる。
最後はシェリーの提案で夜逃げする直前、ロビーの雇った刺客によって殺害されてしまう。

エミリー・ゴーウェン(演:キャサリン・ウィニック)
ヒロイン。中東の国王の愛人。モデルとして活躍する。小さい頃から乗馬をしている。
キャサリン・ウィニックは代表作に『ゾンビ・オブ・ザ・デッド2』、『ダークタワー』などがあります。
何度もベンから電話を受けていたが、当然のように無視するも訪れた彼と談笑していた。
結局はベンの強い押しと魅力に惚れてしまい、国王を捨てて彼と人生を送る事になる。
息子が生まれ、ベンの商売も順調に行っていたが、ロビーたちのせいで危険な目に遭う。
最後は安全なニューヨークに逃げて行ったが、ベンと合流する事ができずに彼の死ぬ。

・シェリー・カッツ(演:マイケル・ウェストン)
三流の弁護士。マイアミにやって来たベンに接触して、気に入られて顧問弁護士となった。
マイケル・ウェストンは代表作に『コヨーテ・アングリー』、『消されたヘッドラインkなどがあります。
その後はボートレーサーとして成功し、同時にボートも売っていくベンと商売をしていく。
ランスキーから逃げ回る為に世界中の大会に行くベンの代わりに彼の家族の面倒を見る事に。
客と寝て商売をするベンに呆れるが、それでも彼のビジネスパートナーとして協力する。
最後はベンの身の危険を案じ、自身もロビーから身を隠すべく一緒に夜逃げする案を出した。

キャサリン・アノロフ(演:ジェニファー・エスポジート)
ベンの妻。ニュージャージーで夫が失業した事を知らず、マイアミで新たな生活を始める。
ジェニファー・エスポジートは代表作に『ラストサマー2』、『クラッシュ』があります。
ボートレーサーとして成功するベンが家を空ける事が多くなり、彼の浮気を察知していた。
息子の誕生日パーティに遅れてきたベンと完全に夫婦として破綻し、一切の会話を拒否する。
最後は長男が脊髄損傷で車椅子となり、すべてはベンのせいだとして彼の前から去っていく。

ロペス(演:アマウリー・ノラスコ)
麻薬取締局の捜査官。マイアミに入ってくる大量の麻薬を捜査し、ベンにも尋問していた。
アマウリー・ノラスコは近年の出演作に『ジャーヘッド/36時間』、『クリミナル/2人の記憶を持つ男』などがあります。
長らくランスキーのやっている麻薬密売を捜査していて、大きな組織であると突き止める。
独自に捜査していると何度もベンの名前が挙がるが、直接関わっていないせいで何もできず。
ロビーたちのファミリーは危険だとベンに話し、協力を求めていたが結局は無視される。
最後は仕方なく裁判所からベンを証人として召喚状を出させるが、結局彼は殺されてしまう。

ジュールズ・バーグマン(演:ジョルィ・モリャ)
ランスキーの手下。過去に一度捕まっているが、ボスの手厚い保護で無事に帰ってこられた。
ジョルディ・モリャは代表作に『バッドボーイズ2バッド』、『リディック:ギャラクシー・バトル』などがあります。
マイアミで新たな商売を始めようとするベンに近づき、ボスと会わせると話してくれた。
しばらくビジネスについて保留したベンが家にやって来ると、すぐにボスの元へ案内した。
ボスが亡くなってしまい、今度はロビーの下では働いているが、あくまで裏方として徹する。
最後は協力しないベンの家族を人質にしようとするが、車を追突されて重傷を負ってしまう。

マイヤー・ランスキー(演:ジェームズ・レマー)
犯罪組織のボス。過去にベンと組んでニュージャージーで多くの家を売って儲かっていた。
ジェームズ・レマーは代表作に『ウォリアーズ』、『48時間』などがあります。
マイアミにやって来たベンの噂を聞きつけ、新たな商売で成功する彼に家族だと主張する。
商売が右肩下がりになったベンを出迎えると、今度の客は裏社会の人間で大儲けさせる。
麻薬取締局の捜査を受けてイスラエルに逃げるが、入国を拒否されて結局はマイアミに戻る。
最後はずっと抱えていた病気が悪化してしまい、自分の庭で倒れてそのまま死んでしまう。

ロビー・リーマー(演:ケラン・ラッツ)
ランスキーの甥。少年の頃はベンに憧れる。成長してからボートレーサーになっている。
ケラン・ラッツは近年の出演作に『ガーディアンズ/呪われた地下宮殿』、『OSIRIS/オシリス』などがあります。
当然のように子供がいないランスキーの商売を引き継ぎ、ボートで麻薬を国内に持ち込む。
以前と違ってベンに上から目線で対応するが、その度に彼の怒りを買って退場させられる。
大統領から受注を手に入れたベンから商売を横取りするが、そのせいで警察に目をつけられる。
最後はベンの前から姿を消してしまうが、不利な証言をする彼を殺す為に刺客を雇った。

感想

個人的な評価

本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映された作品となります。
「パワーボート界のゴッドファーザー」と呼ばれた男の半生を描いているようです。
まず、本作で監督を努めているジョディ・スカーフィールドという人物は一番の謎です。
過去の経歴がまったくなく、何者かも分からないので、これはいわゆる「アラン・スミシー」的な存在かもしれません。
本作は実話をベースにしていて、淡々と物語が進んでいくが、物語に起伏がなくてストーリーとしても面白くない。
しかし、主人公を演じているのはジョン・トラボルタという点だけが本作の魅力でもある。
ずっとジョン・トラボルタのターンという感じで、彼以外は引き立て役にしかなっていない。
モデルになっているベン・アロノフは破天荒な人物だが、これはジョン・トラボルタにも通じるところもあると思います。
そもそも、ベン・アロノフはどんな人間か分からないので、ジョン・トラボルタの演技がハマっているのか分からないのは残念である。
いつもは真面目に演技しているジョン・トラボルタだが、本作は典型的な成功を収めたが元々の家族は崩壊した男としてハマっていると思います。
ただ、本作では再出発という主人公は犯罪組織から足を洗いたいが、それをさせないのが裏社会の掟かもしれない。
一度は家族を失って裏切られるが、新しい家族ができて幸せになっている点で、本当は生粋のビジネスマンだと分かります。
本作は要所で主人公のナレーションが入って登場人物を紹介するが、ビジネスパートナーとなった弁護士もかなりのやり手だと感じました。
好き放題している主人公が有能なところはあまり描写せず、結果だけを見せても説得力がないのは当然でしょう。
結局、この主人公には設定だけで深みがなく、演じているのが大物だからこそ最後まで鑑賞できるようなレベルでした。
それにしても、今回ジョン・トラボルタが装着しているカツラが似合わなすぎて終始に渡って気になっていました。