脳漿炸裂ガール VD-137

作品紹介

公開年月  2015/07/25
ジャンル  サスペンス/ホラー
原作  吉田恵里香 『脳漿炸裂ガール』
監督  アベユーイチ
脚本  吉田恵里香
製作  博報堂DYメディアパートナーズ、KADOKAWA、ほか
製作国  日本
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

小さな頃から憧れていた聖アルテミス女学院に入学した市位ハナは、目を覚ますとクラスメイトたちと檻の中にいた。
そして突然、携帯電話を使った「黄金卵の就職活動」という謎解きゲームにハナは参加する事になってしまう。
勝ち残った一名だけが“真の卵”として生還でき、クラスメイトが脱落していく中で、ハナは同級生の稲沢はなの協力でゲームに挑むのだった。

登場人物&出演者

市位ハナ(演:柏木ひなた)
主人公。憧れの聖アルテミス女学院に合格するが、周りとの格差に肩身の狭い思いをする。
柏木ひなたはアイドルグループ「私立恵比寿中学」のメンバーで、映画の代表作に『偉大なる、しゅららぼん』があります。
昼食時ではみんな豪華な弁当を食べているが、自分だけ金を節約する為にパンを買っている。
キラキラした毎日を想像していたが、格差のある高校生活に理想と現実のギャップを憂う。
田篠からラッキーガールと言われ、主人公補正として他よりも特別待遇でゲームを勝ち進む。
最後は稲沢はなの正体を知って怖じ気づくが、

稲沢はな(演:竹富聖花)
成績上位者がつけられる白リボン保持者。全国模試で常に一位でハナの憧れの人物。
竹富聖花は現在「春花」として活躍し、映画の代表作に『生贄のジレンマ〈上〉』がある。
明らかに侘びしい食事をしていたハナを見かねて、彼女にマカロンを分け与えていた。
携帯電話を持っておらず失格になる寸前、ハナのおかげで失格にならずゲームに参加できた。
実はハナとの協力はすべて演技でヒエラルキーの頂点を目指し、兄の田篠の無念を晴らす。

城野モクハ(演:岡崎紗絵)
白リボン保持者。仲良し三人組。超お金持ちで超自信家。学校にティーセットを持ってくる。
岡崎紗絵は代表作に『ReLIFE/リライフ』、『不能犯』などがあります。
「黄金卵の就職活動」のゲームでは他者を利用して、トラップの仕掛けを探る策士。
陸上では全国トップクラスでトラップを突破できると信じるも、結局引っかかって脳漿炸裂。

瀬繹マイカ(演:上白石萌歌)
白リボン保持者。仲良く三人組。男好きでぶりっ子。金箔がかかったハンバーグを食べる。
上白石萌歌は代表作に『金メダル男』、『羊と鋼の森』などがあります。
「黄金卵の就職活動」のゲームでは第8面接まで存在感がなく、ようやく見せ場がある。
久保賀と付き合いたいとレイコに相談されるが、すでに肉体関係を持っていて嘲笑っていた。
そのせいでレイコが発狂してしまい、久保賀から銃を奪った彼女に容赦なく脳漿炸裂される。

味田レイコ(演:志田友美)
白リボン保持者。謎の眼帯で痛い系。ビンに入った謎の飲み物と錠剤を食す。
志田友美はアイドルグループ「夢見るアドセンス」のメンバーで、映画の代表作に『トイレの花子さん新章/花子 vs ヨースケ』などがあります。
「黄金卵の就職活動」のゲームではマイカ同様に存在感がなく、ようやく見せ場が訪れる。
久保賀先生に片想いしていたが、マイカの裏切りを知って一気にキャラを豹変させる。
失恋して狂気に走ると、久保賀とマイカを撃ち殺し、古寺の銃を奪ってハナとはなを追う。
ロッカーに隠れていたハナを見つけて銃口を向けるが、やって来た古寺に脳漿炸裂された。

久保賀大治(演:荒井敦史)
ハナのクラスで教育実習生として赴任した。茶髪でチャラい。みんなとの想い出を喜ぶ。
荒井敦史は代表作に『ポールダンシングボーイ☆ず』、『真田十勇士』などがあります。
「黄金卵の就職活動」のゲームで態度を豹変させ、集結した女子生徒を高圧的に脅す。
第8面接で生存者の仲を引き裂く問題から、実は生徒に手を出していた事が発覚した。
その中でマイカと肉体関係を持つが、レイコからのアプローチを断っていたという。
結果としてレイコを暴走させる事になり、銃を奪われて脳漿炸裂されてしまう。

古寺正義(演:菅谷哲也)
ハナのクラスで教育実習生として赴任した。ずっと仏頂面。みんなとの想い出はない。
菅谷哲也は代表作に『ハダカの美奈子』、『TOKYO TRIBE』などがあります。
「黄金卵の就職活動」のゲームでも無表情を崩さないが、ハナに対して特別な視線を送る。
それまでずっと黙って従っていたが、第8面接になってようやく出番となります。
最初からデス・ゲームに対して懐疑的で、やらないと道が閉ざされると脅されていた。
その罪の意識から、なぜかハナを助ける事になるが、結局は脳漿炸裂させられる。

田篠珠雲(演:浅香航大)
ハナのクラスの担任教師。教育実習生たちが最終日を迎え、それを拍手とともに見送った。
浅香航大は代表作に『桐島、部活やめるってよ』、『南瓜とマヨネーズ』などがあります。
「黄金卵の就職活動」のゲームでルールを破る者を容赦なく制裁していく冷酷さを持つ。
白リボンではないハナを「ラッキーガール」と呼び、彼女をゲームに参加させる事に。
最初に檻の謎を解いたハナの早さに驚きつつも、彼女に一目を置いた視線を送っている。
実は稲沢はなの兄であるが、デス・ゲームに負けて家畜に成り下がって操られる存在という。

感想

個人的な評価

本作はれるりり(当社比P)の楽曲が原案で、吉田恵里香による小説が原作となっています。
以前からタイトルだけは強烈なインパクトで覚えていたのですが、ようやく作品を鑑賞する事ができました。
まさか楽曲から一本の映画になるという異色の成り立ちだが、完璧にタイトルでほとんど持っていっていると思います。
残念ながら一連の「脳漿炸裂ガール」に関するメディアミックスは分かりませんが、どうやら自分には合わない世界だと感じました。
劇中では醍醐味となるはずのデス・ゲームがまさかのダイジェストにされ、そこに早口の歌が乗るという個人的に好きではない演出がありました。
多分、これこそ「脳漿炸裂ガール」のイメージだろうが、こういうタイプの楽曲は好きではないから不快感がありました。
主人公は学校の中でも最下層でありながら、なぜかトップが一緒にデス・ゲームを乗り越えるという主人公補正を最初から発揮していました。
どう考えても「黄金卵の就職活動」のデス・ゲームに参加する資格がないのに、なぜか参加できたのか分かりません。
一人だけ最下層で他の参加者は成績上位者なのに、誰よりもしゃべるという主人公補正すぎて逆にイラッとしてしまいました。
なぜ主人公がここまで特別扱いになっているのか納得できる説明がなく、最後の相手となるキャラのスペックが高すぎて勝てるはずがありません。
それなのに主人公補正を発揮させて、なぜか成績上位者たちがみんなバカに見えてしまう。
最下層の主人公が雲の上にいるトップを倒すという構図はいいけど、その為に他のみんなをバカにしたちゃいけないと思う。
なぜなら、序盤での成績上位者という設定がバカみたいになってしまい、すべてが台無しになると思います。
なんの取り柄もない主人公が本当の実力者に支えられて勝者となるが、まだまだ続くという事でその先はないと予測できます。
しかし、本作は主人公補正を惜しげもなく発揮しているので、この先も逞しく生き抜いていくだろうと考えただけで戦慄が走ります。
本作は所詮『バトル・ロワイアル』の二番煎じにしか感じられず、アイドル映画なので内容云々に文句垂れても仕方ないですが。
ラストではまさに『バトル・ロワイアル』と同じような結末になり、投げやりに予想した展開がそのまま再現されていて、もう笑うしかなかったです。